「選手へのリスペクトを持てるようになる前提」「倉下さんとヴェルディサポーター」「ピッチサイド席の恥ずかし固め」2014シーズンを振り返る・スタンドの住人達

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■選手へのリスペクトを持てるようになる前提[湘南vs札幌(3月16日)]

え〜、まあ、電車に乗っておったわけですよ。平塚ですからね。若い頃は頑張って歩いていましたけど、最近は断腸の思いで170円とサヨナラして、バスに乗るのですな。シャトルバスですから、乗客はサッカー好きばかり。当然、中にはウンチクを垂れたがる人もいらっしゃっいます。それはそれで良いのです。

 

 

幸いにもタイミング良く席に座れたワタクシの近くには、いかにもサッカーを語ることが好きそうな2人組が立っていて、なんとなく耳に入ってきたので、聞いてるような、聞いてないような、みたいな感じだったのですが、その2人組のおひとかたが途中でヒートアップしたらしく、「藤田なんて、いまさら取ってもねぇ、藤田なんて!」と、なんともプロサッカー選手に対して、失礼な言説を繰り返している。

 

 

バレないようにチラ見してみたところ、予想通り、「学生時代、あんまり運動会とかでは活躍しなかったんだろうなぁ」という雰囲気(もちろん、実際のところは知らない)。いやですねぇ、ワタクシの持論として、学生時代に運動系の部活をやっていた人って、プロサッカー選手に対して、最低限のリスペクトさえ欠くような言葉を使わないと思うんですね。プロになっている時点で、自分より優れたアスリートであることは明確ですから。自らもプレー経験があるから、凄さを実感できる。逆に、大人しそうな人というか、文科系っぽい人に限って、バックスタンドとかで、「お前なんか使えないんだよ!」みたいなことを平気で言う。部活経験って、というか、実体験って大切だなぁ、と。

 

 

 

■倉下さんとヴェルディサポーター[ヴェルディvs岐阜(5月3日)]

ご存知、倉下さんですよ。いきなり「倉下さん」と言われてもピンとこない方々も、ひょっとしたら、あるいは、多少ながらも、いらっしゃるかもしれません(「多くの人は知ってるでしょ」的なノリを作っている)。なので、念のため説明いたしますと、この日のマッチサポーター(だったかな)として、54回目の結婚記念日をお祝いするためご子息が応募されて、キックオフ前にピッチで紹介された、あの倉下さんですよ。いわゆる一つの一般人。

 

 

こういう行事ごとに対して、ワタクシの個人的皮膚感覚ですと、湘南サポは冷淡な反応をする。ほぼ、スルー。対照的に、この日のヴェルディサポーターは素晴らしかった。間髪入れずに倉下コールで歓迎する。いやですね、甲府なんかもそうなんですけど、深刻な経営危機に陥ったクラブのサポーターというのは、そういう“営業”に対して、大変、好意的にシンクロするのですよ。お尻に火が点くと、背に腹はかえられなくなるのでしょう。

 

 

世間一般では、やはりナベツネ麾下時代のイメージに未だ引きずられて、東京ヴェルディというクラブに対して、非常にネガティブな捉え方をしがちです。それもヴェルディが歩んだ歴史の帰結ですから致し方ない、いわゆる身から出た錆なのですが、ここ数年、少なくともヴェルディサポーターの気質は劇的に変化している。やはり、そういう部分もしっかり評価してあげないと不公平だと思うのですよ。なので皆さん、ぜひ一度、第三者的立場にて現地観戦してみればいかがでしょうか。

 

 

 

■ピッチサイド席の恥ずかし固め[東京Vvs山形(7月5日)]

皆さんは女子プロレスとか見ますか? ビューティーペアとかクラッシュギャルズとかが一世風靡していた、アレです。ワタクシが20代半ばの頃には、まだ深夜放送ながら地上波のレギュラー番組があったような気がします。で、女子プロレスの場合、アメリカほどではないにせよ、キャットファイト的要素も強いですからね、純粋に肉体美を競ったり、「超人コンテスト」って雰囲気ではなく、恥ずかし固めとか、そういう下世話な演出もある。

要するに、スリーカウントを得るべく抱え込んだりするときに、性的に恥ずかしい体勢をワザと相手にとらせる、みたいなことをするわけですが、そんな、今や懐かしい「恥ずかし固め」を、まさかサッカーのピッチで見られるとは。近年のJリーグでは、ピッチサイドにパイプイスを並べて、「選手と同じ目線を体験できます」みたいなことをやっていたりします。多くのクラブで右にならえ状態ですから、比較的好評なのでしょう。

 

 

よく知りませんが、たぶん、その席は誰でも座れるわけではない。おそらくSS席よりも高い金額を払うとか、年間チケットを持っているとか、ファンクラブの会員であるとか、スポンサー企業の関係者であるとか、そういう要素が必要になろうかと思われます。つまり、名誉心が充たされる場所だと思うのですけど、、、この日のピッチサイド席は、なんと・・・たった5席(5人)。あれじゃ、単なる晒し者というか、完全に恥ずかし固めでしょうよ、と。