貫禄の違い〜ガンバvs千葉(7月12日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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オリ10対決ですね。

■前半

今ひとつ時期的にピンときませんが、天皇杯も4回戦の模様。これくらいになってくると、そこまで極端な実力差はなくなりますから、わりかし両チームともいつも通りのラインナップがメンバー表に並んでいたりします。というよりも、むしろ逆転現象ともいえる事態が発生していたりする。ターンオーバーっつうのは、基本的に格上のチームが少しレギュラーよりも落としたメンツで臨むというパターンが常套的だと思いますが、そうではなかった。

 

 

要するにガンバはかなりベストメンバーに近かった。J1が中断期間になっていますので、別にわざわざターンオーバーする必要がないんですよね。それに対してJ2は中断してないから、むしろ一部の選手を休ませようということになる。ってなわけでジェフの方に目新しい名前がありました。例えば溝渕。リアルに初めて認識した選手ですが、大卒ルーキー君みたいですね。18歳とかではない。年相応、それなりにこなれた感じで試合に入れていました。

 

 

試合の構図ですが、システムとしては、ジェフが4バックの前にアンカーを置くいつものスタイル。ただし、格上相手だから、最近はマイナーチェンジされているということか、433というよりは4141と表現したほうが適切だったような印象もあります。そして、ジェフ自慢のハイプレスは、キックオフ直後こそ機能しませんでしたが、尻上がりに調子をつかんで、けっこうはめ込むことができていましたよね。ある程度の手応えは掴んだのではなかろうか。

 

 

でも、多少なりとも慎重なスタンスになったとはいえ、ハイラインに変わりはないので、やっぱり裏のスペースは使われまくります。ガンバCBの三浦に思いっきり独走されて、ひとりでドリブルシュートまで持ち込まれてしまったり。そして、前半のうちに先制ゴールも許します。しかも三浦とCBコンビを組むファビオに。セットプレー絡みでしたが、そのシーンも含めて、この試合に抜擢されたジェフGK山本海人がなんとも不安定でした。

 

 

 

■後半

後半に入って、俄然、存在感を示したのは日本代表経験も豊富な藤春。まあ、前半からスコスコとクロスを入れていて、何度も何度もジェフゴールを脅かしていたので、後半に入ってから突如として覚醒したわけではないのですが、ともあれ、この選手がダメ押しゴールの功労者となった。カウンターから独走して、ジェフ守備陣をギタキダにしてからクロス。そこに泉澤が走り込みました。もう、藤春がペナルティーエリアを攻略した時点で勝負ありでした。

 

 

直後にも見せ場がいくつか続きました。残念ながらさらなるアシストということにはなりませんでしたが、藤春が抜け出して得たコーナーキック藤本淳吾が蹴るってパターンから、何度かゴールの匂いが薫ってきてました。さすがは藤春、おそらく、去年の正月明けとかならば“パープルスプリング”といわれていたのに違いない。そして、その論理でいけば、そのうち藤春砲として芸能界から恐れられることになるはずです。

 

 

そうやって、両成敗が止まらなくなっている隙に、ジェフはガシガシと交代カードを切ってくる。まずラリベイに変えて、指宿を投入。でも、この日の指宿は王貞治もビックリするくらいな世界のホームラン王具合。3〜4回、綺麗に決定機を外していたような。ついでエスナイデル監督は、守備の柱たる近藤を下げて乾を投入。岡野とキムボムヨンという、それまで以上にスリリングCBコンビでガンバ攻撃陣と相対する。そう、完全に天皇杯だと割り切ったテスト的采配。

 

 

そして、3枚目のカードとして投入されたのが古川。これまた、いったい誰やねん。エスナイデル監督、ここぞとばかりに試合出場の乏しい選手に経験を積ませまくります。もちろん、これらの選手がわかりやすく結果を残せるほど甘くはなく、特筆すべき活躍を見せたのは、ルーキーながら豊富な経験を有する高橋壱晟だったりします。この選手のフィジカルの強さとか、フィニッシュへの積極性には惚れ惚れします。乾坤一擲のシュートはバーに阻まれましたが、順調に成長しているようで何より。とか言っている間にガンバ2点リードのままタイムアップとなりました。

 

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

倉田秋

□推薦理由

バリバリの代表なんで、推薦状とかそういう感じではないですけど、ガンバユース時代から将来を嘱望された選手でしたよね。プロ入り前から「エルゴラッソ」とかで名前をよく見かけてました。当時のガンバは遠藤とか二川とか橋本とか、中盤の壁が厚くって、何年かはレンタル移籍で武者修行に出されていました。セレッソに禁断の移籍をしたりもしましたが、忘れちゃいけないのが、この日の対戦相手であるジェフでも活躍していたということ。

 

 

つうか、何気にガンバってジェフ関係者が多いですよね。この日はベンチにも入ってませんでしたが、ジェフが大切に大切に育て上げて、「さあ、これから」ってときに井出とか米倉とか、思いっきり引き抜いてますし。ともあれ、倉田。20代後半に至り、ガンバの10番となり、日本代表にも選ばれた。早熟の天才かと思いきや、紆余曲折を経て、大器晩成するというのが、とても宜しい。中盤のマルチロールとして、ハリルさんを支えてあげてくださいませ。