最終イラク戦に必要なのは‘ギンギラギンにさりげなく’なのかもしれない【オマーンvsイラク】の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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オマーン 1 vs 0 イラク[WCアジア最終予選 06月05日]

前半は総体として技術的優位にあるイラクが、比較的ゆっくりとした試合の入りをしたこともあって、緩めの展開。ジーコが解任されたイラクはユニスの深みを作る技術と、アブドゥルザハラの突破力を活かした縦に速い攻撃を仕掛けていて、なんだか1990年代のサウジアラビアを彷彿とさせるサッカーを見せていました。

ただ、イラクにしてもオマーンにしても、湾岸諸国同士の対決ではライバル心を抑えられないということでしょうか、非常にエキサイトする。それゆえ互いにリズムを作れないという悪循環に陥りかけていたのですが、前半も終盤になると、まずオマーンがリズムを取り戻す。そして、それに呼応するようにイラクのリズム感も改善されます。

そんな、少しはサッカーの試合らしくなってきた前半ロスタイムに試合が動きます、前半からアディショナルタイムが3分あるって時点で凄いのですが、その48分ちょっと過ぎにコーナーキックから先制点を奪ったオマーンも役者です。決めたのはFW起用されたアルアジミ。エースのアルホスミが欠場した穴をしっかりと埋めましたね。

ちなみに、アルアジミのシュートはカバーに入っていたホマームがクリアできなくもないコースに飛んだものでした。なので、ホマームにとっては悔やんで悔やみきれなかったのか、前半の終了とともに崩れ落ち、後半途中に退いてからはベンチで涙をこぼしていました。

どことなくアイマールに似た雰囲気のあるホマーム君は17歳とのこと。こういう経験を積んで、将来的には日本代表のライバルになっていくのでしょう。なお、イラク右SBのアハメドは濃い顔立ちで剛毛系の直毛オールバックで、ルイコスタっぽく見えなくもなかった。

ともあれホマーム君が交代になって以降、一気呵成にイラクペースとなります。その後も選手交代で配置を換え、ナシャトが本来の場所であるトップ下にスライドしてからは、ほとんどイラクのハーフコートゲーム状態。しかし、見た感じがFC東京のポポビッチ監督に似たルグエン監督に訓練されたオマーンは、しっかりと意思統一して逃げ切りモードを45分(+5分)に渡って遂行しました。

特に時間稼ぎが露骨すぎない程度に露骨で、なかなかさり気なかった。ただ、惜しむらくは、何回かあったカウンターのチャンスでトドメを押せなかったこと。時間稼ぎのさり気なさは持ちつつも、追加点を奪うギンギラギンが不足していたのかもしれません。そういう部分は偉大な先輩マッチさんに教えを請うべきでしょうから、ぜひ来日して寮の方ヘお越し下さいませ。