日テレの高校サッカー中継に消化不良感を禁じえないものの、念のためレポらしきものを高校サッカー13回戦の周辺をウロウロと…★テレビ観戦記★

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鹿島学園 3 vs 4 鹿児島城西[高校選手権1回戦 12月31日]

先制点は鹿児島城西。県大会では全ての試合で前半20分までの時間に得点を挙げていたらしいのですが、それは全国の舞台でも変わらず。23番の選手がドリブルで攻め上がり真横に優しいパス。それを受けた11番の選手がふんわりとしたコントロールショットを鹿島学園のゴールに突き刺しました。

鹿島学園も程なく追いつきます。高校サッカーらしく個人技が冴えます。10番の古橋君が相手を背負いながらPA内でボールをキープし、そのまま振り向きざまのミドルシュートをぶちこみます。各選手の実力が拮抗したプロやユースでは見られない、これぞ冬の風物詩。

追いつかれた鹿児島城西ですが、すぐに勝ち越しました。スペースに走り込んだ9番の向高君が、前向きにボールを収め、スピードを落とさないままドリブルからシュート一閃。これまたプロではなかなか見られない、シンプルなゴールでした。

こうなると、もはや撃ち合い。鹿島学園茨城県予選の中継を見た感じ、あまり攻撃的には見えなかったのですが、というよりも、前近代的な縦ポンサッカーという印象が残っているのですが、10番の古橋君がアウトでパスを出すという、なかなか小憎いパス交換から7番の井黒君が決めて同点に。

後半に入っても、大味な展開は変わらず。というか、放送時間の関係上、前半の20分くらいからの15分間と、後半の最初の15分くらいはなかったことになっていたんで、そう思えたのですが、22となった(体感)5分後くらいの後半15分に城西の11番加治佐君が、やっぱりこれまた個人技で勝ち越しゴールをもぎ取りました。

鹿児島城西の勢いは止まりません。20番の一年生ドリブラー中村君が右サイドを崩して折り返し。底に飛び込んだのが14番の浜上君。こちらは2年生ですが、ヘッドギアがトレードマーク。『エルゴラ・プリンチベ』でも注目選手にあげられていたので、面目躍如といったところでしょうか。

鹿島学園も、最後まで諦めません。後半30分になろうかという時間帯に、3点目を奪います。簡単にPA内に送った縦パスに鹿島学園アタッカーと鹿児島城西守備陣が交錯し、グズグズっとなったところを22番の白須君が押し込みました。

といわけで、ポンポンと点の入ったこの試合。というか、ほぼダイジェスト放送でしたので、得点シーンしか流れなかったんじゃないかといった印象すらあります。110分の放送時間で2試合を放映するというんだから、そりゃ、そうなりますよね。

まぁ地上波だから仕方ないんですよ。それがいやなら有料放送で見ろって話で。ただ、に、しても、こういう放送スタイルで喜ぶ層って、どういう層なだろうか、と。もちろん、放送陣はプロですから「サッカーが分かっていない」という理由ではなく、「これがスポンサー、視聴者の最大公約数的な利益に叶う」と判断されたのでしょう。ということは、甲子園で高校野球を見るようなスタンスの層には、こういった構成が受けるんってことですかね?

修徳 1 vs 0 鳴門[高校選手権1回戦 12月31日]

というわけで、放送時間の関係上、ほぼ前半はなかったことにされてしまった修徳と鳴門の一戦。スコアレスの間々折り返したので、何もなかったいえば何もなかったのかもしれませんが・・・。とりあえず鳴門のユニフォームと駒沢の陸上トラックのラバーが同じ感じのブルーだってことだけはよく伝わってきました。

つか、高校選手権って、テレビ局の都合で、40分ハーフなんですよね、確か。でも、どうせ、こんな中途半端な放映をするんだったら、5分とか短くする必要あるのだろうか?というより、日テレじゃなくて、東京MXテレビで中継してくれないだろうか。勿論、フルタイムで。

ともあれ、後半だけ見ると、鳴門が押し込んで、修徳がカウンターのチャンスを窺うという構図。ただ、こういう‘虎視眈々’系のチームというのは、去年の市船に代表されるように、チャンスと見るや、「出来るんだったら最初からやれよ!」って言いたくなるような華麗なパスワークを突然繰り出します。修徳の先制点は、まさに、そういうゴールでした。

で、後半12分に先制点が決まると、次の瞬間に画面が指し示す時計は後半38分。そしてコーナーキックから追加点。もう、わけがわかりません。とりあえず、「今年の修徳は勝負強いぞ」ってのが伝わってくれば正解なんでしょうか・・・?

佐賀商 0 vs 3 桐光学園[高校選手権3回戦 01月03日]

都道府県予選を勝ち抜いてきたという意味では同じなのですが、チーム毎にかなりのレベル差がある高校選手権。でも3回戦ともなると、全ての学校が最低一回は全国の舞台で勝利をしてきているわけで、さすがに拮抗した試合になるなぁ、と、思っていたのですが、そこは高校生。実力を発揮できないことも多々あります。

この試合では佐賀商GKの島ノ江君。前半のうちだけで2回も決定的なファンブルを犯してしまい、そのどちらもを得点に結びつけられてしまいました。残酷ですよね。尤も、それを「残酷」だとか「可哀想」だとか感じること自体、失礼なのかもしれませんけど。そして、そのミスを帳消しにするようなファインセーブを後半に連発していましたけどね。

さて、桐光学園が三ツ沢で戦った、この試合。そりゃ中村俊輔も観戦に来るってもんです。マリノスジュニアユース出身で、ユースに上がれずに桐光学園に進んだというのは有名な話。そして、彼が中学生当時は横浜国際はまだ竣工していませんでしたからマリノスの本拠地は三ツ沢にあって、ここのピッチがあこがれの場所だったと公言しているのも、まあまあ有名な話。

ただ、桐光って水色に青というユニフォームなんですね。伝統のユニなのか、たまたま今年がそうなだけなのかは存じ上げませんが、この配色、マリノスというより完全に横浜FCですよね。対する佐賀商業は赤一色。イメージ的にはリバプールに近いですかね。ってことは、この試合は横浜とリバプールの代理戦争的要素もあるわけで、もっと言えば、オフコースvsビートルズの覇権争いでもあるわけです。そして、それを制したのが、我らが小田和正。さすが、時を越えて君を愛せるだけあります。