知将によるしばき合い〜新潟vs松本(3/3)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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今シーズンの初観戦は新潟。遠征でワールドカップイヤーが開幕でございます。
■前半
もちろん、観光がてらですので、前入りとかするわけです。1人プレミアムフライデー。ほとんどプレミアムエブリデイ。前夜はたらふくエチゴビールを飲んでやりましたよ。それはそれは、それなりに散財状態。試合当日も朝から、アッチへフラフラ、コッチへフラフラ。午前中から持参してきた栓抜きが活躍したり、駅改札口すぐのところの背脂ラーメン屋さんで背脂ご飯などという爆弾兵器を食べてみたり。
シャトルバスでデンカスタジアムに移動。最近は専ら指定席なんで、番号を辿って席を探すと、なんだか机があるぞ。「へ?記者席??」ってな気分。慣れないシチュエーションに挙動不審になってしまい、落ち着いてサッカーなんてみてる場合じゃなくなったりもする。とりあえずメインスタンドなりバックスタンドなりの中央付近で見たかったので、適当に値段と相談しながら、深く調べず購入したら、まさか、こんなことになっていたとは。
 
ともあれ、試合内容。まずは鈴木新監督を迎えた新生アルビレックスは、オーソドックスな442で、これまたオーソドックスにサイドから崩しにかかるスタイル。鈴木さんはジュビロの後、大学とか育成で手腕を発揮していので、良くも悪くも大学生的な戦術です。アルビレックスに所属する全ての選手が、これまでのサッカー人生において、一度は経験したであろうスタイルですので、戦術の浸透も早いはず。着任直後のチーム作りとしては正しいように思われる。
対する松本ですが、今年は3421ではなく、中盤を逆三角形にした352らしく、岩間をアンカーにして、パウリーニョ前田直輝を並ぶかたち。守備なときは、あれこれトランスフォームして5ー4の2ラインになるのかと思いきや、5ー3のまま。2列目の横幅は全体のスライドで処理するということなのでしょう。一見するとアンバランスにも思われるのですが、絶妙なポジショニングと運動量で選手間の距離感が良く、次から次へと攻守において湧き出るように数的優位を作っていたのは流石。
 
 
■後半
 
前半は1ー0で折り返しました。新潟が先制していたのですね。高木善朗のクロスに矢野貴章が高さ勝負のジャンプ力比べに完勝してヘディングを押し込んだゴール。これといったファンタジー要素があるわけでは決してないのですが、サイドで作って、クロスを入れて真ん中で合わせるというのは、まさにサッカーにおける‘基本のキ’ですので、鈴木監督がどういう見取り図でチームビルディングしているのかが、クリアに理解できる得点でした。
後半に入ってからも、しばらくは新潟のイニシアチブ。その中心にいたのは、職人ボランチな磯村。ホント、職人です。どの辺が職人かと言うと、とにかく読みが良いのです。相手のクリアを拾ってセカンドアタックに繋げたり、攻め込まれたときの縦パスを物の見事にパスカットしたりと、惚れ惚れするような八面六臂。風間サッカーの余波を受けて出番を減らしているというジャストタイミングで、新潟としては掘り出し物をお買い上げできましたねえ。
 
追いつかなければならない松本は工藤とセルジーニョを同時投入。たぶん、これに伴いシステム3421に変えたのではなかろうか。岩間とパウリーニョがWボランチで、同時投入の2人がシャドーに入るかたちの。で、その采配の効果はてきめん。俄然、松本が決定機を演出し始めます。セルジーニョのシュートがストップされた跳ね返りをウイングの石原がダイレクトで叩いてポスト直撃だとか、その後にも、オフサイドに見えて仕方なかったですが、セルジーニョだったか永井だったかのシュートもポストを直撃したり。
工藤投入が良かったですね。パウリーニョも含めて、使われる側の選手がズラリ並んでいた中に、使う側の工藤が入ったことで、一気にリズムが良くなった。球離れが良くって視野も広いですから、やっぱり10番は10番。で、リズムを得た松本がついに新潟ゴールをこじ開ける。新潟としては「鹿島る」ができずに追いつかれでしまい、痛い展開となりましたが、そこからの両チームによる‘しばき合い’は見応え十分でしたので、オーディエンスとしては、ひたすら楽しい1戦とならました。