ジャイキリさせず!〜川崎vs明治大学(7/3)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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今シーズンのフロンターレですが、ごく最初だけ「スタートダッシュ失敗⁈」みたいな雰囲気こそあったものの、リーグ戦については堅調と言うしかないですね。しかも憲剛も小林悠もスタメンにならないような中での好成績。鬼木監督の手腕に、ただただ感服。ACLについては壁にぶちあたっていますが、アジアの舞台で戦うには、そもそもクレイジーであるか、あるいは適切にノウハウを蓄積しているかのどちらか必要でしょうから、まあ、来年に期待しましょう。

それにしても、なぜ学生相手の天皇杯を見に来たかというと、明治大学に特別な関心があるわけではありません。実は、リーグの鳥栖戦を見に行くつもりだったのですが、いまや川崎フロンターレは広島カープ化している模様。ワタクシ、指定席ユーザーなのですが、等々力の指定席って、一般発売日にマウスをクリックしているようでは到底手に入らないんですね。法律が施行されて、あべちゃん肝いりのオリンピックもありますから、差額利益を追求する職業集団をなんとかしてもらえないだろうか。

 

■前半

水曜ナイトマッチのときは、そもそも仕事をお休みにしてしまうワタクシ。でも、そうはいかないときは、そうもいかない。夕方に職場を出て新丸子で下車。あらかじめ調べてあった洋食屋かオシャレ中華屋でメシにしようとしたものの前者はグーグルマップや食べログ情報とは異なり「18時からです!」との貼り紙。後者に至っては、店があるはずの場所が空き地になっている。たまに発生するグーグルマップの錯誤でなければ、絶妙に建て替え期間にぶち当たってしまったらしい。

そんなわけで「瓦奉店」という薬膳系餃子の店に転がり込み、せっかくなんで焼き餃子と水餃子のどちらも頂戴する。ここの餃子の特徴は、まず、「さわやか」のハンバーグのような赤身の肉肉しさ。そして、昨今、「なんでもかんでも“汁(じる)をプシャーッ!”ってすりゃええってもんちゃうで! 口の中、火傷するわ‼」みたいな店ばかりのなか、プシャーッ!の量とか温度が理性的でとても良かった。それでいて、特に水餃子は適切に出汁(でじる)に満たされており、いやあ、旨かったっす。

 

さて、試合内容。川崎は田中碧と車屋以外はターンオーバー。でも、とてもターンオーバーとは思えない。知念慶とか、山村とか、齋藤学とか、阿部浩之とか、マギーニョとか、レアンドロ・ダミアンとかですよ。「どうなってんだ⁈」と。そういうなかで、お休みを頂戴できなかった車屋は何かの罰ゲームでしょうか? 本人のコンディションの問題か、競争の結果か、今シーズンは登里にスタメンの座を明け渡してますからね、そういったところの影響なのでしょう。ちなみに車屋、明治のカウンターを止めるべくアフター気味にタックルを仕掛けて軽やかに交わされていました。

対する明治大学は、例えば3バックという名の5バックにするとか、そういう小賢しいマネはせず、4231での真っ向勝負。もちろん、押し込まれること前提のカウンターサッカーでしたが、ビビることなく勇戦を続けます。特にカウンターの際の走力であるとか、推進力、あるいは守備の時のぶつかり合いなどにおいて特攻隊精神を発揮させてました。

 

■後半

明治が勇戦していたとはいえ、やはり格上なのはフロンターレ。そんなフロンターレは血も涙もなく沽券を示しにかかる。コーナーキックからの先制点。せめて「カウンターやセットプレーから一発チャンス〜‼」というのは弱者のために譲ってあげなさいよ、みたいな。少なくとも明治大学のゴール裏はそんな思いだったのではあるまいか。

後半になってもスコアは1ー0のまま推移するなか、フロンターレは切り札の中村憲剛をピッチに送り込みます。これによってパスの回りも、展開のダイナミックさも向上しましたが、スコアが動く気配はなし。とういか、いろいろな気配がなかった。何度かカウンターからの決定的なシュートを打った明治大学に勝つ気配がなかったわけではないですが、それ以上にフロンターレに負ける気配がなかった。明治の大学生たちが思ったよりもタフでしたが、まあ、辛勝にみえて川崎の完勝でしょう。

 

この試合は「プロとアマチュアの差はどこにあるか?」という視点で見ていたのですが、案外、大学生ともなるとドゥエルのシバキ合いは、たとえ相手がレアンドロ・ダミアンであっても、それなりに渡りあえる。でもギャップで受ける動きとか、一瞬の隙を突いた裏抜けなんかではペンペンでしたね、特に前半は。

それから“雑なパス”の精度とか、もらいにいくファールとか、そういった部分でのクオリティがだいぶ違う。前者については、Jリーグだけみてると「そこで、そんな無難なパスに逃げるなよ〜」なんて感じることも多いのですが、実は、そういう“とりあえず”のパスが相手に引っかからないというのは、素人が考えるほどイージーなことではないらしい。それからもらいにいくファールを確実にもらったり、ライン際の攻防でスローインをマイボにしたりできるってのは、結局、技術的あるいは精神的に僅かなりとも優位にあることによる余裕の向こう側にこそ発生する現象なんだろうなあ、なんてことも強く感じた一戦でした。