中国女子代表の良さについてアレやコレや素直に評価してみる【なでしこvs中国】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■なでしこ 0 vs 0 中国女子[アジア大会 09月15日]

序盤からグッドゲームの予感がしましたね。スコアレスドローという結果を受けて、一部には「ふがいない」的なコメントを残す人もいたようですが、実際にピッチ内で展開されていた情景を楽しんでいた人なら、そんな印象を持たなかったはず。互いにインテンシティと意図のある、好感度の高い応酬が繰り広げられいたように思います。ちなみ前半のなでしこにやや連動性が不足していたのは、ここ数年のデフォルトです。わざわざ序盤からバランスを崩す必要はないですからね。

 

 

時間の経過とともに、なでしこのパスワークも発動しはじめます。中国守備陣にも隙間ができはじめました。ただ、隙間はできてもブロックそのものは崩れません。だから高瀬のポストまではいけても、その落としは潰されてしまう、そんな前半の戦いでした。で、後半。後半に入ると、中国の方が意図のあるパスワークを披露できるようになり、押され気味の日本はどうにか打開を図ろうと宮間や増矢がミドルシュートを放っていきますが、ネットを揺らすには至らず。

 

 

結果的にスコアレスドローで勝ち点1ずつを分け合うこととなったわけですが、「自分たちのやりたいサッカー」の実現度という部分では中国の方が満足感が強かったでしょうか。なでしこは高瀬が足首を傷めて吉良に交代したことが怪我の功名となったらしく、それくらいの時間帯から、少し前線が活性化します。ただ、サイドバックのオーバーラップがあまり見られないなど、全体的に攻撃に迫力を欠いていたので、引き分けで御の字だったかもしれません。

 

 

というわけで渋い船出となったアジアカップ初戦。思いの外、中国がとても強かった。やはりフィジカルという部分では日本より優位にありますから、しっかりと待ち構えて、カラダの大きさを生かしてなでしこに圧力をかけていく守備でボールを奪うと、そこから最終ラインの選手たちでしっかりとプレスを剥がし、そこからビルドアップしていきます。ただ、基本的には10番の李をターゲットにしていたと思いますが、そこへのキックが少しアバウトでした。

 

 

それでも、選手交代で状態の良い選手を前線に投入すると、7番の許を中心に突破力をちらつかせていたので、なでしこの守備陣は、なかなかラインを押し上げられずにいました。そうなると、どうしてもボールを奪う位置が低くなる。ビルドアップに時間がかかる。中国の守備組織が整うので、結局はロングフィードに頼らざるをえなくなる。誰が悪かったと言うよりも、中国のショートカウンターが、なでしこの現時点における対応力を上回ったゆえの苦戦だったといえるでしょう。