アメリカンな世界観についてアレやコレや吹聴してみる【ガーナvs米国】の周辺をウロウロと…★ワールドカップ各試合を振り返る★

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■ガーナ 1 vs 2 アメリカ[WCグループG 06月17日]

開始30秒で、デンプシーが軽やかなドリブル突破で先制点を奪ったこの試合。アメリカとしては「おやおや、取れちゃったよ」って感じだったでしょうし、ガーナとしては「あらまあらま、まぁ、リセットしましょう」といった感じ。イメージ的には「アウェイゴールでリードしているけど同点」みたいな雰囲気で両チームとも試合を進めていましたかね。そんな矢先、アメリカのキーマンたるCFのアルティドールが肉離れを発症させて交代を余儀なくされる。

 

 

ともあれ、前半は無限ループな展開でしたね。ガーナは割と洗練された攻撃をしかける。少ない手数でシュートまでいこうという、発想としてはショートカウンター的な方向性の攻撃。それで一気に相手ゴール前にまで押しかけるのですが、アメリカゴール前での肉弾戦でボールを奪われてしまう。アメリカはカウンターモードですからサンドイッチして奪ってしまうのですね。で、ここからアメリカがロングカウンター。ガーナが奪って一気にアメリカゴール前、肉弾戦に敗れてロングカウンタ。そういう無限ループが途切れぬままハーフタイムを迎えます。

 

 

後半に入ると、ガーナが思いっきり攻勢を仕掛けます。特にケビン・プリンス・ボアンテングが投入されてからは凄かった。それまでは、ともすれば前線の個に任せた淡泊な攻撃になりがちだったのですが、彼の投入によって高い位置でボールが持てるようになった。細かいパス回しが可能になった。アクセントがつくようになった。しかし、アメリカはアメリカで、よく訓練された「44」の2ラインで組織的に守る。ラインに綻びができない。

 

 

「そのままアメリカが逃げ切るのかな」と思っていたら、ガーナが同点に追いついてみせます。アサモアが左サイドで局面を打開すると、エリア内に走り込んだギャンにクサビ。ギャンがオシャレなヒールで落とすと、走り込んだアイエウが左アウトサイドで思いっきり叩き込みました。後半も40分を過ぎていたので、普通にいけば、ガーナが勝ち越すか、11のまま終わるはずだったのですが、ところがどっこい、アメリカ、まさかの勝ち越し。コーナーキックからブルックリンが頭で押し込みました。いやぁ、なんとも要所を押さえた2ゴールでアメリカが勝ち点3を獲得しました。

 

 

というわけで88分間劣勢だったアメリカが勝利を収めた一戦でしたが、アメリカというのは、サッカーの世界においてもアメリカであることをやめないですね。例えば、前半相手との競り合いで出血したデンプシーがピッチに戻った場面。アメリカ人サポーターは、そりゃ、スタンディングオベーションですよ。ホント、好きですよね。アメリカ人って、スタンディングオベーションが。大統領選とか見ていると、「この人たちは自分たちのそういうところが、とても芝居じみているという自覚はないのだろうか?」といつも思えてしまう。行動の全てがアドリブ芝居を演じているように感じられてしまうのはワタクシだけでしょうか?

 

 

まぁ、それはそれでアメリカ人の国民性ですからね。やあやあ言うことではない。そして、どうやらクリンスマンはそんなアメリカンスタイルに魅了されているらしい。だって、ポロシャツなんですもん。なんとなく「アメリカ人といえばジーンズとポロシャツ」ってイメージありません? オシムザッケローニが和食を好むことで日本文化に順応したように、クリンスマンも、できるだけアメリカ文化にコミットすべくポロシャツを着ているのではなかろうか? ・・・アギーレ? どうなんですかね??