欧州の優位性についてアレやコレや再認識してみる【CWC決勝】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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レアルマドリード 2 vs 0 サンロレンソ[CWC決勝戦 12月21日]

いやぁ、キックオフ直後から、ガンガンにやりあって、両チームの選手ともにヒートアップしていましたね。「やっぱりCWCはこうでなくっちゃ!」って感じ。どちらかというと「トヨタカップはこうでなければ!!」って話なんですけどね。構図としては南米王者がファール覚悟のダーティでハードなディフェンスを繰り返し、欧州王者を壊しにかかるというイメージなんですけど、レアルはレアルでカウンターを止めるためのプロフェッショナルファールのイテマエ感は全開猛烈でした。

 

 

前半のレアルは、なかなかベンゼマクリロナ・ベイルの強力3トップやら、中盤のハメスロドリゲスやらクロースやらが決定的な仕事を出来ない。そりゃ、あれだけガツガツに潰す気マンマンでこられちゃ、そうそう簡単にはいかない。でも、その分だけ他の選手が楽になる。具体的にはイスコ。この選手の水の運びっぷりは、なかなか素晴らしい。そして、先制ゴールを決めたのはセルヒオラモス。相変わらずの得点力ですけど、いずれにせよ上述の5人以外の選手が攻撃において試合を動かしました。

 

 

後半に入るとレアルが追加点。シュートが弾かれたところで、クリロナがキープ、しかも尋常でない技術・フィジカルでキープ。それが接着剤職人であるクロースを経由してイスコへ。イスコはこれまた尋常でない視野と技術を駆使したダイレクトパスでエリア内でフリーになっていたベイルにラストパス。ベイルはベイルで、丁寧に丁寧に、絶対にキーパーには取られない弾道のシュートをゴールへと流し込みました。いやぁ、えげつなかった。

 

 

2点のビハインドを負ったサンロレンソは堪らず切り札のロマニョーリを投入します。ただ、相手はレアルなんですよね。バルサとやり合っているチーム。メッシと切磋琢磨している守備陣ですから、いくらロマニョーリといえども違いを作るのは容易でない。終盤になるとサンロレンソはカリンスキやブファリーニが気を吐いたものの、いろんな逆風が収まりかけているカシージャスの牙城を破るには至らず、レアルマドリードが世界一の称号を手に入れました。

 

 

 

というわけで、お約束の結末となりましたが、やっぱりCWCをモロッコでやっちゃいかん。特に今年は欧州王者がスペインのチーム。地理的に隣国じゃないか。ほぼヨーロッパ。例えば中立国として北中米のパナマ(隣は南米のコロンビア)で大会をするってことになったら、絶対にUEFAは反対するでしょ。しかも、移動距離に雲泥の差があるにもかかわらず、雲のレアルは中3日で、泥のサンロレンソが中2日。レアルには地理的だけでなく日程的アドバンテージまであったわけで、不平等にも程があるでしょう。

 

 

こういう欧州王者重視のレギュレーションをみていると、思わずカードゲームの大富豪を思い出してしまいます。富豪になったプレーヤーが貧民になったプレーヤーから有利なカードを剥奪し、不利なカードを押しつけられる、あのルールですね。よく知りませんが、大富豪って、トランプですし、ヨーロッパで成立したゲームなんですかね。こういう弱肉強食を論理的に再生産するって発想って、いかにも白人っぽい。判官贔屓の日本人だと、弱者にハンデを与える方向にルールを作りそう。