今更ながら、ナビスコ・横浜FMvs山形の周辺をウロウロと…

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せっかくなので、一度くらいは中村俊輔についても触れておこうかな、的な。

3週間以上も前になりますが、ナビスコマリノスモンテディオ戦を見てきました。その後に、リーグ戦でも同じカードがありましたし、両チームのサポを除くと、多くの人が試合内容など忘れてしまっているかもしれませんが、1ー0でマリノスが勝った試合です。

決勝点は、途中出場の俊輔が蹴ったコーナーキックを中澤が頭で合わせて決めたもの。

ちなみに、平日ナイターのナビスコということもあり、小机ではなく三ツ沢公園にあるスタジアムで行われたりしまして、この試合は俊輔の三ツ沢凱旋試合だったわけです。

昔、「やべっち」か「スーパーサッカー」かは忘れましたが、インタビューで「一番好きなスタジアムは三ツ沢。なんといっても、幼い頃の憧れだから。」みたいなことを俊輔が発言していたように記憶してます。

ところで、この試合には、もう1人三ツ沢に凱旋を果たした選手がいたんですね。

山形の北村選手です。

皆さまご存知かと思いますが、北村選手、かつて横浜FCに所属していたオグの後輩です。当時の横浜FCには同じくオグの後輩にあたる内田選手もいました。吉武選手も含めて、やたらと三重県出身者が多かった。三人仲良く並んだ横断幕が、いつもゴール裏向かって左側に掲げられていたので、なんとなく三人セットなイメージを持ってしまっていたり。

当時から北村選手は、前への推進力と運動量が持ち味の選手で、比較的出場機会にも恵まれていましたが、高木監督になって以降、それまでと比べると、少し出番は減少してしまった感もなきにしもあらず。

チームは高木マジックとも言える突然の快進撃。周囲の期待を良い意味で裏切って昇格を果たします。一方、北村選手はそのシーズン終了後に戦力外となってしまい、J1の舞台には上がれませんでした。

ただ、世の中捨てる神ばかりではないらしく、山形に拾われると、小林監督の信頼を得ることに成功。再びチームの昇格に貢献し、今度はクラブとともJ1デビューを飾るに至ります。

その後も、安定的な活躍を続け、現在に至るわけですが、これまでのいきさつを鑑みるに、きっと本人にとって三ツ沢は、良い思い出も苦い思い出もいっぱい詰まった特別なスタジアムなんだろうなぁ、なんて考えながら後半途中から出場してきた北村選手を眺めてました。

例によって、「だから?」と言われれば、困る以外の選択肢を持ち合わせておりませんが…。

さて、俊輔。

皆さま俊輔をどのように評価されてますか?

スポナビさんの他のブログを勉強させていただいていると、

「ここ12年の劣化が著しい」

とか

「代表に必要というのは、俊輔オタクだけ」

みたいな意見も見かけますよね。

ワタクシは代表の試合はテレビでしか見ませんし、ましてやスコットランドやらスペインやらに観戦しに行く余裕もありませんので、上述の意見を云々することはできません。なので、「3月31日の三ツ沢における俊輔」に限定して、少し思うところを述べます。

この日の俊輔は温存されていて、後半途中から出てきたのですが、すぐに「役者が違うのかも」という感想を持ちました。

プレーの選択は多くの方々が、時には批判混じりに述べられているように、「無難な選択」を優先する傾向にありました。

ただ、この人の凄いところは、「ボールを取られないこと」だと思います。ボールを持っているときの余裕が、他の選手とは明らかに違う。

これまた昔のテレビのインタビューで、中西哲生さんが、「ディフェンダーとして最も嫌な相手は、遠くを見ている選手」みたいなことを仰っていました。なんでも、技術の拙い選手はどうしても目の前の相手に必死になって近いところしか見られない。一方で技術に自信のある選手は目の前のディフェンダーなんて眼中になく、遠く見てパスコースを思案しているんだそうです。

で、自信満々に遠くを見ている選手に飛び込んでいくと、案の定、あっさりと交わされてしまうとのこと。

中西さんは選手時代のピクシーをイメージして語っていたんですが、この日の俊輔は、まさにそんな感じでした。

自信満々にボールを持って、実際に取られないから、周囲の選手も、「とりあえず預けておけば大丈夫」という安心感を持ってプレーできているように見えました。

俊輔のプレーがどれくらい攻撃やら守備に直接的な有効性を与えていたかは、ワタクシには判断できませんし、上で述べた俊輔の特性が現在の代表にとって不可欠な要素か否かについては、また別に考えなければならないと思います。

ただ、俊輔のことを「Jリーグにおいては一段高いところにいる選手」と位置付けても、過大評価ではないんじゃないかな、と個人的には感じました。

もちろん、感じ方は人それぞれだと思いますが。