ワールドカップ各国分析〜ギリシャ編【グループC】

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ザックジャパンコートジボワール相手に初戦を落とした瞬間、多くの「(自称)サッカーに関心のある」日本人にとって、ブラジルワールドカップの記憶は風化を始めたわけですが、一応、ワタクシはWCの全試合を録画を中心に見ました。で、その各試合のレポは少しずつ「ワールドカップTV観戦記」としてアップしておりますが、それと並行して、「ワールドカップ各国分析」もアップしていこうかなと思います。1週間に1カ国とすると、コンプリートするのに8ヶ月、2015年の5月、完全に皆さま「とっくにそんなこと忘れたよ!」って時期になってますけれども・・・。

というわけで、今回は我らがザックジャパンにとって分厚い壁となったギリシャ

 

 

□ぶれないサッカー

 

ギリシャと言えばポルトガル開催のユーロにて、あれよあれよと優勝してしまったことで、一躍その名を知らしめたTheダークホースみたいな国。そのスタイルを一言で表すならば成熟した堅守速攻ということになるでしょうか。とにかく、そこの部分が一切ぶれない。どこぞのサムライブルーが自分たちのサッカーに拘泥したことがずいぶんと槍玉にあがりましたが、ギリシャを見ていると「自分たちのサッカー批判」への反批判を突きつけられている気分になります。

 

 

ところで、カウンターサッカーにとって重要なことは、少ない手数、少ないチャンスで得点に至ることだと思いますが、そのための必要技術ともいえるミドルシュートのジャストミート率ってのがギリシャは異様に高い。それからもう一つ、カウンターサッカーにとって、とても大切なこととしてセットプレーの破壊力ってのも挙げられると思いますが、セットプレーの問答無用感も、これまたえげつない。そういう部分も含めると、日本が勝てないのも道理に思えてくる。

 

 

采配としては、決勝トーナメントのコスタリカ戦なんかが顕著だったんですけど、勝負所でゲガスやらミトログルやらを投入し、2トップにして得点を奪いに来るというパターンがありました。4231あるいあ4141から442へとシフトチェンジするので、それが「攻撃的にいけ!」のサインになるのですが、そうかぁ、442が攻撃的布陣として位置付けられる時代になったんだなぁと、ここ数年の欧州サッカーのスタンダードに年月の流れを感じたり。

 

 

 

□サマラス

さて、ずっと代表に絡んでいるベテラン選手も多いので、否が応にも馴染み深くなっているってのもあるんでしょうけど、ギリシャには個性的な選手も少なくなかったですよね。例えば、カラグニス。この選手、観察すればするほどMr.ビーンにしか見えなくなる。眉毛とか、眉毛とか、あと、眉毛とか。それから、サマラスですね。この人の長身でサラサラヘアーな感じ、誰かに似ているなと思ったのですが、ハーフナーマイクを思いっきり逞しくすれば、ああいう感じになりそうです。

 

 

あと、ハーフナーマイクにも似ていますが、一方で、鈴木隆行にも似ているような。長身でサラサラヘアーですし。プレースタイルも似ていますよね。フィジカルが強くて、献身的にカラダを張れるところとか、意外にパスが上手いところとか。ただ、サマラスの場合、ウイングで使われたりもしましたから、長身で献身的なCF系ウイングという意味では矢野貴章的要素もあるような。加えて決定力もありますから、日本人的には羨ましいったらありゃしない。

 

 

ともあれ、献身的にカラダを張るわけですよ。トップであろうとウイングであろうと、パントキックのターゲットは、常にこの人。ポストプレーも上手です。尤も、この人のポストプレーは、「キープして戻す」というより、「ボールを受けて追い越させる」ってイメージが強いですけど。また、長身ながら、あまりストロングヘッダーって雰囲気でもない。・・・そうか、鈴木隆行矢野貴章に加えて、大久保の要素もあるのか。いやはや、いやはや。