欧州の基層文化についてアレやコレや思案してみる【オランダvsチリ】の周辺をウロウロと…★ワールドカップ各試合を振り返る★

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■オランダ 2 vs 0 チリ[WCグループB 06月24日]

チリのシステムをどのように理解するかは、なかなか一筋縄ではいかないんですけど、一応、この試合では[3412]と見てよかったですかね。だとすると、オランダも[3412]ですから、配置の上ではミラーゲームということになります。で、両チームとも「00」を志向するチームではそもそもないですし、Round16でブラジルとあたりたくないですから1位通過を目指す。必然的に、いわゆる“どつきあい”状態になりますので、見ていて面白いゲームとなりました。

 

 

しかも、チリは自らボールを動かしていきたいチームで、オランダは相手にボールを持たせてカウンタから前線の個を生かしたいチーム。そりゃ、噛み合わせも良くなるってもんです。少なくともグループBではベストマッチでしたね。後半に入ると、チリはグティエレスに代えてボーセジュールを投入。それに伴いシステムも[3403]っぽくなりましたかね。そのぶんセントラルのポジションが手薄になって、少しバランスが悪くなりました。

 

 

中盤にスペースが出来たことで後半はオランダのポゼッション率が高まります。それでも前半と同様に、両チームともに決定的なシュートを放つには至らない。そこでチリはバルディビアを投入して、今度はシステムを[4123]へと再変更。しかし、選手交代が奏功したのはチリにあらず。デパイに続けて投入されたオランダのフェルが、相手のマークが確認されないタイミングで、コーナーキックからの流れのクロスに反応して、ドンピシャヘッドを叩き込みました。

 

 

リードされたチリは高さのあるピニージャを投入。どうにかオランダゴールに迫ろうとしますが、どっしり構えたオランダ守備陣を崩すのは、そうそう容易いことではなく。高さもなければ、スペースもない。逆にオランダは後半のロスタイムにロッベンが安定感触れる超絶ドリブルを例によって発動。シュートは跳ね返されましたが、デパイがきっちりと詰めて、勝利を確信する2点目をゲット。高さとロッベンという飛び道具でオランダがチリを下しました。 

 

 

さて、前々からなんとなく感じていたのですが、オランダの選手って、タトゥが目立ちません? ヨーロッパ人フットボーラーは全体的にタトゥ率が高いと思いますが、オランダの選手は特におどろおどろしい。紅蓮の炎、みたいな。タトゥって、人類学的なテーマというか、人類に普遍に見受けられるアニミズム的・社会史的な風習だと認識していますが、そういう基層文化って、ヨーロッパではキリスト教が目の敵のように排除してきたものですよね。でも、タトゥに関しては、そのあたりの部分とかも大丈夫なんでしょうか?

 

 

この日、出場停止のファンペルシーの代役として2トップの一角に抜擢されたレンスも、その例に漏れず、なかなか鮮やかなタトゥを両手に施しておりました。日本人の感覚からすれば「アウトローっぽくて、恐(こえ)ーよ・・・」ってな立派さ。で、そういう雰囲気だから、一瞥しただけならば、いかにも『 ROOKIES (ルーキーズ) 』に出てそうに見えるのですが、彼ってつぶらな瞳していて、ちょっとだけ池内博之に似ているような気がしません? 案外、純朴な好青年だったりして。