テレビ観戦記の周辺をウロウロと…Rマドリードvsバイエルンと鹿島vsガンバ

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

GWであっても別館4thDayMarketCentreは颯爽と更新中でございます。なにせ暇人ですから。

後出しジャンケンにならぬよう今のうちに風間さんを絶賛しておく、とかなんとか言っちゃって。

GWはターンオーバーしてみましょう、とかなんとか言っちゃって。

そもそも和田さんを監督にしたこと自体が三木谷さんの失政ではないか、とかなんとか言っちゃって。

■Rマドリード 2 vs 1 バイエルン(04月26日)

バイエルンから見れば少し不運な形でPKを奪われ、それをクリロナ君に決められて、Rマドリードが前半5分ちょっとで先制した試合。で、その後は少しバイエルンのペースになったかな、と思いきや、隙を突いて再びクリロナ君が追加点をサクッとちょろまかしました。若干のオフサイド疑惑もなきにしもあらず。

ただ、当然バイエルンもそのままは引き下がりません。目には目を歯には歯を、PKにはPKをってなわけでロッベンがしっかり追撃弾を突き刺します。

で、その後は「THE一進一退」。どちらかというとバイエルンが仕掛けて、レアルが受けるという展開でしたが、いわゆる一つの「がっぷりよつ」。往年の双羽黒北天佑の一番を見ているような気分になります。で、最終的には見応えたっぷりのPKをバイエルンが制し、決勝への切符を手に入れました。

にしても凄い試合でしたね。序盤だけ見ているとレアルの一方的な展開になるのかな、なんて思っていたところ、アラバが隙あらばオーバーラップを繰り返す中でバイエルンもペースを握り替えしました。そうです、アラバが隙あらば、です。アラバだけにです。えぇ、えぇ、駄洒落です、ダジャレ。

地上波に一意専心のワタクシとしては、年に数試合しか欧州サッカーと触れ合わないのですが、久々に見ても変わらないものがありますね。それはバイエルンのラームと、レアルのセルヒオラモスが童顔であるという事実です。ラームは男顔の童顔で、セルヒオラモスは女顔の童顔という違いはありますが、ここ数年間変わらない構図です。

一方で、変化もあります。それはシャビアロンソ。この選手は、元々ダンディーというかジェントリーというか精悍な顔つきをしていたのですが、無精ヒゲをたたえるようになってから、より一層その傾向に拍車がかかりました。もはや、アダルティーを通り越して、ハイジに出てくるおじいさんです。アルムの森の木にあれこれ教えられている可能性が高く、見るからに美味しそうなチーズを焼いている蓋然性を否定できず、最終的にクララが立つに違いないのですね。

そんなシャビアロンソが組み立てるレアルの中盤は、構成力という意味で、バイエルンの中盤に劣っていました。というかバイエルンの中盤の質実剛健さといったら超絶ですね。この場合の中盤は4231ではなく433と見立てたときの中盤ですが。

ウイングのロッベンリベリーの陰に隠れて序盤は目立たなかったクロースは時間の経過に従い尻上がりに存在感を際立たせていきましたし、試合途中の集計によるとシュバインシュタイガーのパス成功数は両チーム随一だったらしい。そして、なによりかによりグスタヴォ。この選手のポジショニングはスペシャルです。つねに立ち位置を微調整している。かつて清水時代の伊東輝悦をスタジアムで、ほぼ定点観察し続けたことがあるのですが、そのときと同じ感動です。そういう意味でグスタヴォには「バイエルン伊東輝悦」あるいは「ブラジルのテルドーナ」の称号を与えても過大評価にはならないでしょう。

120分間では同点でしたが、全体としてバイエルンの優勢勝ちで、その優勢勝ちを引寄せたのは、バイエルン中盤3人の、見事な「水を運ぶ」っぷりだったと思います。

鹿島アントラーズ 5 vs 0 ガンバ大阪(04月28日)

50と名門同士の割には差の付いた一戦。ポストやらバーやらに直撃とか、藤ヶ谷のライン上キャッチといったものもあったので、最大80くらいになっていた可能性もありました。ガンバがダメなのか鹿島の復活っぷりが尋常じゃないのか、なかなか判断が難しゅうございました。

前半は一進一退の好ゲームでしたが、40分過ぎに遠藤選手の豪快なミドルが突き刺さってゲーム動きます。後半に入って鹿島がペースを握ると、新井場の折り返しを興梠が上手く収め、難しい体勢からのシュートをしっかりと決めて突き放します。

その後ガンバが明らかに落ちたこともあり、延々と鹿島ペース。大迫選手のダメ押しミドルが決まったのも必然と言えば必然。4点目と5点目が入った頃にはガンバが完全にグダグダになっていましたので、これらのゴールは本山なり大迫への御褒美という感じでしょうか。

ゲームの序盤は鹿島のペースでしたが、前半15分くらいからは攻守交代で、しばらくはガンバがイニシアティブを握ります。で、そういうなかで先制点を奪うあたりが、いかにも鹿島らしい。00であるにもかかわらず自らが主導権を握ってしまった序盤の鹿島は、どことなくたどたどしく、逆にパスサッカーの代名詞とも言える(代名詞であった?)ガンバにポゼッションを譲るようになってからの方が生き生きしていた。これぞアントラーズ。強いときの鹿島らしさが戻ってきたのかもしれません。

鹿島らしさといえば、なんといっても、絶妙なタイミングでオーバーラップを繰り返すSBの滑らかな攻撃参加ですよね。この試合でも西と新井場のSBコンビによるアタッキングは職人芸的。

トリッキーなプレーを随所に織り込んでくる西選手も、なかなか「ちょこざい」でしたが、それ以上に、新井場選手が攻守にわたり見せつけた、キャリアに裏打ちされた多彩なプレー、大活躍は特筆に値します。後半は、ほぼ一方的な鹿島ペースでしたが、それは、この選手の攻撃参加によってもたらされたものといって過言でないでしょう。

そんな調子ですから新井場選手は、時間の経過とともにどんどんとノリノリになっていきます。相手PA手前でギンギラギンにさりげなくルーレットを発動させたかと思いきや、味方陣内PA横で加地選手とボールの奪い合いになると、スペースへヒールパスを繰り出して巧みにクリアに導く。さすがの一言でございました。

なにより新井場選手って小笠原選手とのコンビネーションが良いですよね。そういう意味では小笠原選手についても誉めねばならないのですが、ただ、全ての選手、全てのプレーが「鹿島らしさ」に溢れていたこの試合において唯一「らしさ」を欠いていたのが、この小笠原選手だったりします。

いや、別にプレー面では貫禄十分いつもの小笠原だったんですよ。しかしですね、交代を告げられた後の態度がらしくない。だって、キャプテンマークを外して誰かに渡すって行為をせずに、ベンチに引き上げるまで、ずっと付けっぱなしだったんですもん。鹿島なら、こういう時はいやらしく、ダラダラと他の選手にキャプテンマークを外してもらい、自分から遠い位置にある選手にマークを託すって作業を加えることによって、巧みに時間を潰しにかかるべきだと思うのですが、そこを忘れていた。らしくない、実に鹿島らしくない。小笠原には猛省を促したいところです。