「これがドイツサッカーの理念系。」ってな試合【ドルトムントvsヴォルフスブルグ】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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ドルトムント 1 vs 3 ヴォルフスブルグ[ドイツカップ決勝 06月01日]

序盤からスコアが動きまくりましたね。先制点はドルトムント。我らが香川が右サイドからふわっと入れたラストパスにオーバメヤンがアクロバティックに合わせてみあせました。一瞬、「オフサイドかな?」と思ったのですが、そうでもなかったみたいです。

 

 

これで火が付いたボルフスブルクは「やられたらやりかえす、3倍返しだ!」(今さら半沢!?)ってな感じで、殴り返す。同点弾はナウドのFKをランゲラクが跳ね返したモノの、そこにグスタボが詰めて押し込んだもの。グスタボってヴォルフスブルグの選手だったのか。手を緩めないヴォルフスブルグは、クロスにカリグエリが足をめいっぱい上げて落とすと、反応したデブライネがバシッと叩き込んで勝ち越すと、前半のうちにさらにもう一点。カリグエリのクロスにドストがドンピシャでヘッドをねじ込みました。

 

 

基本、地上波でサッカーを見るワタクシとしては、「ドイツのサッカーと言えばバイエルン」であり、「バイエルンのサッカーと言えばティキタカの派生系」ってイメージ。うすうすわかっていましたが、あくまでそれはワン&オンリーな特殊事例であり、ドイツサッカーの多数派ではない。ってことがよくわかる一戦でした。

 

 

この試合を見て感じたのは2点。1点目は、縦への意識って言葉で済ましてしまうと陳腐になってしまいますけど、縦へ縦への爽快さってのがありますよね。「縦に速い」といえば、ロングボールを多用する縦ポンサッカーとか、ハイプレスから少ない手数でゴールになだれ込むショートカウンターをイメージしますが、ドイツサッカーのポイントは、そのハイブリッド版だというところでしょうか。

 

 

「手数がかかればかかるでそれはしかたない!」って感じで繋ぐこともありますし、状況に応じてドリブルも織り交ぜる。重要なのはゴールから逆算して合理的なプレーであるかどうかで、「でも最後は縦パスをバシッと入れないと崩せないんだから、そこを狙いましょう」ってところのブレがない。パスをこねくり回すとしたら低い位置で相手の隙を見定めるとき。ドリブルをするのは、相手のマークを半分をずらせれば局面が打開できるってシチュエーション。

 

 

日本のサッカーを見ていると時々感じるパス回しのためのパスとか、他に芸がないのでドリブルしますって選択は、ほとんどない。だから見ていてストレスを感じない。やっぱり基本的な思考方法が合理主義的なんだと思うんですね。噂のゲーゲンプレスも、かつて日本で一世を風靡した神風プレスとは違って、「精神力で不可能を可能にするんだ! 気合いで90分間走り続けるんだ!!」って雰囲気ではないですし、そりゃ強いわね。