□両ベテラン指揮官の憂鬱
久々のレイソル戦観戦です。柏、崖っぷちですね。厳密にいえば、柏が崖っぷちというより、ネルシーニョが崖っぷち。長期政権での低迷は「戦術が浸透すれば……」というエクスキューズが通じない分、そろそろフロントも万が一に備え出すかもしれません。ただ、ワタクシ、年齢的に「チェキッ娘」世代ですので、熊切あさ美が嫌いじゃない。ゆえに「崖っぷち」という響きにはロマンを感じます。
対するミシャはしぶとい。勝てない時期が続く印象もありながら、なんやかんやでのらりくらりと勝ち点を積み重ねている。この人の場合、浦和時代の痛い経験なども踏まえつつ、「長期政権のノウハウ」みたいなものが備わっているでしょうから、見えないところで、ちゃんとカンフル剤を注入しているらしく、ホント、のらりくらり。どれくらいのらりくらりかというと、「ひねもすのたりのたりかな」くらいのらりくらり。ワタクシも人生で一度で良いので、のたりのたりしてみたいものです（のたりのたり、とは？）。
□互いにナンバー10がおりません。
ピッチ上の様相を確認する。……うん？柏、江坂がいないぞ。ナンバー10を外す荒療治。代わりに抜擢されたのは、え…と、三原⁇ ドッジと椎橋が、中央にいるから、三原は右っぽいかなぁ、ボランチというより右のＳＨかな？とか思ったのですが、むしろドッジと三原がＩＳＨで、仲間がＷＧでなくＷＢ。中盤逆三角形の３５２でスタートしましたかね。ブンデスでよく見かけましたが、３５２のチームって縦ポンスタイルが多い。この日のレイソルも徹底的なクイック縦ポン。前半途中から４２３１にトランスフォームしましたけど。
対する札幌もナンバー10がベンチスタート。珍しいですね、ターンオーバーでしょうか。宮澤の穴はＯＯＡＴが埋める。そう「小柏・岡村・青木・高嶺」の「ＯＯＡＴ」が、チャンスを生かすべく奮闘してました。
□柏の攻撃＜札幌の守備
試合は前半から動きまくり。コーナーからの流れで札幌が柏の急所を完璧にえぐって、最後は小柏が決めて先制。劣勢の柏もカウンターから高橋がペナを攻略、長いＶＡＲの末、ＰＫが認められクリスティアーノが同点弾。しかし、札幌も札幌で長いＶＡＲで対抗して勝ち越します。これもセットプレーの流れから、よく見えなかったんですけど、「あれが決まるの？」ってのがゴールインして、で、その際にオフサイドがあったかどうかでＶＡＲとなった模様です。札幌的には「柏には小柏だ！ＶＡＲにはＶＡＲだ！倍返しだ‼今さら半沢直樹だ‼!」ってな具合だったかもしれません。
後半になると、様相は真逆に。柏がイニシアチブを握ります。そこでミシャは早々に「逃げ切るぞ！」という方向性に舵を切る。福森を下げて高嶺を福森の位置に、そしてボランチには宮澤。守備で狙われがちなところを埋めにかかる。柏は攻撃しているようで、だからたといってリズミカルではなかったですし、そもそも決して高いとは言えない札幌守備陣の強度を、攻撃のクオリティが上回れず、為す術なしに近い敗退を喫しました。
□レモンサワー後遺症
しかし、ネルシーニョって、こんな感じでしたかね？ ブラジル人監督らしくリアクション重視だったことは間違いないと思うのですが、ここまで極端に手数を憎む監督さんでしたっけ⁇柏、狙い澄ましているとは言い難い縦ポンサッカーを９０分間ひたすら続けていたぞ。
おそらく、オルンガがいた昨シーズンはこれで良かった、いや、これが良かったんだと思うのですが、気がつけばこれしかできない指揮官になってしまったのでしょうか。であれば、まさに「オルンガ後遺症」。ワタクシ、もともと酸味が苦手でフルーツ的なものも好まないのですが、２０代の頃に付き合っていた彼女がレモンサワー好きで、気づけばレモンサワーだけは酸っぱくても飲むんですよ。そこは、ある意味、「レモンサワー後遺症」。ネルシーニョの「オルンガ後遺症」もこういう感じなのかな⁇
□「竹やぶ」と「コ・ビアン」
この日はナイトマッチということもあって、じっくり柏界隈に滞在。まず、ランチに、念願の「竹やぶ」に行ってきた。北柏の名店。北柏から手賀沼まで一直線に１５分ちょっと歩くのですが、各種ガイドブックに必ず取り上げられる店なんで、ずっと行きたいと思っていたのですよ。なかなか機会に恵まれず、ようやく初見参です。蕎麦そのものも勿論ですが、そばがきが素晴らしいっすね。
夕食は試合前に。「竹やぶ」にまで行ったのだからと手賀沼を散策したり、我孫子文士の勉強をしたりして、で、我孫子駅へ。駅前にある老舗洋食屋さんの「コ・ビアン」でハンバーグを食べた。手ごねのハンバーグは、さすがの老舗なのですが、それ以上に値段にビックリなわけですよ。洋食屋さんですから、ハンバーグとかのおかずとライス・サラダ・スープは別ですよね。それらを全て足して、しかもプリンまで追加して、それで１６５０円ですよ。今後もレイソル戦のときは、リピート待ったなしでございます。
