「10番対決」「3番と18番」「渡邉3兄弟」2014シーズンを振り返る・選手の群像編

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■10番対決[ベレーザvs岡山湯郷Belle(4月26日)]

この試合でワタクシが注目したのは、2人の10番。ベレーザの10番は“オレの原ちゃん”こと原菜摘子。一方、湯郷の10番は宮間。プレースタイル的にも、フォルム的にも、比較的、雰囲気の近い選手同士です。この試合では、ともに中盤ボックスの442を採用していたことにより、セントラルミッドフィールドの位置で互いにマッチアップしていました。両者の出来が結果を左右する、みたいな。

 

 

もっとも、原ちゃんはショートパスを小刻みに交換しつつリズムを作った方が輝くタイプで、宮間はワンタッチのロングパスで局面を打開するプレーを好む。で、この試合では、相手のプレスに苦戦していた原ちゃんに対して、宮間は貫禄のゲームメイク。攻撃のタクトという意味では、宮間が圧勝。また、守備においても、原ちゃんと宮間がぶつかり合ったり削り合うと、ほぼ宮間が原ちゃんを弾き飛ばしていた。

 

 

面白かったのが、ゴールキック女子サッカーですから、キーパーからのロングキックは中盤の選手が競り合う。なので、原ちゃんと宮間は、しょっちゅうヘディングの競り合いを繰り広げていたのですが、これまた、ほぼほぼ宮間が勝つのですね。宮間も決して大きな選手ではないですが、こういうのは相対的な関係性で勝ち負けが決まりますから、原ちゃんと宮間だと、宮間が相対的ストロングヘッダーだったようです。

 

 

 

■3番と18番[柏vs新潟(5月10日)]

日本ナンバーワンの“3番”といえば、誰がなんといっても“ミスタープロ野球”こと長嶋茂雄ですよね。カズの“11番”も伝説的かもしれませんが、Jリーグファンとしての贔屓目をどれだけ投入しても長嶋茂雄の3番には及びません。では“18番”といえば、どうなるか。18番は野球だとエースナンバー。野球を見なくなって20年くらいが経っているので、桑田真澄くらいしかすぐには思い浮かびませんけど(あとは佐々岡?)、エースピッチャーに与えられる番号です。

 

 

この試合で目を奪われたのが両チームの3番と18番。まずは新潟。3番はキャプテンの大井。そうか、磐田では鳴かず飛ばずだった大井も、いまや新潟のキャプテンなのか。そりゃワタクシもオッサンになるってもんです。新潟には、もう一人、ジュビロ鳴かず飛ばずだった選手がいて、それが18番の成岡。去年のこのシリーズかなんかでも触れたような記憶がありますが、どうも新潟の試合を見ると元ジュビロコンビに注目してしまう。

 

 

一方の柏。柏も3番の選手がキャプテンでセンターバックです。言うまでもなく近藤ですね。こちらはレイソル一筋で、早くから定位置を奪った選手です。ケガとかレギュラー落ちしたシーズンとかも何度か経験してますが、概ね順調にプロ生活を送っています。で、レイソルは18番もやはり、レイソルでデビューし、概ね順調にキャリアを重ねている田中順也(2014シーズン現在)。新潟では「苦労を重ねた移籍組」が3番と18番なのに対し、柏では「バンディエラ候補」が、この2つの番号を背負っている。なかなか面白いものです。

 

 

 

■渡邉3兄弟[YS横浜vs琉球(10月18日)]

兄弟Jリーガーと聞いて、皆さんは、誰を想起されますか?メジャーどころではカズ・三浦カズとヤス・三浦ヤスでしょう。今も昔も、「カズ=ヤスの弟」というよりも、「ヤス=カズの兄」という構図が定着してしまっております。他には双子のJリーガーとして佐藤寿人佐藤勇人とか、森崎和幸森崎浩司なんかが有名。マニアックな例で行けばと小林慶行小林亮の兄弟も、Jリーグの歴史において確かな足跡を残している兄弟といえるでしょう。

 

 

他には渡邉大剛渡邉千真が兄弟ですよね。たまたま、この試合(YS横浜vs琉球)の裏では、大宮vsFC東京のカードが実現していて、じかもFC東京ではエドゥーの出場停止によって渡邉千真が出番を得るんじゃないか、みたいな情報も流れていた。渡邉千真(弟)は、ご存知の通り、ルーキーイヤーから(ルーキーイヤーだけ?)得点感覚を見せつけたストライカーで、渡邉大剛は便利屋っぽく使われたりもしますけど、本質的にはサイドアタッカーなんですかね。

 

 

そんな渡邉兄弟には、もう1人、末っ子がいるってのも、知っている人には有名なお話。ワタクシが、その存在を知ったのは、その末っ子さんが国見高校のレギュラーとして高校選手権に出たときの、お涙頂戴ダイジェスト番組にて。そりゃ、もう、注目されますよね、嫌が応にも。そんな渡邉三城は、実はYSCCのディフェンダーとして活躍していたのでありました。まさか、こんなところでお見かけするとは。日本サッカーの裾野も広くなったものです。