最後はグダグダ〜栃木vs盛岡(8月26日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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秋田新幹線とか山形新幹線とかが出来る前って、東北地方に行く新幹線は、基本、盛岡行きでした。当然、宇都宮にも停車します。ってなわけで、この試合は東北新幹線ダービーでございます。

 

■前半

 

長谷川アーリアジャスールって、今、大宮にいるんですよね、確か。いつの間にやら欧州から帰ってきて、湘南からもいなくなって。この選手を一躍有名にしたのはFC東京時代のチャントであるといって過言ではないと思いますが、あの歌、「長谷川」「アーリア」「ジャスール」の3要素の順番をアベコベにしても成り立つと思いません? 例えば、ジャスール長谷川アーリアとかの順番にしても。見たーい♪見たーい♪なわけですよ。

 

 

この試合、先制点をあげたのは右のMFに入っていた牛ノ濱だったわけですが、なにゆえ、長谷川アーリアジャスールの話を枕に持ってきたかというと、牛ノ濱拓についても、長谷川アーリアジャスール現象が発生するのではないか、と。すなわち、さすがに「ノ」の位置を変えるわけにはいきませんが、「牛」「濱」「拓」の3要素に分解して、それぞれを適当に並べ換えても、それっぽい名前になりそうな。例えば、濱ノ拓牛みたいな。

 

 

ともあれ、栃木が先制したのですが、そんなことよりも印象的だったのが、芝のコンディションがそれはそれは劣悪だったこと。栃木グリーンスタジアムといえば、町田の本拠地である野津田と双璧をなすくらいに大自然なところ。どれくらい自然豊かかというと、虫除けスプレーが必要なのですよ。真夏の夜に煌々と照明がたかれていても、一般的にJリーグのスタジアムで虫除けスプレーが必要になることは、あまりない。少なくとも関東近郊では。

 

 

でも、栃木グだけは、念のため虫除けスプレーを振りかけておきたくなるのです。それぐらい豊か自然に包まれているのに、植物であるはずの芝のコンディションが悪いというのは、いったい、どういうアンバイなんだ?と。まあ、日本で「芝」といえば、「手入れの行き届いた庭」を連想させるみたいなところもありますし、そういう意味では「自然の象徴」というよりも、「人工物の象徴」という要素が強いと言えなくもないんですけどね。

 

 

 

■後半

 

栃木リードのまま、試合は後半に。それにしても、前半は、いかにも“J3の試合”って印象が強かった。まず、両チームともシステムが442。欧州とかは知りませんが、日本ではカテゴリーが下がれば下がるほど442が多くなる。そして、そういう442対決となれば、特に前半においてとられる戦術は、ある程度、パターン化される。そう、「相手最終ライン裏にロングボールを出しておけ!」大作戦ですね。栃木も盛岡も、まずはそれ。

 

 

そして、アクシデンタルなボールの奪い合いを制し、攻撃を仕掛けられそうな局面ができれば、そこからは、よーいドン! 縦へ縦へと相手ゴールに向かって押しかけるのですよ。少なくとも前半の45分については、そういう応酬の繰り返し。唯一相違点があるとすれば、栃木の側にはネイツ・ペチュニクという明確なターゲットマンがいたこと。そら、東欧の国でナショナルチームの一員に選ばれたりもする選手ですから、収めますよ。

 

 

そんな前半と比べて、後半はパスが繋がるようになります。もっとも、それは攻撃のクオリティが上がったからではなく、守備の問題。真夏ですからね、後半ともなると、運動量が落ちて、途端にスペースができるのです。それが日本のサッカー。キンチョウの夏、Jリーグの夏なわけです。特にサイドはスコスコになります。両チームとも、SHをSBが追い越して攻撃をしかけ、でも、シュートまでは持ち込めないままボールを奪われ、そして戻りきれずに相手のサイドアタックを受ける。ってのを繰り返します。

 

 

それでも、気合いと根性で最後は守る。エリア内でワーワーとカラダを張り、ブロックしたり掻き出したりしてゴールを守る。真夏の消耗戦、しかもJ3ですから、そりゃもう、そうなるしかない。その中で栃木は西谷が2ゴールを決めて、勝ち点3をゲットしました。ただ、西谷が決めて2ー1になってからは、一気に緊張の緒が切れたということか、とてもとても大味な展開になって、最終的なスコアは3ー2。勝った栃木としても、あまり褒められた試合とは言えないでしょう。

 

 

 

■日本代表への推薦状

 

□推薦者

・栃木の黄金カルテット

 

□推薦理由

 

いや、栃木の中盤って、J3水準でいけば、なかなかのメンツじゃありません? まずボランチが仙石と岡崎建哉。柏ユースのゴールデンエイジを代表するテクニシャンである仙石と、J1のチャンピオンチームでもそれなりに試合に絡んでいた岡崎ですから、J3としては豪華。で、オフェンシブな2枚はゴールを決めた牛ノ濱と西谷。アビスパ時代に既に試合に出ていて、大成を嘱望された濱ノ拓牛と、大卒ながら栃木生え抜きで、もはやチームの看板になりつつある西谷。

 

 

栃木、そんなクオリティの高いMFがカルテットを組んでいる。黄金の中盤。懐かしい響きですね、ジーコ時代にもてはやされた言葉です。あの時はものの見事に大失敗でしたが、別にだからといって黄金の中盤を封印する必要はない。「あの時はジーコに問題があったわけであって、黄金の中盤という構造に本質的な問題があったわけではない!」と強弁しようとすれば、できなくもない。ってことにして、そろそろ見たくないですか? ファンタスティックに振り切れた日本代表ってものも。