日本代表サポーター改造計画横河武蔵野FCvs藤枝MYFC(10月27日)の周辺をウロウロと…

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

JFLの試合でございます。というわけで、下位リーグの試合については、ピッチ上に展開している全体像を整理することから始めたいと思います。持って回った言い方ですが、詮ずるところ、フォーメーションの確認ってヤツですね。

藤枝については9番のワントップ。2列目に左から15番、20番、18番の3人が並んで、27番と7番のダブルボランチ。ちなみに7番は元レッズの石井俊也。最終ラインは30番、5番、28番、3番という並びの4バックですね。今をときめく4231。ちなみに藤枝のGKユニはパンツとソックスが黒。そう、遠目から見ればレフェリーなのかキーパーなのかよくわからない、紛らわし系でございました。

対する横河は9番と11番が最前線、18番と17番がボックスの左右、10番と7番のWボランチ。最終ラインは左から6番、25番、2番、8番。ブラジル伝統の442でしね。2トップが9番と11番というのが、いかにもブラジル然としていてクラシカルです。横河のユニはフィールドが黄色と青、キーパーが赤なんで信号カラーですね。しかもミキハウス系のデーハーな。

試合内容、いかにもジャパニーズスタイルのフットボールという感じ。のっけから中盤でお互いがお互いを猛烈な勢いでつぶし合いまくります。涼しくなってきたので、それが70分過ぎまで続きます。ただ、例によってお約束のごとく残り1520分はオープンな展開となります。

もうね、関塚ジャパンといい、岡田ジャパンといい、日本人監督が率いる多くのJクラブといい、高校サッカーといい、レベルの高低にかかわらず、日本人として生まれた以上、そういうサッカーをしなければいけないと遺伝子に刻み込まれているに違いありません。

この試合の両チームは、典型的なジャパニーズフットボールソサイエティ。攻撃の方法論も「〈にほん〉と呼ぶんじゃない〈にっぽん〉と読むんだ!」「ゆえに〈じぇいあーるひがしにっぽん〉だ!!」ってなくらいに日本人サッカー。

そう、互いにショートカウンターなのです。異常なまでに縦に速いのです。もちろんセリエAみたく狙い澄ました縦パスではなく、「〈変なボールを形でボールを失わないこと〉を最優先にした結果、ワンタッチではたき続けます」ってイメージですね。ワンタッチで蹴っているだけで、あんまり繋がりませんし。

その分、スピーディーかつダイナミックな展開といいますか、首が右へ左へテニスを見ているくらいのリズムで動かさなければならない感じ。しかも、〈変なボールを形でボールを失わない〉ために、しっかりとシュートで終わるので小気味はよい。

昔、『アメトーーク! 』で「小忙しい芸人」の回ってのがありまして、麒麟とか博多大吉華丸とかは、一日で「新宿→品川→浅草」を10分単位のスケジュールで移動したり、佐渡まで日帰り(片道5時間、滞在10分)したりするらしいですが、なんか、そんな感じ。とにかく‘小忙しい’

ただ、ゴール前までも小忙しくプレーするから、余裕がないというか、力みまくってしまうというか、ボールが足につかない感じになってしまいます。この辺りもジャパニーズスタイル。もう少し日本人フットボーラーもゴール前で「ニヤニヤ」しながら「ケケケッ」って笑いながらシュートを撃てるようになれば良いのですが、そこは国民性、なかなか難しいようです。

そんな似たもの同士の両チームですが、両者の明暗を分けたのは「違いを生み出せる存在」がいるか否か。そう、勝利した藤枝MYFCには、そういうスペシャルワンがいるのですね。大方の予想に違いなく申し訳ないですが、20番のケルロン選手です。

藤枝の勝ち越しゴールはケルロン選手のコーナーキックに27番の小川選手が頭で合わせたもの。これ自体はスーパーという程ではなかったですが、この直前に流れの中で普通にラボーナとか繰り出していましたよ。さすがは、アシカドリブルで名を馳せただけあります。

3点目もケルロン絡み。カウンターに抜け出した、もう一人のブラジル人選手、9番のアラン選手が巧みにキープしつつ、どうにかこうにかケルロン選手に繋ぐと、ミスったのかテクニカルなのかよくわからないリターンを繰り出し、楽々とアラン選手が蹴り込みました。

元々はインテルに所属していた‘超’の付くビッグネーム。「なんで、こんな選手が藤枝にいるんだ?」「実は大富豪クラブなのか??」的な疑問を禁じえませんが、実際のプレーっぷりを見ていれば、それなりに合点がいかなくもない。

なんせ、この夏の震災復興チャリティマッチにおけるデルピエロばりの驚異的運動量を見せつけていましたからね。まぁ動かないよね。膝が悪いんだそうですけど、主治医から「激しい運動は控えなさい」と言われているとしか思えない。

ただ、それでも千両役者は千両役者。存在感は抜群です。上手いもんは上手いんですよ。そして、天才肌のブラジル人らしく、ササッとイエロー2枚で退場までしてしまう。しかも、一枚目は、感情任せにボールを投げ捨て遅延行為を取られたもので、二枚目も決して危険ではない位置で、‘著しく危険なプレー’をやらかしたときた。いやはや、この試合、ケルロンのワンマンショーでございました。

【日本代表への推薦状】

・推薦者

シャアのコスプレをしていたスタンドのオッちゃん

・理由

実際に酒を飲んでいたのかどうか分からないのですが、言動自体は酔っ払いのそれと全く変わらないオッちゃんがいまして、しかも、そのオッちゃん、謎のシャアコスプレ。良いじゃないですか、こういうグダグダ感。これぞ、大人の余裕ってヤツです。

実際に日本代表の試合をスタンド観戦したことはないのですが、どうも代表戦のスタンドとか、代表を取り巻く人々(ブロガーさん)って、すんごい力んでいますよね。汚い表現をすれば「サッカー日本代表を〈ナショナリズムのおかず〉にしている」というか、ヒステリックに過ぎるというか。

もう少し、程よい距離感とか脱力感とかがスタジアムやら、‘代表ファン’の皆さまやらに漂っていたくらいの方が、いろいろと健全なのかなぁと思いまして。