北九州vs千葉の周辺をギラヴァンツ目線でウロウロと…

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ええ、ええ、つまりそういうことなんですね。土曜日に福岡でアビスパ戦を観戦し、日曜日は北九州でギラヴァンツ戦を見たのですね。

ワタクシが中学生の頃、「四大工業地帯のうち、北九州工業地帯は衰勢が著しく、瀬戸内工業地域に生産高では大きく逆転されている」と習った、あの北九州ですね。石炭と鉄鋼がどうのこうので、石油へのエネルギー革命がうんたらかんたら、みたいな。

そんな鉄の町の男たちが作り出すディフェンスラインは、非常に複雑。3バックに見える局面も多かったので自信がありませんが、4バックだとすれば、左から、福井・桑原・宮本・佐藤という各選手の並びだったように見受けられました。

このうち福井選手は左サイドを専門的に務める選手らしいのですが、宮本選手は「小柄のCBでSBも兼ねる」といった選手。桑原選手も広島時代以来、「DFラインに入ることもあるボランチ」みたいなキャラクターですし、佐藤選手に至っては、GK以外ならどこでもできる中西永輔系プレイヤーとのこと、選手名鑑によると。

そんな一癖も二癖もある選手が組んだディフェンスラインですから、単純で素直なものにはなりません。

まず、宮本選手は、しばしば右サイドに張り出しました。そうすると、それと連動して佐藤選手が中に入っていきます。

ただ佐藤選手は佐藤選手で、背番号7を背負ったりしていますから、頻繁に攻撃参加をする。しかも攻撃的SBというよりも、ボランチ的なポジションに入っていって、ゲームメイクに関与したりします。同じような動きは桑原選手にも散見し、捉え方によっては、桑原選手の場合、フォアリベロっぽく見えなくもない。

ギラヴァンツが複雑なのは最終ラインだけでなく、中盤もなかなか厳つい。

多分、レオナルド選手は右に張っていた。遠くて見えづらかったですが、おそらく多田選手も左アウトサイドにいたでしょう。

残りの木村選手、安田選手、森村選手のポジションがかなり流動的だったんですね。木村選手が相対的に低い位置取りをして、安田選手は前目にいることが多かった。ただ、多かったってだけで、そうじゃない場面もしょっちゅう発生していました。

後半になるとレオナルド選手がFWに上がったりして、少し状況も変わりましたが、とにかく訳がわからない。

ただ、おそらく木村選手は中盤では一番低いって位置、アンカー的な役割が与えられていたので、中盤が逆三角形の433だったのかもしれません。で、433だと必然的に発生するアンカー脇のスペースについて、インサイドハーフの安田・森村orDFラインの桑原・佐藤の誰かが、その時々の判断で埋めるって約束があったと考えれば、上述の各選手の一見すれば複雑怪奇なポジショニングも、一応、整合的に理解できなくもない。

この本文は試合直後に作成していますので、エントリーとしてアップされる頃には、この辺りのことの結論も、きっと出ているだろう、君と僕の答えばりに。

というわけでシステム的には複雑だった北九州ですが、やってる内容は、実に穏当で基本的なサッカー。

中盤の選手がボールを持つと、クサビのパスをポストに当てるなり、サイドのスペースにスルーパスを出すなり、とにかく、前を向いてグランダーのパスを出す。で、そこからサイドを攻めてクロスを上げようという感じ。

この展開で鍵を握っていたのは、中盤の底のような位置に入った木村選手でしょうか。彼は非常によくボールに関与していて、スタンドから見ていてもフォームと球筋の綺麗なパスを供給していましたね。

ともかく北九州は、パワープレーや空中戦を仕掛けるのではなく、極力、パスとクロスで勝負する、そういうブラジリアンなサッカーをしていたわけです。で、このようなサッカーというのは、皆さん、もうお気づきかもしれませんが、そうですね、読売クラブ的なサッカーなんですね。

前監督が与那嶺ジョージさんで、その前は戸塚さんでしたっけ?(間違ってたらスミマセン)。さすがは代々、読売系の監督を招聘し続けてきただけのことはあります。実際の人選そのものには、若干の疑問を覚えなくもないのですが、一貫性のあることだけは間違いない。

そう考えると、サッカースタイルのフォーマット的には、おそらく大失敗はしないのではないか、なんて思います。ただ、どこの世界でも、フォーマット=ハードがあれば何でもかんでも成功するというわけではありません。そのハードを起動させるソフト=人的資源も重要になってきます。何が言いたいかと申しますと、要するに、監督としての三浦泰年さんついて、未知数な部分があるって話です。

現役時代、強烈なキャプテンシーでチームを引っ張った読売系の選手って、監督になると苦戦する傾向が強いですよね。柱谷さんとか、ラモスとか。選手としてチームを引っ張る能力と監督としてチームを纏める技術って似て非なるものですから、そういう部分に一抹の不安を覚えるのです。

まあ、でも、こればっかりは、やってみなきゃ分からないことですから、お手並み拝見といったところですね。

どうでも良いですが、ギラヴァンツって、ワタクシ的には、あまりアクセントを明確にせず、敢えていうなら「ヴァ」に置いて発音していたのですが、地元では「ギ」にアクセントを置くんですね。

「ダイヤモンド」って発音するときみたく、のんべんだらりと読むのがワタクシ式。略称としての「ダイヤ」を発音するときみたく、前方にアクセントを置くのが地元の正式作法ってことになるようです。

ええ、まさにどうでも良いことでしたね、、、