宮間のワンマンチーム化についてアレやコレや考えてみる【なでしこvsオーストラリア】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■なでしこ 1 vs 0 オーストラリア女子[女子アジアカップ決勝 05月25日]

グループリーグの初戦もそうだったんですけど、序盤はオーストラリアのペース。運動量のあるうちは縦への推進力が尋常じゃないのがオージー。ただ、大会もファイナルですから、疲労も蓄積しているのでしょう、すぐに日本のペースへと引き戻されます。

その良い流れの中で、なでしこが先制点。ショートコーナーから宇津木がゴール前に放り込むと、岩清水がヘディングで競り勝って、そのままゴールイン。準決勝に引き続いて殊勲の得点を決めた岩清水は、守備においても大会を通じて、貫禄溢れる安定感を示してくれましたよね。

後半になると、さすがになでしこの運動量も低下して、中盤での自由をオーストラリアに与えてしまうようになりましたが、そこからが強かった。“気合いと根性”ではなく、“淡々と組織的に”リードを守りきった。選手交代も機能していましたし、完勝で優勝を決めたと言えるのではないでしょうか。

グループリーグの初戦で戦ったときとは違って、基本的にはなでしこがイニシアティブを握った決勝戦となりましたが、要因としては、初戦に比べてオーストラリアの攻撃をコントロールできていたことが大きい。それを可能にしたのは準決勝の途中から採用した4231システムだったように思います。

特に前半、オーストラリアの攻撃は、悉く中盤でなでしこ守備陣に回収されていたのですが、それは、展開が小さく小さくなってしまっていて、なでしこの土俵に上がってしまっていたから。そして、展開が小さくなってしまったのは、低い位置でのビルドアップがままならなくなっていたから。

なでしこの立場からいえば、高い位置でのプレスがはまっていたということになるわけですが、その原動力、プレス(=守備)の起点となっていたのが、トップ下に入っていた宮間だと思うのです。彼女の運動量と判断力(=ポジショニング)が、オーストラリアにビルドアップの隙を与えなかった。

一方、攻撃においても4231(=トップ下宮間)は機能していたと思います。宮間って、湯郷でのプレーに顕著なのですが、ボランチに入ると、中村憲剛みたく、一発で相手最終ラインの裏を突くロングパスを連発しながらゲームメイクする。それはそれで素晴らしいのですが、往々にして“縦ポン”に近い忙しい展開になりがちという副作用も伴ってしまうのですね。

それに対して4231のトップ下(あるいは2トップの引いた位置)に入ると、当然のことながら、パスの球足は短くなるとともに、しっかりと足下でキープして、サイドの選手がオーバーラップしてくる時間を作るってプレーが増えてくる。ガンバでFW起用されたときの遠藤に近いイメージ。

要するに、ボランチ宮間だと、カウンターサッカーになりがちで、トップ下宮間だと、ショートパスを駆使するポゼッションサッカーになっていく。そして、なでしこの基本属性を鑑みれば、前者より後者であったほうが、チーム全体は機能すると思うのです。

ただ、1つ心配事があって、上で述べてきたように、今のなでしこは攻守に渡って宮間が起点としての役割を全面的に担ってしまっていて、ある意味“ワンマンチーム”になりつつあるようにも見受けられるのですよ。つまり、彼女を欠いた時どうするんだろうという一抹の不安を感じるのです。