岸川の存在感についてアレやコレや阿部を彷彿としてみる【浦和LvsジェフL】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■浦和L 2 vs 1 ジェフL[なでしこリーグ 11月01日]

ジェフLには2人の代表選手がいますよね。1人はキーパーの山根で、もう1人がFWの菅澤。なかでも菅澤は、前回のワールドカップメンバーの厚い壁に風穴を開けて代表に生き残りそうな成長を見せている選手だけあって、この試合でも圧倒的な大黒柱感を漂わせていた。そして、先制点も、その菅澤。浦和Lの臼井がゴール前のリスキーな位置で不用意なバックパスを出し、それを奪ってミドルレンジのシュートを放り込んだもの。お見事でした。

 

 

ただ、順位が示しているように、地力というか選手個々の能力の総合値は浦和の方が若干ながら高そう。ここから浦和のペースとなります。浦和で圧巻だったのは、その展開力。2トップがスペースに走り出すと、そこにロングキック一発で届けてしまう。それができなければ、ピッチを広く使ったサイドチェンジでジェフ守備陣を揺さぶる。ただ、ジェフの守備も逞しく、浦和が作り出せていたのはチャンス以上ビッグチャンス未満といった感じでした。

 

 

後半に入ると浦和が攻勢をより高めます。前半の途中から、注目の猶本は少し存在感がなくなっていったのですが、それと反比例するように、猶本の横に位置する岸川と、前に位置する柴田がインテンシティを発揮します。で、同点ゴールも岸川。岸川のシュートをジェフDFの桜本がブロック。ボールは肩に当たったように見えたのですが、その際に腕を上げる動作をしたということでハンド。浦和にPKが与えられ、岸川自らが冷静に沈めました。

 

 

浦和は、畳み掛けるように勝ち越しゴールを奪います。ロングフィードに反応した吉良が右サイドを爆走。しっかりと進入した上でマイナスのクロスを送ると、後藤が相手守備陣を引きつけてスルー。その裏に長い距離を走って飛び込んできた加藤がカラダごと押し込むようにシュートを決めました。逆転されたジェフは、その少し前から深澤とか筏井がアジリティを生かして、少しずつチャンスの目を作り出していましたので、そこに打開を託します。しかし、浦和も、ロングキックで機先を逸らし、さらに坂本を投入し、堂園をリベロだかアンカーだかといった位置にスライドさせることで守備を固める。こうなるとジェフは厳しい。浦和が、そのまま試合をクローズさせました。

 

 

というわけで浦和がジェフに引導を渡すこととなった一戦となりましたが、やはり浦和Lの強さを支えていたのは吉良と後藤の和製2トップ。2人とも、なでしこに絡んだこともありますし、2枚看板と言っていいでしょう。2トップが2枚看板と聞けば、ワタクシとしては未だに四中高の浅野・田村を思い出してしまうのですが、2人のキャラ・関係性的には、この浅野・田村に類似している。吉良も後藤も、パワーやフィジカルで勝負するというより、スピードとテクニックにストロングがある選手。そういうタイプが2枚揃っているのですから、見ていて爽快感がある。

 

 

ただ、この試合に関していえば、もちろん後藤・吉良も、特に後藤なんかは大車輪でしたけど、それ以上に岸川が存在感を示していましたね。猶本とコンビを組んで、かつ背番号も5ですから、守備専従かと思いきや、キックにはかなりの自信を持っている模様。また、前へ前への推進力にも迫力がありますし、イメージ的にはオシム時代のジェフにおける阿部勇樹のような感じでしょうか。ついつい猶本を注目してしまいますけど、浦和の中盤は岸川が支えているのかもしれませんね。