トキメキ不足〜FC東京vs甲府(7月9日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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今シーズン初のナイトマッチ観戦でした。

■前半

毎年恒例の「崖っぷち」状態にあるヴァンフォーレ。我々世代的には、・・・我々世代の中でもごく一部かもしれませんが、「崖っぷち」といえば、梨園の女房になり損ねた、あのお方を想像したりします。そう、熊切あさ美。”チェキっ娘”という単語を知っている人は、読者の中にどれくらいいるのでしょう?ともあれ、毎年恒例で「崖っぷち」なのが、プロヴィンチャの雄としての宿命。

 

 

にしても、今年は厳しいのです。だって、J1に絡むようになってからの甲府って、山本英臣ありきだったりするじゃないですか。その山本を今シーズンはずっと欠いているんですよ。しかも、セカンドステージからはクリスティアーノもいなくなってしまった。そんな弱り目に祟り目状態の甲府に対して、FC東京はキックオフ早々だってのに、コーナーキックから森重のヘディングシュートで先制してしまった。全く、身も蓋もあったもんじゃない。

 

 

身も蓋もない展開の中、優勢に試合を進めたのは、当然ながらFC東京。その攻撃を牽引していたのは、破壊力抜群であることが最近になって城福浩によって発見されたムリキ・バーンズのツートップ。なんでも、試合終盤に、このツートップをいじって平山とかを投入すると、呪われたように追いつかれてしまうという超常現象が発生するんだとか。確かに、強力でしたね、噂のツートップ。特にムリキの強さとしなやかさはハンパねぇっす。

 

 

ともあれ、身も蓋もない展開になったわけですから、その後はしばらく、身も蓋もない応酬が繰り広げられることになります。甲府としては、試合を壊すわけにはいかないですし、ゲームプラン的にも前半は無理をしないってことだったはずなんで、そんな雰囲気。リードした東京は、緊張感が欠如したようなパス回しが目立つような感じ。FC東京の縦パス練習を見ているようでしたよ。甲府が低く構える分、縦パスの出し手にも受け手にもスペースが与えられる。だけども、だからといってFC東京に「1点のために必死!」という悲壮感はない、みたいな。

 

 

■後半

後半になっても、しばらくは何も起きない。なんとなくFC東京が攻めながらも、それとなく甲府が凌いでいく。選手当人たちは必死だったかもしれませんが、スタンドで見ている側としては”日曜日の昼下がり”みたいな時間でした。ちなみに”日曜日の昼下がり”とは、オシムさんがジェフを率いていた頃に用いた表現。気合いが足りないというか、「お前ら、何もしてないぞ!」って発破をかけないといけないような内容を振り返って用いたものです。

 

 

あえて、日曜日の静寂(サンデーサイレンス!)を破るような出来事があったとすれば、森重が相手FW(河本とか、その辺だったと思う)と小競り合いを起こして、両成敗的に両者にイエローカードが出された時。森重としては「オレは一本的に被害者じゃけ!!」ってなもんで、それはそれはブチキレてました。ちなみに、この試合を裁いたのは、我らが家本さん。そう、家本劇場です。歴代家本劇場との比較においては、若手芸人が無料ライブを開くレベルの小箱の劇場でしたけど。

 

 

そんな本人の主観的には災難に襲われた森重ですけど、彼の災難はこれに止まらず。その後も丁々発止を繰り返すなか中、まさかの負傷交代。U23の頼もしきキャプテンこと吉本一謙が投入されます。もっとも、この交代は、甲府サポーターやら関係者には申し訳ないですけど、相手がヴァンフォーレだから敢行された雰囲気もなきにしもあらず。「おそらく、このままリードを守りきれるだろう」という勝算が、「無理をさせない」という選択を可能にしたようにも思えました。

 

 

甲府も終盤は途中出場の森君が相手が2枚3枚ときても負けないぜ!って姿勢でつっかかったりして、多少の見所はありましたけど、全体としては、なんとも胸がときめかない試合となりました。甲府の”弱者の戦術”も嫌いじゃないですど、それでいくなら、前半は6分での先制はテンションだだ下がりですし、FC東京としても、追加点を取るわけでもなければ、小憎たらしい”鹿島る”が発動するわけでもない。なんだか、ただただFC東京に勝ち点3が加えられただけ、そんな感想でございます。

 

 

 

■日本代表への推薦状

 

□推薦者

土屋征夫

 

□推薦理由

日本サッカー界には、いろんなベテラン選手、いろんな鉄人がいます。スポンサー込みで古巣の緑に加入した司令塔だとか、チームのオーナーのリアルサカつくで雇用を継続され、それが故に「このチームでは正常な競争原理が働かない」として多くの指揮官をチームから離れさせてしまっている王様だとか。でも、この選手は、そういった”作られた鉄人”ではない。そんな余裕のあるクラブでもないですから。ディフェンダーとしてのクオリティのみを評価されて、今の地位を守っている。

 

 

この選手が代表に復帰したらどうなるか? それは「30代の選手はまだまだ若手」という価値観に代表チームが包まれるということになります。そして、そうなったならば、土屋より若い限り、年齢を理由に代表に呼ばれないなんてことがなくなるわけです。ええ、ええ、遠藤保仁大久保嘉人が代表に復帰することになるのですよ。だから、頼む、土屋!代表に選ばれてくれ!そうすれば、コロコロPKが再び代表戦で見れるかもしれない。