藤本寛也の壮行試合〜東京Vvs琉球(8/8)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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□試合前

え〜、都内にはですね、かつて都立図書館が三カ所あったのですね。日比谷、広尾、それから立川。そのうち日比谷の図書館は都立ではなくなって、ときどき図書館で調べ事をしてるフリして、涼みながら居眠りしたくなるワタクシとしては、まれに広尾の都立中央図書館に行くことがあります。

ただ、多摩の図書館には、そうそう行かない。というよりも、20年ほど行ってない。20年前は聖蹟桜ヶ丘に住んでいて、しかも大学生だったので、卒論云々とかで多摩図書館に行くことはあった。で、この日、久々に調べ事をしてるフリして(以下略)のため、わざわざウェブ予約して多摩図書館に行ってきた。多摩図書館、リニューアルして、もはや立川にはない。西国分寺にある。建物はピッカピカ。でも、閉架資料を借り出すときに、紙カードを預けて、返却とともに返してもらってっていうシステムは平成のまま。なんか、懐かしかったぞ。

 

□両チームの現状

東京Vについては、再開以来、ずっと一貫して「まあまあ」ですよね。ときどき、「永井サッカーは浸透に時間がかかる」なんて言われたりもします。その言葉の裏側には「浸透すれば、一気に駆け上がる(に違いない)」という期待が込められているかと思われますが、なんとなく、浸透したところで、ずっと「まあまあ」のままになるのではないかとの危惧もなくはない。風間さん時代の名古屋とか、大木さん時代の岐阜みたいに。

アウェイの琉球も、あまり絶好調という感じではないですね。というか「低空飛行」。尤も、苦戦はある程度予想されたことでもある。戦力的にも、昨シーズンは這々の体で残留したところですし、ただでさえ振興策が模索される経済状態の中で、高原のところとか複数のクラブが、限られたリソース、僅かなパイを奪い合っていて、そこに昨今の流行病。観光産業が占める比重が高いお土地柄だけに、これは厳しい。来シーズンも含めて、ベテラン監督たる樋口さんの手腕で、なんとかサバイバルを果たしてもらいたいところ。

 

□ピッチ上の両チーム

毎度毎度、思うのですが、東京Vって、『エルゴラッソ』なんかではゼロトップっぽくフォーメーションが表記されたりもするのですが、言うほどゼロトップじゃないですよね。スタンドからは明確なワントップに見えます。また、立ち位置は中盤逆三角形の433ってことになってますが、守備時はインサイドが攻め残ってウイングが下がたりするので瞬間的にクリスマスツリーになったりもする。

対する琉球ですが、風間宏矢はセントラルのユーティリティというイメージがあったのでボランチかトップ下だと思っていたら、右のハーフで起用されていました。逆に右のハーフかと思っていた山口和樹がボランチで、その山口和樹の相方が上里でした。高卒でルーキーイヤーから活躍しているので大々ベテランっぽく感じるのですが、まだ33歳かぁ。この選手の出場数もヤバいですよね。15年間、コンスタントに試合に出続けているので、普通に500試合出場とか達成してしまいそう。

 

□注目点

この試合の注目は、なんといっても藤本寛也でしょう。ポルトガルのジル・ヴィセンテFCに移籍する壮行試合ですからね。藤本については、大ケガをしていたこともあって、「J2では、もはや格が違うね!」って地位を築いたわけではないかと思いますが、安西とか中島翔哉とか、ポルトガルでは「安心安全のヴェルディユースブランド」が定着しているということでしょうか。まだまだケガ明けで、コンディションが100には戻ってなさそうですけど、まずはお手並み拝見ですね。

それにしても藤本、勝手に「高木3兄弟ー中野ー井上」の黒髪系譜ではなく、「河野ー小林祐希ー南」の茶髪系譜に位置づけられるパターンと思い込んでいましたが、壮行セレモニーに流れたビデオを見る限り、一貫して黒髪(多少の茶色は入っているにしても)ですし、スピーチではカンペを棒読みするのではなく、訥々と自分の言葉を紡ぎながら、感謝を表現していましたので、本当は前者の系譜だったのかも。ただ、訥々と言葉を選びながらも、次から次へと言葉が湧き出てくるタイプでもなさそうなので、言葉の面で壁にぶつからないよう祈るばかりです。

 

□試合展開

試合について、前半の戦いを端的に言いあらわすなら、「まずは一進一退」といった感じだったでしょうか。互いに志向するところの片鱗は見せつつも、十全には表現できていない感じ。ということで、ハーフタイムに積極的な動きを見せたのは東京Vの永井監督。アンカーを山本から藤田に交代。そうすると、確かに中盤でのリズムは良くなった。繰り返すこのジョエリズムですね。

とはいえ灼熱の戦いということもあり、徐々に両チームともトーンダウンしていく。KINCHOの夏、日本の夏、これもJリーグの風物詩。試合は終盤に「こういうときのためにVAがあります」という案件のPKで決勝点を挙げた琉球が9分のアディショナルタイムを凌いで勝ち点3を獲得しました。ヴェルディとしては後味の悪いPKでしたが、この時節柄です、サポーターはブーイングしちゃいけません。