ワールドカップ各国分析〜アメリカ編【グループG】

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ザックジャパンコートジボワール相手に初戦を落とした瞬間、多くの「(自称)サッカーに関心のある」日本人にとって、ブラジルワールドカップの記憶は風化を始めたわけですが、一応、ワタクシはWCの全試合を録画を中心に見ました。で、その各試合のレポは少しずつ「ワールドカップTV観戦記」としてアップしておりますが、それと並行して、「ワールドカップ各国分析」もアップしていこうかなと思います。1週間に1カ国とすると、コンプリートするのに8ヶ月、2015年の5月、完全に皆さま「とっくにそんなこと忘れたよ!」って時期になってますけれども・・・。

というわけで、今回は、なんだかんだでサッカー不毛の地ではなくなったアメリカ。

 

 

□アメリカらしさ

アメリカもついにサッカー大国化しつつあるんですかね。プロサッカーリーグがどうやら軌道に乗ったらしい。ランパードとジェラードというイングランドの2大CMFも年金窓口として指名したみたいですし(ランパードはグダグダしてますけど)。ちなみに、どの試合だったか忘れましたけど、アメリカサッカー史上最大の視聴数を叩きだした試合もあったとのこと。日本と違って有料放送の視聴数ですからね、リアルにサッカーを楽しむ層が増えていそう。

 

 

ワタクシ的にアメリカらしさというのは、「歴史や伝統がないだけに、さまざまなシガラミやら、因襲的思考習慣から自由。ゆえに合理性だけで突き進むことができる」なんですけど、そのへんは、この大会でも遺憾なく発揮されていました。グループリーグ最終戦なんかでは、決勝進出についてのポルトガルリード情報を完全にハーフタイムに耳に入れて、後半戦を戦っていましたからね。情報をメンタル的にポジティブに利用できるってのが、いかにもアメリカ人らしかった。

 

 

 

□ブラッドリー

今大会のアメリカ代表で看板を背負っていたのは、ブラッドリーだったでしょうか。ブラッドリーって、どことなくオーストラリアのブレシアーノとキャラがかぶりませんか? まずポジションがボランチだかトップ下だかわからないような感じなのが似ている。ベテランで精神的支柱の役割も果たしていそうだし、何よりもスキンヘッドですもんね。そりゃ、もう、クリソツですよ。そのクリソツ加減には、こちとらクリビツギョーテンなわけで。

 

 

ちなみにアメリカの攻撃は「手数をかけずにボールを前に運ぶ、アーリークロスを入れていく」というスタイルだったんですけど、押されてくるとブラッドリーはボランチの位置まで下りていくんですよね。そして、Wボランチは、しっかりポジショニングをセットしてカウンターの危機に備えていますから、せっかくのアーリークロスも、「中にはデンプシーしかいない」って感じになってしまう。両SHがもう少しゴール前で迫力を出せれば、もっと面白いサッカーを披露できたかもしれないんですが、ちと残念。

 

 

 

□ベッカーマンとジョーンズ

 

ともあれ、アメリカ代表で目を奪われたのは、ベッカーマンとジョーンズというWボランチコンビ。まずは15番のベッカーマン。白人でロングドレッドな髪型。昔懐かしのヒッピーそのものじゃないですか。「カモメのジョナサン」などを愛読しているに違いない。そして、ジョーンズ。13番ですね。こちらは単発のドレッドヘアー。いかついスタイル。見た目に違わずインテンシティの塊みたいな感じで、FC東京の米本に近いタイプですかね。

 

 

プレースタイル的には、ベッカーマンの方が運動量豊富に走り回る感じ。派手な見た目も相まって、とても目立ちます。一方のジョーンズは、ときどき機を見計らって、ドリブルでボールを持ち上がっていったりする。比較的オンザボールでも存在感を示せる。こういう組み合わせをみていて思い出されるのが、日韓ワールドカップ時の戸田と稲本。派手で守備に走り回るプリメイロと、しっかりスペースを埋めつつも、時折、謎の攻撃力を発揮するセグンド。バランスとしてはとても良い組み合わせだったと思います。