レアンドロ&レアンドロ・ドミンゲスvs武藤&三田柏vsFC東京(3月1日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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■前半

イタリア人監督がどのようなチームを作ってくるのか非常に興味深いFC東京ですが、事前の情報通りに433でした。その中央で起用されたエドゥーが良かったですね。なんせ、カラダが強くて、ロングボールにもちゃんと競り合える。ワンチョペみたく、デカいだけで全く競り合えないなんてことがない。そして、足下の技術レベルも高く、視野も広い。しっかりと足下に収めて、素早くサイドに大きく展開するってシーンが続出していました。なかなか計算のできる選手なんじゃないでしょうか。

一方、エドゥーに押し出されるように右ウイングで出場した渡邊千真は、あまり宜しくなかった。確かに千真は、ボックスストライカーじゃないですし、ポストプレーもそれほど得意なわけでもないので、優先順位的に仕方ないのでしょう。ただ、サイドプレイヤーらしいことができるはずもないので、どんどんとシュートを撃ってもらいたかったのですが、そこにも消極的。相変わらず使い勝手の難しい選手です。

対するレイソルレアンドロレアンドロ・ドミンゲスのコンビネーションが非常に良かったですね。ブラジル人同士、通じ合う部分があるのか、あるいは名前が同じだからなのか。ともかく、バイタル手前でレアンドロ・ドミンゲスが前向きにボールを持って、一撃でレアンドロに展開すると、一気にビッグチャンスを作り出せていました。レアンドロも日本と中東を行ったり来たりしていて、どうしても「金に汚い」という、日本人的にはダーティーな印象を抱いてしまうのですが、プレースタイルは至って勤勉。FWとしの完成度が非常に高い。

そんな、レアンドロレアンドロ・ドミンゲスコンビと対面してきりきり舞いとなっていたのが、三田。特に前半は、守備において、「全く歯が立たない」という感じで、後ろからのレイトタックルさえ空振りしてしまう始末。あれ、足にかかっていたら、一発レッドだったぞ。

■後半

後半になると試合が動きます。まず、先手を取ったのはFC東京。ゴール前の混戦で、柏ディフェンダーがライン上からかき出そうとしたクリアが菅野の背中か何かに当たって、ピンボール状態になったボールに最後は三田が触ってゴールインしたらしい。「三田の好プレー」というより、「たまたま」ですかね。なんせ、三田のニックネームは「たま」らしいですし。

その後もFC東京は2回ほど、「あとは誰かが押し込めれば…」というゴール前のゴチャゴチャを迎えたのですが、そこで、都合よい方向にボールが転がってくれない。最後の一押しでゴールにボールを流し込めないでいるうちに、勝利の女神からそっぽを向かれたらしい。工藤が貫禄のゴールでレイソルを同点に導きました。このゴールをお膳立てしたレアンドロのラストパスも見事でしたが、それ以上に工藤って、ホント、右の角度のないところからのシュートが上手ですよね。さすがは日本代表なだけあります。

というわけで、1対1のドローで終わった開幕戦でしたが、両チームともに監督が戦術家タイプで、その知恵比べが面白かったですね。最初に動いたのはネルシーニョ。狩野を投入して、右SBの鈴木を下げる。狩野が入った左SHの高山が右SBにスライドしたのですが、これは完全に機能していました。攻撃のブレーキであった右サイドが、この交代以降、逆に攻撃を牽引していたのですから。

一方のマッシモさんも、単純な人の入れ替えだけでなく、一筋縄ではいかない選手交代を行います。後半なかばに切り札である石川を投入するところまでは、オーソドックスなのですが、単純に渡邊千真とスイッチするのでなく、武藤と交代。そして千真とエドゥーの2トップにして、右に石川、左に三田という442にすると、それまでシステム上マークが曖昧だったレアンドロ・ドミンゲスに高橋がマークに付けるようになった。これ以降、レアンドロレアンドロによる恐怖のコンビネーションの威力が半減たように感じられたので、こちらも采配的中といって良いでしょう。

■日本代表への推薦状

・推薦者

武藤嘉紀

・推薦理由

大学在学中にプロ契約して、そのままルーキーながら開幕スタメンデビューという長友パターンで少し注目された選手ですが、非常に良かったと思います。プレースタイルはドリブラーなんですが、石川直みたく広いスペースをスプリントの速さで蹂躙するというタイプではなく、クイックネスで狭いエリアをガシガシ突破していくタイプ。横浜FM斎藤学に近いイメージ。斎藤学が“ハマのメッシ”と言われているように、方向性的にはメッシみたいな選手です。

この試合でも、狭いところで上手にフリーになってボールをもらうと、小気味のよいステップで、何度もシュートまで持って行き、スタジアムを湧かせていました。如何せんシュートが決まらないのが玉に瑕なのですが、そのあたりが改善されれば、将来、面白い存在になるのではないでしょ