■全体的に源氏ダービー［栃木SCvs讃岐（８月３日）］
むかし昔、香川県のどこかの博物館に行ったことがありまして、多分、県立博物館とか、そういったところだったと思いますが、そこでは、例えば空海だとか、香川にゆかりのある歴史上の偉人が展示されておりました。その中で室町時代代表としてピックアップされていたのが、細川頼之。・・・誰？ ちなみにWikipediaで調べてみると、「足利氏の一門である細川氏の武将として、阿波、讃岐、伊予など四国地方における南朝方と戦い、観応の擾乱では幕府方に属す。」だそうだ。
ああ、そうですか、「足利一門」ですか。ってことは大ボスはきっと足利尊氏に違いない。そして足利尊氏といえば、栃木県足利市出身ですよね、たぶん。名前的に。我々世代には「渡瀬橋」で有名な足利市でございます。現在になっても、なお、八雲神社があるとお参りせずにはいられませんし、今日はトコトン付き合うので飲んで気分爽快になりましょう！ってな話しでもあります。
ちなみに、足利尊氏のご先祖様は源頼朝。源頼朝といえば、源平の戦い。源平の戦いといえば那須与一ですが、那須与一もたぶん栃木県出身。名前的に栃木県の那須地方にルーツがあるに違いないので。そして、那須与一が活躍してのが屋島の戦いですね。そうなのです、屋島といえば香川県なのですよ。こんなところにも謎の繋がりが。というわけで、栃木SCとカマタマーレ讃岐の対戦は「全体的に源氏ダービー」と言えるでしょう。
■陸の孤島ダービー［名古屋vs鹿島（８月９日）］
かつて一度だけ鹿島スタジアムに行ったことがあります。そのとき思ったのが、「これが“アウェイの洗礼”ってヤツかー」ということ。もうね、遠いんですよ。直線距離のわりに、電車で行こうとすると、えらい時間がかかる。結局、東京駅から高速バスってのが最も便利らしい。電車だと千葉とか、あともう一回、乗り換えないといけないし、グルッと遠回りってなイメージになる。「車に乗らないヤツは人にあらず」と言われているような気分になるのですね。
で、この日ははじめて豊田スタジアムを訪ねました。これまた名古屋からが遠い。意味がわからないのが、ずっと名鉄で行くよりも、地下鉄から名鉄に乗り換えた方が安くなるということ。「いったい、どんな料金体系なんだ？」と。要するに名鉄やらの電車で行こうとすると、大回りになるから、そういうヘンテコな料金になる。ってなわけで、鹿島に行くのと同じく高速バスが、乗り換えもないし、安くて速くて便利なのですな。
似てるでしょ、鹿嶋スタジアムと豊田スタジアム。最寄り駅までは延々と遠い一方で、両方とも、最寄り駅からは歩ける距離にあるってところも似ている。どうして、こういうことになるのかと思案してみたところ、ひょっとしたら、企業城下町、しかも製造業（＝第二次産業）の企業城下町（＝工場労働者の都）というところに遠因があるのかもしれない。地価の安いところにドンと工場ができて、その周辺に多くの労働者が集住して、一個の街が出来た。その街を起点として、スタジアムができた。結果、公共交通の便が宜しくない立地になったのかな、と。
■木枯らしに吹かれるダービー［ＳＣ相模原vsグルージャ盛岡（８月１０日）］
選手名鑑を調べてみたところ、盛岡には、かつて相模原に所属していた選手がたくさん在籍しているのですね。ざっと列記してみますと、斎藤広野・橋本真人・富井英司・吉岡康平などの名前が挙げられる。その一方で、盛岡に所属履歴のある選手が相模原に在籍しているってことはない。１人もいないのだから、見事。この一方通行な感じが、なんとも“片思い”を彷彿とさせる。そうです、“片思い”が、この文章のテーマでございます。
盛岡とか岩手と言えば、もはや一昔前のイメージかもしれませんが、「あまちゃん」ですよね。「あまちゃん」のことは忘れても、東日本大震災のことは忘れちゃいけません。それにしても、「あまちゃん」って社会現象になりましたよね。「じぇ、じぇ、じぇ」ですよ、「じぇ、じぇ、じぇ」。普段の朝ドラに比べて、当社比２倍くらいの話題性がありました。ただ、じゃあ視聴率も２倍だったかというと、そうでもないのが不思議なところ。
我々の世代的には能年玲奈よりもキョン×２、「じぇ、じぇ、じぇ」よりも「潮風のメモリー」なわけですが、件の小泉今日子さん、実は神奈川県厚木市出身なんですね。ちなみにＳＣ相模原のホームスタジアムであるギオンスタジアムの最寄り駅は原当麻。原当麻の辺って、バスで行くと、本厚木がターミナルになるんですよね。そう、岩手→「あまちゃん」→小泉今日子→厚木→相模原で繋がるのです。気づきました？ 切ない片思いばりに、アナタは気づかなかったんじゃないですか？
