勝負のアヤについてアレやコレや「やっぱり、わからんね」ってなってみる【高校選手権決勝】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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富山第一 3 vs 2 星稜[高校選手権決勝 01月13」日]

先制点は星稜。昨日に引き続き、首尾よくPKを獲得。上手に決めました。星稜は、これがこの試合のファーストシュートで、決めたのは10番の寺村。なんとFC四日市出身とのこと。むむむ、市船が優勝したときの和泉竜司と同じか。なんだかなぁ。。。

星稜は〈人数を掛けたショートカウンター〉って感じ。攻めるとなれば比較的、しっかりと人数を掛ける。対する富一は、〈少ない人数とタッチでフィニッシュまで持って行く〉が徹底されているチーム。同じ方向性にありながらも、色合いが明確に相違のある対決でした。

ただ、ポゼッションではイーブンに近かったような印象がありますが、シュートの数で圧倒していたように、スタイルを表現出来ていたのは富一。京都橘とは違って「良いところを綺麗サッパリ消されてしまった」って感じにはなっていませんでした。

ただ、星稜はふてぶてしいですね。タフ。準決勝の時も疑問に思ったのですが、星稜は、決して守備的に戦っているわけでもないのに、鉄壁の守備を誇る。攻められたとしても、溢れるばかりの人数で壁を作ってしまう。ホント、不思議。「どうやって戻ってこれているんだ?」と。

で、見ていて思ったのですが、戻りながらの守備が上手い。ぴっちりとブロックを形成するというより、多少崩されても、後ろ向きに走りながら、大崩れしない距離感を決して壊さない。「100点を目指す!」というより、「悪いシチュエーションでも70点は維持する」という精神的な強さがある。

毎回、必ず2列目より前の選手が手を抜かず、それでいて過剰にエネルギーを浪費しすぎず、過不足なく守備ラインまで戻ってくる。最終ラインも不用意に飛び込まず、ディレイして十分な時間を作り出す。ホント、洗練されてる。

なんてことを考えていたら、星稜が追加点。左サイドバックの上田の縦パスを受けた仲谷がお膳立て。美味しいところを渡辺が持って行きました。ほんと、効率的というか、冷静なメンタルで試合を進める。そういうナチュラルな合理主義は、どことなくドイツ代表を彷彿とさせるような。

しかし、富一も諦めません。当たり前です。高校最後の試合、選手権決勝という場面で諦めるわけがないのですね。カウンターから、村井がクロス。高浪が決めきりました。事実上、途中出場の2人だけでゴールを奪ったのところが、いかにも富一らしい。

ここから後半終了までの10分弱は、富一がこれでもかと攻め立てまくる。そして、そして、ロスタイムが2分を経過しようというところで、富一がPKを獲得。キャプテンの大塚翔が重圧をはねのけ同点に追いつきました。やるな、大塚翔。単なる大塚翔平もどきではなかったか。

こうなってくると星稜は苦しい。何が苦しいって、星稜は逃げ切りモードに入ってしまっていて、エースの寺村がベンチに退いていた。結果、延長戦も残り2分ってところで村井がクリビツ仰天のスーパーミドルで決勝ゴールを叩き込み、富山一高が栄冠に輝きました。うむ、寺村君、素直に四中工に進学していたら、日本一になれたんでないかい?