西村さんのジャッジについてアレやコレや感想を述べてみる【ブラジルvsクロアチア】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■ブラジル 3 vs 1 クロアチア[WC開幕戦 06月13日]

普通にクロアチアがイニシアティブを掌握して試合が始まりました。まぁ、ブラジルはスロースターターというか、しばらく相手の様子を眺めてから腰を上げますから、ある意味、予想通りといえば予想通りの序盤戦。ただ、予想通りでなかったのはクロアチアが先制点まで奪ってしまったこと。オリッチが左サイドを駆け上がりグラウンダーのクロス。そこにクロアチアFWがいやらしく交錯していき、最終的にはマルセロのオウンゴールとなりました。

 

 

先制点を奪われたからか、相手の出方を見抜いてロックオンが完了したからか、ブラジルもおもむろに本腰をいれたアタッキングに出ます。クサビは潰されながらも、2列目の3枚が流動的に動きつつ、相手のスペースを攪乱しはじめる。そうこうしているうちに同点に追いつきます。決めたのはネイマール。とりたてて歴史に残る“ゴラッソ”ってほどのものではありませんでしたが、千両役者としてのスター性を存分に見せつけるようなゴールでしたね。

 

 

前半戦については、カメラから見て手前のサイドでの攻防に見応えがありました。クロアチアのカウンターは、先制点のシーンに象徴されるごとく、オリッチの突破をアクセントとするものが多かったですし、ブラジルについては、フッキが左に張りがちだったのに対して、オスカルとネイマールが入れ替わり立ち替わり、プルサリコの背後のペースを突き続けることでクロアチア守備陣を揺さぶっていました。カメラサイドだホットスポットというのは大変にありがたい。

 

 

で、後半。「時間の経過とともに、ブラジルのペースになるのかな」と思い込んでいたのですけど、むしろテクニシャンたちが形成するクロアチア中盤の三角形のボールタッチが増えるというような展開になる。ただ、ブラジルも、それで慌てるようなこともない。けっこう淡々とゲームが進んでいく中で、例の、あのPKですね。フレッジが獲得して、ネイマールが危なっかしいながらもしっかりと決めたPKの勝ち越しゴール。まずは、そこを賞賛。

 

 

世間的には日本の審判団が下したPKというジャッジが果たして妥当なものであったのかどうか、というところに耳目が集まりました。個人的には「極めて厳しいジャッジ」というような印象ですが、それじたいに大きな問題はない。ポイントすべきは、その厳しいジャッジが、「この試合の西村さんのスタンダード」といった印象を受けなかったところでしょう。判断基準が明確かつ一貫しておれば、それで良いのですよ、厳しかろうが、緩かろうが。

 

 

ただ、この試合の西村さんのレフェリングは、全体的にのらりくらりしていたというか、「今日の西村さんは、ああいうプレーは全部とるよね」とか、「この試合では一貫して、あのてのプレーは流しているよね」っていう傾向が明確でなかったような印象があります。なので、ニコ・コバチ監督の憤懣としては、「なぜ、あのプレーがPKに該当するのか!」というところではなく、「なぜ、あのプレーだけ異様に厳しいジャッジなんだ!」とか、「試合の雰囲気的に、あの場面で、あれはおかしいだろ!」ってところにあったんじゃないでしょうか。

 

 

リードを許したクロアチアは、積極果敢に同点を目指します。そのクオリティがとても高かった。状況による相違というバイアスがあるとはいえ、普通にブラジルを圧倒していましたからね、立派なものです。ただ、やはり、西村さんとの相性があまり良くなかったですね。結局、後半のロスタイムにオスカルのトリッキーかつテクニカルなトゥキックシュートによってダメ押しの3点目を奪われて、ジ・エンド。確かにクロアチアからしてみれば“やるせない”って感じの試合だったかもしれないですね。