アジアカップ優勝の周辺をウロウロと…代表活動時のブログ

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痛快!アジアカップ通り、も、いよいよ最終回。1クール13回のところ、視聴率の低迷により7回での打ち切りとなりました(笑)

このシリーズの最初の方で、「エントリーアップの傾向を見ると、スポナビブログさんには、代表には興味を持つが、日常的にJリーグを見ることはしないというブロガーさんが一定数いらっしゃる」というような指摘をしました。くどいようですが、それが良いとか悪いとか、そういうことではないですよ。事実として、代表とJリーグに乖離現象があるってだけの話です。

で、そのような乖離というのは、ブログさんだけでなく、当然ながら、コメントをくださる皆様方にも当てはまるようです。ワタクシの個人的経験でもそうなのですが、単純な話、代表関連だとコメントが増えるんですね。一方で特定のJリーグクラブ、なかでもJ1経験のないJ2クラブをサポートされているブログさんには、コメントが少ないように思います。

特に昨年後半、スポナビ事務局さんが、コメントに対する管理を強化するようになって以降、コメント数が絶対的に減少しましたし、その影響を最も顕著に受けたのが、Jクラブをサポートするブログさんのような気がします。

そういう中で、アジアカップ期間中、代表関連のエントリーには、非常に多くのコメントがあった。やはりテレビの威力というのは凄いなってのも感じます。Jリーグには殆ど地上波放映がないのに対し、代表には松木安太郎劇場がありますからね。

ただ、代表とJリーグとでは、コメントの数だけでなく、性格にも相違があるように感じます。

言い方は大変に失礼かもしれませんが、他人様のブログを拝見していると代表関連のエントリーには、ややもすれば脊髄反射的なコメントが寄せられることも少なくないと感じるんですね。

理性と感情のせめぎ合いのなかで、理性が感情の部分を適切に抑制した上でコメントされていますか?

って問いたくなるようなものが全くないかと言えば、そうは言い切れない。しかし、それに対して、Jリーグクラブをサポートするブログさんへのコメントは相対的に穏当なものが多いような印象を持っています。

ではなぜ、こういう質的差異が発生するかと言うと、まずコメント主体の年齢差ってものがあるのかもしれません。

先に述べたように、代表の試合は地上波でも放映されますから、その視聴者は年齢を問わない。一方でJリーグの場合、有料放送を見るか、スタジアムに足を運ぶしかない。必然的に、それなりにお金を自由に使える立場じゃないと観戦できないわけです。また、教室なりキャンパスなりの話題の種としても、残念ながらJリーグは役に立ちませんから、どうしても若者は遠ざかりがちになります。

つまり、若い層の観戦率という意味で、代表は高いがJリーグは低いってことです。そして、スポナビブログへのコメント主体の分布も、そういう傾向に比例するんだと考えてます。要するに、代表関連だとお若い方々からもコメントをして頂けるって話です。で、脊髄反射的な反応は、若ければ若いほど多いだろうと、元若者は知悉してます。

しかし、本エントリーで強調したいのは、年齢層の差ではなく、テレビでサッカーを見る人とスタジアムで観戦する人の差異なんですね。

簡単に言えば、Jリーグをスタンドで見る人は、スタジアムという現実空間におけるイロイロを皮膚で実感せざるをえない。その分、極端で単純な議論に走らないのではないかと思うのです。

スタンドで応援していると、例えば、選手へのブーイングはアリかナシか、とか、いまのプレーはミスか致し方ないものなのか、とか、ゴール裏のサポは全員が立って応援すべきか、とか、人それぞれで考え方が異なる価値観が渦巻いているわけですね。

教室の中のペーパーテストには必ず誰にでも等しく受け入れざるをえない「正解」と「誤り」が一元的に存在しますが、人間関係の連鎖によって成立している現実社会においては、ほとんどの事柄に排他的に唯一正しい絶対的な「正解」なんて存在しません。何をもって「正しい」とか「そうあるべき」とかとするかは基本的に個人の価値観にゆだねられます。必然的に「正解」は価値観の数だけ、すなわち人の数だけあることになります。そして異なる価値観を受容し、自らが正しいと思う考え方について最低限の譲歩を甘受し、最大多数の最大幸福を追求するというのが、リアルな人間社会を生きていく上で必要な作法なわけですね。

サッカーのスタンドというのは、そういう「3次元的現実」がまさに渦巻いている。だから、そういう空間でサッカーと触れ合っている皆さんは、ある程度、広い視野をお持ちになるんだと思うのですね。

一方でテレビ観戦となれば、1人て見るか、家族や親しい友人など、比較的近い価値観を共有する人たちに囲まれての観戦になるわけですね。そういう環境でサッカーを見ていると、どうしても複眼的な視野を維持しづらくなるというか、価値多様性といったものに対する敬意が無意識的に必ずしも十全ではなくなってしまうことも、少なくないのではないか、なんて考えるのです。

テレビで観戦している限り他人との葛藤に悩まなくてもよいわけですから、「自分が正しいと思うことを必ずしも他人も正しいと感じるとは限らない」という3次元的な気遣いをしない、いわば二次元的発想でサッカーというものを考えたとしても、それを妨げられることはない。脊髄反射的反応というのは、すなわち、そういう二次元的発想によるコメントとなんだと思うのですね。

で、ワタクシは、人間が全くできていないものでして、そういう「もの感じ方は人によって異なるものであり、正解も誤りも優劣さえも存在しない」という大前提を斟酌しない、脊髄反射的というか、二次元的というか、そういうスタンスのコメントを頂くと、どうしてもネガティブな印象を持ってしまうのですよ。幸いにも未だ幣ブログは、そのようなコメントに来訪いただいたことはありませんが、仮に今後そういうコメントを頂戴した場合、或いは振る舞いが大人気なくなってしまったり、コメントをやり取りするというエネルギーを極めて非生産的に費やしてしまうことが予想されます。

というような理由から、基本的に代表関連のエントリーは、ほとぼりが冷めた頃に密やかにアップするという方向性でやってるんですね。ホットじゃない時期においてもエントリーをチェックして頂ける方々は、きっとサッカーが好きな人でしょうから、そういう人に読んで頂ければ幸せだな、なんて。