ムズカシ爺ハリルホジッチとマスコミさんの周辺をウロウロと…

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■2つのニュース

9月の終わり頃、「U22手倉森監督にハリルのカミナリ!」なんて見出しのニュースがありました(デイリースポーツ)。内容は、その直前のJ3戦に関して。J3に参戦している「J22」、普段は高畠さんが指揮していますが、オリンピック予選への準備作業として、U22の当時におけるベストメンバーを手倉森さんが率いて戦うということがありました。

 

 

結果は、01で町田ゼルビアに敗戦。年代別とはいえ、事実上のナショナルチームであるにもかかわらず、3部リーグのチームに負けたことを受けて、ハリルさんは手倉森さんと会談。その際に手倉森さんはハリルさんから「8点取られてもおかしくなかった」とか、けっこう手厳しいことを言われたんだそうだ。こういうときに遠慮(=日本人的気配り)しないのがハリルイズム。

 

 

このテのニュースがスポーツ新聞に載るということは、つまり、スタッフ会議であるとか、ハリルさん的にいろいろマスコミに近いところで活動しているタイミングだということ。10月の代表戦への準備期間。手倉森さんへのカミナリ云々は手倉森さんの口から明らかにされた事実ですけど、ほぼ同時期、ハリルさん自身もマスコミ対応していたらしい。

 

 

その中で、比較的大きく伝えられたのが「ハリル監督、Jリーグ日程に再び注文 「東アジア杯もうやりたくない」 」って見出しのニュース(同じくデイリースポーツ。たまたまググったらヒットしただけで、デイリースポーツに対してなんら他意はございません)。で、その記事と、さっきの「U22手倉森監督にハリルのカミナリ!」を見比べると、「ハリルさんの言動って、もしかして矛盾している?」とか思ったりもしたのですよ。

 

 

 

■矛盾してるのかしてないのか

ハリル発言の矛盾点疑惑というのは、つまり、ハリルさんは手倉森さんに「しっかり、せい!」と言ったわけですけど、手倉森さんには手倉森さんなりの言い分があるはずなんですよ。というのも、この試合が行われたのは9月23日。シルバーウィークの最終日なんですけど、なにせシルバーウィークですから、中何日か前にもJリーグは開催されている。

 

 

J1クラブに所属している選手を例に挙げると、9月20日に試合が組まれています。しかもそのほとんどはナイトゲーム。なので、おそらく集合したのは9月21日。ってことは、調整期間は実質2日しかない。代表チームが、いきなり集合して、「はい、しっかりとやれ!」ってのは、もとより無理な注文ってもの。そういう事例が、近くにありましたよね。

 

 

そう、それが、もう一つのトピックたる東アジアカップです。そう、この大会への臨戦過程もひどかった。水曜日にJリーグがあって、週末には中国で代表戦ですからね。いったい、いつ戦術練習をするんだと。で、そういうムリゲー状態であることを繰り返し主張していたのが、当のハリルさんで、「ハリル監督、Jリーグ日程に再び注文 「東アジア杯もうやりたくない」 」もその脈絡。

 

 

ってことを考えると、ワタクシとしては思うわけですよ、「自分のチームが日程上の理由でうまくいかなかったときには、日程の問題を声高に主張しておきながら、その舌も乾かぬ同日に、同じような理由によって戦術浸透が果たされていない弟分のチームの指揮官にカミナリを落とすのか!」と。基本的にハリル支持者ですけど、わずかながら、その発言には食傷気味だったりもするんですよね。

 

 

 

■ハリルとマスコミ

とはいえ、そういう印象を我々が受けてしまうには、発言内容以外に、いろんなことの影響があるとも思います。というか、そもそも我々がマスコミを介して目にするハリルさんのコメントは、どこまでハリルさんの本意を伝えてくれているのだろうか、と。マスコミに対して刺激的で攻撃的な発言を繰り返すハリルさんって、ジャパニーズマスメディア的には、とてもデリシャスなお客さんなんだと思わのですよ。

 

 

だって、あくまでweb版の話ですけど、メインの見出しが「東アジア杯もうやりたくない」だったりしたんですよ。もうね、とても恣意的な臭いがムンムンなんですよ。だって、発言の趣旨はそこじゃないじゃん。つまりですね、ハリルさんの発言というのは、「こんな無茶な日程だったら、今ひとつ趣旨が不明な東アジア杯なんて大会には出たくない」というもの。

 

 

このハリル発言というのは、2つに分けることができる。すなわち、「こんな無茶な日程だったら」と「今ひとつ趣旨が不明な東アジア杯なんて大会には出たくない」という2パーツ。そのうち、ハリルさんの趣旨は、どう解釈しても前者にある。にも関わらず、一見、趣旨が後者にあるかのような見出しが付けられる。悪意以外のナニモノでもないでしょう。

 

 

ここ10年くらいのアジア内の外交関係に便乗して、扇情的な見出しを付けたかったという、新聞社の政治的(あるいは商売的)意図はわかるんですよ。ワタクシとしては「マスコミたるもの公正な報道に徹すべき」なんて青臭いユートピア思想を持っているわけではないですけど、にしても、悪意が過ぎるだろう、と。これが、もう少しマスコミ対応の上手な監督さんだったら、きっと、こうはなっていないんだろうなぁ、なんて思うのです。ホント、ヘンなところで足を引っ張られないよう、頑張ってもらいたいものです。