問題の所在と解決法〜FC東京vsサガン鳥栖(4/24)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

□調子だけなら鳥栖のが良い。

今年こそがシャーレを掲げるぞ!と勇んだシーズンですが、FC東京、緩めのブレーキがかかった状態ですね。今シーズンは4チームが降格しますから、ただでさえ慎重派のハセケン監督、輪を掛けてサプライズ少なめの選手起用で、少しマンネリ気味になっているでしょうか(この試合の用兵はアグレッシブでしたけど)。

対照的にフレッシュな面々を次から次へとピッチに送り込むのが鳥栖の金明輝監督。もっとも、こちらは「思い切って!」というより、「致し方なく」という雰囲気も濃厚ですけど、とにもかくにも好調を維持しています。よっぽどのことがなければ(あったらすいません)、それなりのフィニッシュになるでしょうから、気の早い鳥栖サポは早くもシーズンオフに草刈り場とならないかが心配になっていそう。実際に「あのダイチ・カマダ」の出身チームですから、海の向こうからの熱視線にも晒されているかもしれません。

 

□トリッキーにみえてオーソドックスな並び

FC東京のスタメンリストを見ると、ついにハセケン監督は自慢の4CBシステムを発動させたかと思われましたが、いつもの4123。CB本職でも森重はアンカーで、岡崎が右SB。岡崎については、仮に及第点を75点として、72点くらいのプレーが多くて、評価が悩ましかった。それから3トップの並びが、アダイウトン&永井のサイドとディエゴ・オリベイラの真ん中という至極わかりやすいな並びになっていたのですが、サイドでの守備が微妙になってしまっていたかも。

対する鳥栖。スタメンリストを見ると酒井宣福がFWとあった。「はは〜ん、これは352とかなのに、442で登録するという陽動作戦だな!」と思ったのですが、フェイクではなくって、実際に442で、酒井宣福は2トップの一角だった。あと、仙頭と小屋松の別れたり再会したりの繰り返しが、前澤と剛力みたいだ。

 

□がばいばあちゃんの底力

試合は前半のうちに鳥栖が2点のリードを奪う。右サイドからのクロスにドフリーの酒井宣福が練習のようなヘディングを決めた先制点と、バイタルで瞬間的にフリーを作った樋口の思い切りの良いミドルシュート。どちらも事故的な失点とも言えますが、要所要所で鳥栖はバイタルでフリーの選手を作れていて、FC東京は捕まえきれずにいた。そういう意味では必然の失点とも言える。

ところが、後半になると一転してFC東京のペース。アンカーに青木が投入されてリズムを掴むと、本職ともいえるCBに下りた森重が躍動感を取り戻し、コーナーから追撃の1点をもぎ取りました。その後もFC東京が圧倒的に攻めたてる。しかし、そこは「がばいばあちゃん」を生み出した土壌。忍耐力なら負けません。後半30分くらいにFC東京の攻勢をひとしきり受けきると、そこからは強いときの鹿島のような試合運びでゲームをクローズさせました。

 

鳥栖の攻勢とFC東京の再構築

トータルとして見れば面白い試合だったと思います。ともに自分たちのターンでシュートまで持っていって相手にターンを交代する、というのを繰り返す、欧州サッカーチックな展開で、ほどよいテンポ感と緊張感がありました。その中で鳥栖は前半のイニシアチブを握ったわけですが、その要因はCBとSBを使ったワンタッチツータッチのパス交換でボランチに前を向かせるのに成功したことと、それと同時に2列目やトップの選手がバイタルでフリーになれたこと。

FC東京の視点に立つと、中盤の森重とISHの距離感が悪かった。森重が低すぎて、安部と東は高すぎた。結果、「5ー0ー5」とまでは言いませんが、中盤にスペースを与えてしまいましたし、前線の3人が攻め残ることで、ブロックが4ー3となり、守備時にサイドで数的不利になってしまった。なので、後半からシステムを442に変更するというのは、極めて合理的な采配で、実際に後半はFC東京がイニシアチブを握る展開になったわけですね。また、右SBに内田を入れるというエスプリも憎かったですねぇ。負けましたけど。

 

□あいうぉんちゅー、わくちん

いやぁ、ギリギリ駆け込みで観戦できましたよ。金曜日に緊急事態宣言が発出。今回は大阪が超大変で、オリンピック開催都市の首長という名誉に浴したくてしかたない誰かさんは、それに丸のり。日曜日以降は無観客なんですよね?土曜日開催で、ホント、ギリギリ間に合った。厳密には間に合わなかったんですけどね、ワタクシのプラン的には。本来なら浦和の試合を見に行こうとしていて、そろそろチケット販売かなってタイミングで公式サイトを確認したら、ドクトルマンボウの影響で、実質的にチケットを購入する機会を失ってしまっていたよ。

まあ、そんなことは良いのです。少し真面目な話をすると、前回の宣言のときには「500人を切ったら、解除します」って言ってたのに、雰囲気に押されて延長を繰り返し、いったん解除してからいろいろ整備して「ステージ4になったときに緊急事態宣言!」って決めたはずなのに、誰かさんが作り出す雰囲気に押され、ステージ3でも緊急事態宣言。策定した基準ではなく、雰囲気で緊急事態宣言か決まっていくのが心配でならんのです。……まあ、有権者が圧倒的に投票して選んだ以上、それが都民の総意なんで、お任せするしかないんですけどね、民主主義の原則として。