「冗談じゃないよ!」〜東京Vvs岐阜(4月11日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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ラモスと聞いて、ヴェルディと変換できるあなたは、もはやオッサンです。

 

■前半

前半は岐阜の良いところばかりが目立ちました。厳密にいうと、難波宏明の良いところばかりが目立ちました。最初の30分弱でハットトリックを決めてしまうんだから、ラモスでなくとも冗談じゃないよ!ってボヤくってもんです。ちなみに1点目はPK、2点目は益山のスルーパスに反応したゴールで、3点目は左サイドのクロスに飛び込んだもの。

 

 

その1点目のPKを献上したのが、安在和樹。オマケにイエローカードまでついてきたわけですが、倒したとか、シャツを後ろから引っ張ったとかでなく、空中でもつれ合ったのがファールとのこと。遠目だとなんともわかりづらかったですが、まあ、それは仕方ないとしましょう。安在和樹について、より問題だったのは、守備の場面でなく、ポゼッションしているとき。最終ラインでビルドアップしていると、なんだか、やたらと安在にボールが渡る。そして、安在は、それをことごとくバックパスしてしまってたんですね。消極的というかなんというか。

 

 

ただ、じゃあそれは安在の責任かというと、なかなか微妙なところで、バックパスが多いということは、それだけパスの出しどころがなかったということであって、そもそも、左SBの安在がビルドアップで駆り出されまくるって時点で、中盤より前の選手がパスコースを作ってあげられていなかったわけなんで、そりゃ、苦戦しますよね。中後あたりが悪戦苦闘して打開を図りましたが、どうにもこうにも前半のヴェルディは流れが悪かった。

 

 

■後半

 

とはいえ冨樫監督も、ハーフタイムを迎える前から選手を交代させるなど、手をこまねいているばかりではない。続けざまにカードを切ります。そして、その努力は試合の最後15分で一気に報われます。84分に平本が追撃の狼煙をあげると、あれよあれよと同点。さらには90分+6分には3点差を大逆転する4ゴール目が決まるのだから劇画チックです。ちなみに、1点目の平本のゴールをお膳立てしたのは、ピニェイロに出した永井のスルーパスで、3点目を決めたのは杉本。ともに途中投入された選手が活躍したところに監督の手腕が垣間見えます。

 

 

一方で岐阜に視点を移した場合、ヴェルディの勢いに飲み込まれたというより自滅したように思えなくもない。この試合は、アニメとのコラボレーションマッチだったことの関係で、コーナーキックとかフリーキックとかオフサイドとかゴールとかの場面で、アニメキャラが登場する画が大型ビジョンに描き出されていたんですけど、そのうち、オフサイドの画の印象が、あまりない。つまり、オフサイドがほとんどなかった、ということです。

 

 

これはどういうことかというと、岐阜の守備陣がオフサイドを取るようなディフェンスをしていなかったということであり、極言すれば組織だった守り方ができていなかったということです。では、どうやって守っていたか。答えは、「深くひいて、人海戦術でゴール前を死守していた」ということです。・・・それじゃ、勝てんよ。ラモス監督は、世紀の大逆転負けに対して冗談じゃないよ!ってブチギレたものと推察申し上げますが、自チーム守備陣の不甲斐なさに憤慨する前に、「相手にボールを持たせながらもゲーム自体はコントロールする戦術的な守備」ってヤツを植え付けてあげてくださいな。ラインをズルズルに下げて、守備陣各個の気合いと根性で守る守備じゃ90分はもちません。

 

 

■日本代表への推薦状

□推薦者

野垣内俊

□推薦理由

 

ワタクシ、学生時代はバレーボール部でした。世代的に、その頃のヒーローといえば中垣内祐一。いまの若い人らは知らないかもしれませんが、「なかがいち・ゆういち」と読みます。「垣内と書いて、なぜがいちと読む??」って話なのですが、どうも垣内には不思議な読み方が多いらしい。例えば、それは本項の主役たる野垣内さん、この人は垣内と書いてかいとと読む。なぜ、普通にかきうちと読まないんだ?

 

 

ともあれ、そんな野垣内、紳士です。前半、セットプレーのチャンスで相手守備陣と空中戦でもつれてヴェルディの井林が倒れ込みました。レフェリーはそのまま立ち上がるよう促したのだすが、敵であるはずの野垣内さんは違います。井林が出血していることに気づくのです。そして、レフェリーに注意を呼びかけ、自ら井林の患部を確認すると、水のボトルを持ってきて傷口に洗浄してあげた。なんて、心優しいのでしょう。どこか、PKを失敗したアメリカの選手に声をかけた宮間の行動に通じるじゃありませんか。「野垣内=宮間」「宮間=日本代表」なのですから、三段論法でいけば、もはや「野垣内=日本代表」でしょう。