まぁ、トータルすれば、貫禄勝ち天皇杯・ジェフユナイテッド市原千葉vs福島ユナイテッド(12月15日)の周辺をウロウロと…☆現地観戦記☆

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日本中が待ちに待った‘ユナイテッドダービー’が実現した天皇杯四回戦。どれくらい待ち望んでいたかというと、矢板中央vs山形中央の‘中央高等学校ダービー’くらい日本中が持ち望んでいたはず。おそらく、たぶん、きっと、メイビー。

さて、そんな夢のダービー実現をもたらした福島ですが、サッカーのスタイルは中盤フラットの442だったかと思います。見た感じ。最終ラインは左から[4・3・13・18]、ハーフが[27・32・6・28]、で、ツートップが[9・11]。序盤に6番が負傷退場して、いろいろと変化が加えられましたが。

ちなみにユニフォームの色は白地に赤。日の丸高く、掲げるサッカーは、非常にソリッドなもの。スリーラインをコンパクトに保って、しっかり守ると、サイドアタックを中心にシンプルながら流麗な連動性のなかで攻めていく感じ。

そんな福島に対し、ジェフがどのように臨んだか。前半については、福島がガツガツ攻めて、ジェフが緩く受ける感じ。アグレッシブな弱者に対して、脱力系の強者が受け止めるという構図が、過日のフランスにおける日本vsブラジルを見ているよう。

尤も、ブラジル代表は意図的に‘のらりくらり’していましたが、果たして、この試合のジェフにそれだけのしたたかさがあったかどうかは不明。狙いを持って相手をいなしていたとしたら、「なかなか、やるじゃん!」って話ですけど、そこまでの余裕は感じられなかったような。

ともあれ、ブラジル戦に似ていた。例えば、先制点はオウンゴールでしたが、2点目は谷澤のミドルシュートが〈うっかり決まってしまった〉もの。どうもギャラリーから、見ている限り、〈偶然ブレ球になって決まっちゃった〉感が、もう、パウリーニョが日本ゴールに突き刺した先制点そのもの。

この試合、ジェフの左サイドは、なかなか微妙だった。先発は谷澤と抜擢された井出遥也のコンビ。谷澤は良くも悪くもいつもの谷澤。井手はカードを貰ってしまいましたね。で、その井出選手に替わって投入されたのが山口慶山口慶も、どことなくボールが足に付かない雰囲気。

と、どうも、あまり宜しくなかった左サイドのトリオですが、この3人には、もう一つ凄い共通点があります。それは彼らの背番号。谷澤が39番、井出が26番、そして山口慶が13番。もう、お分かりですね、そう、3人とも背番号が‘13の倍数’。

これはなかなか珍しい。そもそも、一つのトップチームに13・26・39が揃っている時点で珍しいのですが、その全てが同じ試合でピッチに立つことなんて、そうそうお目にかけられるものではありません。この日フクアリに駆け付けた5000人は歴史の証人と言って過言じゃないでしょう!

そんな、ややグダグダ気味だったジェフですが、後半に兵働が投入されるや、目に見えてチームが引き締まりました。藤田が3点目のゴールを決めたのを皮切りに、戸島が4点目、そして兵働自らが5点目を突き刺します。なかでも戸島のゴールにはジェフのゴール裏も特に盛り上がっていましたね。

逆に福島は、最終的には集中力が途切れてしまいました。藤田の3点目も痛かったでしょうが、それ以上に、その後の時間帯で、PA内でタックルを受けて転がされた場面でPKを取って貰えなかったのが効いた模様。あれから明らかに攻撃へのパワーが減少したと思います。

で、件の‘もう少しでPK’の場面の直後、当事者の7番の選手が、けっこうハードなタックル伊藤選手に対して食らわせたのですが、他にも、そのようなラフとも思われるタックルが福島には増えました。緊張の緒が切れた証拠でしょう。なので、あの‘もう少しでPK’の時点で、事実上の勝負は付いていたと思います。

【日本代表への推薦状】

・推薦者

荒田智之

・推薦理由

彼って、見た感じ武骨ですよね。で、この試合では、立ち居振る舞いまで無骨さを感じさせるシーンがありました。それは先制点となったオウンゴールの場面ですね。その場面を、もう少し詳しく説明すると、ゴール前へのボールに飛び込む荒田選手を福島の13番の選手が押さえようとして、両者がもつれあってゴロゴロゴロっとなって、結果としてオウンゴールとなりました。

なので、半分は荒田選手のゴールとも言えるのですが、荒田選手は、そのときニコリともしませんでした。そして、なにやら13番の選手をつっついてから自陣に戻っていったのですが、果たして、あの行動は何を意味しているのか。

倒れ込んだため先制点の実感がなくキョトンとしてしまい、ともかく、もつれ合った13番に「大丈夫か?」とばかりに挨拶だけしていったのかな、と善意に解釈しましたが、場合によっては「格下相手に、こんなもんじゃ満足できねぇ。つか13番、お前ファールだろうよ!」ってことだった可能性もあります。

いずれにせよ武骨です、武骨。こういう武骨な選手が代表にいても宜しいのではないでしょうか。久保の竜っつぁんのように。欧州を目指すならコミュニケーション能力第一ですから、‘荒武者’系には厳しい時代になりましたが、是非とも頑張って頂きたいものです。