日本代表アジア最終予選の周辺をウロウロ振り返る

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※本シリーズは、まぁ、【御蔵出し】みたいなものです。当時のリアルタイムで書いたものなので、そういうものとしてお読みください。。。

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■日本代表 6 vs 0 ヨルダン代表(2012年06月08日)

先制点は前田。コーナーキックから直接ヘディングでゴールを決めました。シンプルな形でしたが、シンプル故に素晴らしかったですね。おそらく練習で何回も何回も繰り返したものと思われますが、繰り返せど繰り返せど、なかなか実践できない基本形。これを本番で実現させるのですから、さすがは前田。そしてザックの練習の質の高さを伺わせます。

直後には本田の追加点。裏に抜け出そうと走り出した本田に遠藤がワンタッチでスルーパスを送って、それがピタッと本田の足下に。遠藤のスルーパスが凄すぎる。2007年くらいの遠藤を彷彿とさせるスーパープレーだったんじゃないでしょうか。

で、しかも、ここでヨルダン14番のアブダラ・ディーブがイエロー二枚で退場することになって、その混乱が未だ収まらないうちに遠藤→岡崎→本田という、ほぼ完璧なかたちで3点目。まぁ、勝負ありですね。前半のうちに3点差ですし、相手は1人少ないですし。って思っていたら香川にもゴール。もはやワンサイドゲーム。見事にヨルダンが崩壊しました。

後半に入っても攻勢は変わらず。前田がテクニカルなプレーで得たPKを三角形君が確実に決めてハットトリック完成。3角形だけに3得点。上手くも何ともないですね、我ながら。

その後は、全体的に両チームとも動きが落ちて、悪い意味での膠着状態になりましたが、試合終了間際に栗原が高さを見せつけるようにショートコーナーからの長友のクロスをハンマーヘッドして、6点目。画竜点睛に欠かずに済みました。

さて、戦前の予想では5バックで、ゴール前をガッツリ固めてくるんじゃないかと言われていたヨルダンですが、蓋を開けてみれば、守備的には変わりないとはいえ、4バックでした。尤も、6番のアハムルジャンがアンカー気味というか、古い表現をすればフォアリベロ的というか、最終ラインに吸収されるかされないかくらいの位置取りをしていましたが、最終ラインは間違いなく4枚だった。

よく存じ上げないので、迂闊なことは申せませんが、もし、これまでヨルダンが基本的に5バックで戦ってきたとするならば、この変更は日本にとってプラスに働きました。

明らかにヨルダンの最終ラインはスカスカでした。横の関係ですね。人と人の間のスペースを十全にフォローできていなかった。普段5枚のところを4枚にしたとするなら、当然、1人の選手がケアすべき横幅は広がるわけですが、そこが上手くいっていなかったのか、はたまた遠藤なり日本代表のパス技術が凄すぎたのか、ともかく、その最終ラインのギャップを面白いように突き続け、ヨルダンの守備陣はズタズタになりました。

それにしても、中東と言えば穴熊戦法だと思うのでが、緒戦のオマーンといい、この試合のヨルダンといい、なんで放棄したんですかね。或いは、ヨルダンをはじめ中東のサッカー新興勢力には、サウジアラビアやUAEといった旧勢力との差異化を図るべく、「アンチ穴熊」みたいな気っ風が芽生えつつあるんですかね?仮にそうだとすれば、それはガルフカップでは優位に作用したとしても、東アジア勢と戦うにあたってはマイナスに働くように思います。