ときどき審判が目立つ試合に遭遇します〜G大阪U23vs相模原(3月20日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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ああ、バカンスが終わっていく。。。水曜日からの6日間で4試合も見れたので、完全に満喫したんですけどね。「明日からは、企業戦士に戻るぞ!」って宣言すると、語弊でしかない!!

■前半

少なくとも日本の教育において、育成というのは基本を叩き込む場所とされております。ゆえにG大阪U23は育成チームらしく、大変にオーソドックスなサッカーを展開します。システムは442(見方によっては4231)ですし、基本的にはボールを大切にするスタイル。ガンバユースは伝統的にパスワークを得意とするイメージもありますし、テクニシャン養成道場的なところもあるので、そういう背景を生かして丁寧にゲームを作っていく。

 

具体的には、最近ではもはや少数派になりつつある、ボランチにボールを預けて、そこからビルドアップしていくパターン。一発目の配球で打開できなければ、いったん戻して攻め直す。最終ラインがサイドチェンジしていく。ほんの数年前までは“サッカーの常道”とされたやり方ですね。宮本監督も相模原の安永監督も、J創世期に将来を嘱望された当時のホープ。そういう世代ですから、その当時に花形とされたスタイルになるわけです。

 

あの頃、J創生期には、端的に固有名詞をあげてしまうと“アンチ国見”みたいは価値観があった。運動量とフィジカルを徹底的な走り込みで鍛え上げて、「あとは運を天に任す!」みたいにロングボールを放り込んでいく高体連サッカーに対して、「そんなもんサッカーとはいえない!」っていうアンチテーゼを突きつけたのがJユースクラブ。ってな理念を突き詰めると、「やっぱスペインだよね」ってことになり、相模原の指揮官である安永さんは、まさにスペインサッカーの伝道師的な立ち位置、、、だったはず、なのですが。

 

え〜と、安永さん、攻撃的なパスサッカーを断念したのですかね? なんだか、ボールを奪うとサイドのスペースにアバウトなボールをポンって入れるってパターンばっかりだったぞ。昨シーズンは散々でしたから、「軌道修正かな?」とも思ったのですが、前半のうちに高畑から麦倉へという選手交代をしていたので、パスサッカーを放棄したのではなく、いまだパスサッカーをチームに落とし込めていないってだけの話のような気がする。

 

 

■後半

実は、先制したのは相模原だったりします。前半のうちに保崎が決めてます。そこで追い上げるべく、宮本監督は後半の頭から食野を投入。「食野」と書いて「めしの」と読む。…どういうこと?「飯野」ならともかく。個人的には、なぜか「倉野」に見えてしまうのですが、置いといて、期待の新鋭の投入により、後半はG大阪U23が圧力をさらに高める。上手いっすね。噂に違わぬテクニシャン。でも、問題はCBの野田がイエロー2枚で退場してしまったこと。

 

CBが退場したので、前線を削ってディフェンダーを送り込むのかと思いきや、宮本監督は選手の配置転換で処置します。ボランチがSB、SBがCBみたいな。ここの意志疎通では若干の混乱があったように眺められました。そんな混乱も収まりかけた後半の20分。今度は、もう1人のCBであるペスヨンまでもイエロー2枚の退場。CBが計4枚のイエローカードで2人とも退場。これは厳しかった。スタンドからは確認できませんでしたが、そこまで悪質でしたかね? ファールはファールなんでしょうけど。

 

試合開始前の紹介で、柏原丈二さんが審判アセッサーになっていて、「おっ、一線を退いたのか!」とか思ったわけですが、だからといって、「正確なジャッジを追求しているのだが、追求すればするほど、なぜか試合が荒れて退場者が出ちゃう」ってキャラのレフリーは跡を絶たないらしい。これはもはや仕方ないのかもしれない。仕方ないといえば、この上ないくらい有利な状況になった相模原も仕方ない。。2人多いのに、それでもパスがつながらないんですもん。仕方ないというより、しょーもない。。。

 

昨シーズン後半戦と比べて改善したのは、ハイプレスが試合終盤まで持続したことでしょうか。尤も、これは成熟度が高まったからというより、気候の問題のような気がしないでもない。なんつっか、安永監督、選手が自分の思った通りに動かないからって、ボトルを投げつけたりしてるんですよ。その怒りが、選手に戦術を適切に落とし込めてない自分のノウハウ不足に対してのものだったら良いのですが、「選手が自分の思うように動かないのは、選手の能力不足だ!」と考えているとしたら、なかなか行く末怪しいです。

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

森勇人

□推薦理由

一瞬、ヴェルディ育ちで仙台とか川崎とかで異名を轟かせた、あの選手かと勘違いしかけましたよ。「人」と「介」って、「茶」と「芥」くらい紛らわしくないですか? なので荒ぶる系の選手かと思いきや、黄色の腕章を託されたキャプテンシー溢れる選手でした。プレースタイル、“走れるファンタジスタ”って感じですかね、この試合を見ただけですけど。気の利いた、リンクマン系のトップ下だったように思います。そして、その一つ一つが、なかなかハイクオリティ。

 

 

誰に似ているかってところで、パッと思い浮かんだのは現在はFC東京東慶悟。基本、セントラル属性。でも流動的に位置の高さが変わる。セカンドトップ気味にアタッキングを仕掛けたかと思いきや、ボランチの位置まで下がってゲームメイクもする、みたいな。ただね、シュートが決まらないのですよ。バーだかポストだかを直撃したり、相手GKの指先で逸らされたりで決まらなかった決定的なシュートが3本ほど。・・・東慶悟ではなく谷澤達也か??