ワールドカップ各国分析〜アルジェリア編【グループH】

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ザックジャパンコートジボワール相手に初戦を落とした瞬間、多くの「(自称)サッカーに関心のある」日本人にとって、ブラジルワールドカップの記憶は風化を始めたわけですが、一応、ワタクシはWCの全試合を録画を中心に見ました。で、その各試合のレポは少しずつ「ワールドカップTV観戦記」としてアップしておりますが、それと並行して、「ワールドカップ各国分析」もアップしていこうかなと思います。1週間に1カ国とすると、コンプリートするのに8ヶ月、2015年の5月、完全に皆さま「とっくにそんなこと忘れたよ!」って時期になってますけれども・・・。

というわけで、今回はコスタリカばりの旋風をぐるんぐるん回したアルジェリア。率いていたのは御存知、原日本代表監督のハリルホジッチでした。

 

 

 

アルジェリアという国

 

アルジェリアという国は北アフリカにあります。地中海に面した国。なので、地理的にはいかにもアフリカです!感があまりしない国。地理的には、ヨーロッパは勿論として、中東との結びつきも強そう、エジプト経由で。そういう影響もあってか、サッカーについても、ブラックアフリカの身体能力サッカーというよりも、カウンターにたいする文化が定着している模様。アルアハリとか、エジプトのチームも、そういう傾向がありますよね。

 

 

ちなみに、全国の小学生に有名な話ですけど、アルジェリアの首都はアルジェ。当然、ちびっ子たちは「じゃぁ、ナイジェリアの首都はナイジェ?」とか言い出すわけですよね。ホント、絶妙に有るジェリア無いジェリアという組み合わせになったものだ。なんだかアルジェリアとアルジェの関係って、ニッポンとニッポニアニッポンみたい。いろいろ錯綜していて、論理的にはねじれまくってるってのはわかってますよ、えぇ、えぇ。

 

 

 

アルジェリアのサッカー

 

それにしてもアルジェリアは洗練された強さを発揮していましたよね。決勝トーナメントでドイツを延長戦にまで引きずり込みましたし。全体像としては、まずはハイプレス。といっても、なんでもかんでもショートカウンターってわけではない。じっくりと最終ラインでビルドアップもできる。そして、急所を見つけると、そこから一気に縦へ縦へとなだれ込む。オンとオフの切り替えというか、スイッチを入れてからのテンポアップが、まさに強豪国のそれ。

 

 

アルジェリアが縦に迫力のある攻撃を繰り出せるのは、前線に強力なタレントがいるから。特にCFのスリマニ、セカンドトップ系のフェグリ、SHのブラヒミの3枚の迫力はハンパなかった。この3人の連携は非常に成熟していた。イメージ的には本田・香川・岡崎の3枚の連動性みたいな感じ。そして、そこに左SHのジャブが、微妙な距離感で絡んでくるんですね。前述の3枚に宇佐美とか、好調時の乾とかが加わると、こういう関係性になるのかなという感じ。

 

 

 

□印象に残った選手達

 

というわけで、なんといってもアルジェリアは前線の3枚なわけですが、なかでもフェグリに目が奪われました。しなやかな身のこなしから繰り出されるテクニックは惚れ惚れとするレベル。一方、少し消えがちになってしまうのが玉に瑕。10番身のこなしテクニック消えるという四要素から連想される人物、それはズバリ香川真司。ただし、香川よりもフィジカルもメンタルも強そうなので、香川+逞しさ=フェグリの方程式が成立しそうです。

 

 

もうひとり注目されたのはモスタファ。ダブルボランチの一角だったんすけど、ドイツ戦では宮澤ミッシェルさんが「アンカー的なモスタファが利いていますね」みたいな解説をし、つられてNHKのアナさんも「中盤の底にモスタファがいて、ラセンもその周りを動き回る」と実況し出す。・・・確かに、チームのバランスを整える錨の役割を果たせばアンカーなんですけど、ダブルボランチの守備的な方(プリメイロボランチ)をアンカーと表現されると若干の違和感があるような。。。