時代の変化についてアレやコレや慎重に考えてみる【なでしこvs米国】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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■なでしこ 1 vs 1 アメリカ女子[アルガルベ 3月5日]

キックオフ直後、わかりやすいチャンスを多く作っていたのはアメリカだったでしょうか。なでしこはロングシュートくらいしか色気のあるシーンはなかったですね。けっこうな追い風だったので意図的なものと推察されますが、小気味よいボール回しは見られず。逆にアメリカの2トップによる強烈な突破に這々の体になってました。

後半に入ると、向かい風に。向かい風って、一般的にマイナスに作用するんですけど、むしろ球足の長いライナー性の縦パスが通るようになったので、何らかの形で桶屋が儲かったようです。なんて悠長なことを考えている場合ではありませんでした。GK山根とCB熊谷がグズグズしているうちに、キーパーへのフォアチェックに屈し、ルルーに先制点を献上してしまいます。

なでしこは、これですっかり意気消沈。「歯車の噛み合わないチームとは、こういうものかもな。。。」みたいな感じで眺めていたのですが、澤と大儀見に代えて、宇津木と高瀬を入れた途端にギアアップ。それまで孤軍奮闘していた宮間のパスが生きるようになると、宮間本人もリズムが出てきたのでしょうか、フリーキックから、すんごいドッカンシュートを叩き込みます。

というわけで11のドローとなったわけですが、この試合を見ていて思ったのは、「時代の変化」あるいは「変わるものと変わらないもの」「変えるべきか、変えないべきか」みたいなこと。まず、何が変わったって、ピッチサイドのスポンサー広告に『エルゴラッソ』が出ているじゃないですか。

エルゴラッソ』が創刊されて、何年くらい経つんですかね。ワタクシは、かなり初期から愛読しております。確か最初のワールドカップ(ドイツ大会)のときは、毎日発行という、おかしなテンションで頑張っていましたよね。生まれたてゆえの、青春的なエネルギーに溢れていました。

そんな『エルゴラッソ』も、すっかり紙面とか発刊形態のスタイルが落ち着いて、‘成熟した大人’の雰囲気を醸し出すようになってきた。そして、ついにスポンサー看板を出すまでになったのか。ということは、しばらくは潰れないということですかね、安心、安心。

「変わらないもの」といえばアメリカのGKソロ。アメリカの先発メンバーでロンドンオリンピックから継続して出場しているのは3人くらいだったそうですけど、この人は息が長いですね。いかにもアメリカ系の美人で、ロシア系美人を好む日本人気質からしたら、やや作りがしっかりしすぎて強面に見えなくもないのですが、そのルックス同様、プレーにも劣化は全く見られません。日本が「変えるべき」として起用したGK山根が、やや不安定でしたので、ソロのベテランらしい安定感がひときわ目立ちました。

一方、日本の「変わらないもの」としては、ベテラン澤が挙げられるわけですが、この試合では、あまり良くなかったですね。結果的に澤がアウトになってから、なでしこのリズムが俄然よくなったので、短絡的に考えれば、「世代交代か!」ってことになりかねないのですが、さすがに、この試合、あるいは、この大会だけで、それを主張するのは時期尚早でしょうね。なんせ春秋制の日本サッカー界は、オフシーズン。特にベテラン選手は、動けるようになるのに時間がかかりますし、そのうちに反攻に転じてくれるものと期待しましょう。