なでしこアジア最終予選の周辺をウロウロ振り返る

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

オリンピック本番って、いつからでしたっけ(7月27日が開幕式らしい)?

そろそろカウントダウンが始まっても良いんじゃない?ってことで、男女サッカーの予選について振り返るシリーズを開始するとともに別館4thDayMarketCentreの宣伝もせざるをえない。

オーバーエイジに負けるな大迫、とかなんとか言っちゃって横浜vs鹿島(03月31日)、その4

1.5列目募集中、とかなんとか言っちゃって横浜vs鹿島(03月31日)、その5

鹿島は「4312」を完全封印すべきではないか?とかなんとか言っちゃって横浜vs鹿島(03月31日)、その6

ロンドン五輪アジア最終予選 日本vsタイ(09月01日)

なにかと苦労した試合ですよね。とはいえ、男女を問わず、アジア最終予選とは、そういうものなんでしょう。

もはや論ずるまでもなく、レギュラー組とサブ組の差が明確になってしまった試合ですが、その中でも特に気になったのは、前半、ほとんどSBが崩しに絡めなかったことです。厳密に言えば、総取っ替えされたサブ組の中盤が、適切に両SBのオーバーラップを活用できなかったということになろうかと思いますが、その要因を探ると幾つかの要素を指摘できそうです。

まず、単純にコンビネーションの問題ですね。普段から同じクラブでやっているのならともかく、なかなか代表チームで急にメンバーを変えたら、その辺りは難しくなりますよね。

それとコンディションの問題。解説の早野さんが、さかんに「カラダが重いですね」仰っていたように、どうやら、なでしこの面々のコンディションはベストではなかったらしい。そうなると、オーバーラップの回数そのものも普段よりは少ないということになるでしょうし、それ以上に、フィジカルコンディションが悪いと、どうしても視野も狭くなるでしょうし。

ただ、それらの要因以上に大きな影響を与えたのは、「なでしこの方向性」そのものだったのではないかとも思います。報道されているように、佐々木さんをはじめとする「なでしこジャパン」は、「フィジカルの劣る日本人が世界の頂点に立つためにはどうすればよいか」という部分を徹底的に追求してきた。その結果が世界を席巻するパスサッカーだったわけですが、当然、そういう「なでしこ」が最も忌避する戦略は、ズバリ「パワープレイ」ということになるかと思われます。

縦ポンを行わないことは勿論として、単純なクロスを放り込むということも、基本的には避けてきたはずです。サイドバックには、縦を抜ききってペナに侵入するとか、速くて低いグラウンダーのボールを入れるとか、中盤でのボール回しに参加して流動性を触発するとか、そういう役割が求められているものと思われます。

そうなると、なかなか単純に、「SBが上がってきたので使いましょう」という発想にはならない。おそらく前半によく見られた「サイドバックを囮にアーリークロス」という選択肢は、練習において叩き込まれたやり方だったのではないでしょうか。

ただ、囮にする以上、常に「SBを使った定石通りのクロスが来るかもしれない」という意識が相手DFに植え付けられていないといけないわけですが、この試合の若き「なでしこ」達は、そういったジャブを疎かにしてしまった。相手DFに「どうせアーリークロスでしょ」みたいに見極められてしまっていたということではないでしょうか。

だから、最大の問題、サブ組の「判断力」ということになるのではないかな、なんて思います。無論、若手とは言え学生時代から多くの経験を積み重ねた選手達ですから、「経験不足」の一言で片付けてしまうのは適切ではないでしょう。これまでのキャリアの中で十分に判断力を身につけてきているはずです。ならば、どこに問題があるか。もう、これは純粋に「このチームでの経験値」に尽きるのでしょう。要するに、WC終了後、すぐに最終予選になったことで、十分にサブ組用のシミュレーションをする時間がなかった、という、ただそれだけの問題だったのかな、というのがタイ戦苦戦のワタクシなりの結論です。

ロンドン五輪アジア最終予選 日本vsオーストラリア(09月05日)

韓国戦については、いわゆる一つの録画漏れってやつです。なのでオーストラリア戦。

この試合の解説は「ハワイさん」こと川上直子さん。「かりな、かりな」で、一躍「女松木安太郎」の称号を危うく与えられそうになった川上さんですが、どうか早野さんだけは見習わないでもらいたいと思います。と、言いますのも、オーストラリアのFWにデバナという選手がいたのですが、もし、この試合の解説が早野さんだったら、きっと「デバナの出鼻を挫きたいですね」とか言い出したに違いないからです。一般的に、男に比べて女の人はオヤジギャグを飛ばさないとされていますが油断は出来ません。今後も川上さんには落とし穴に嵌らないよう周到に注意していただきたいです。

もう一つ与太話をしますと、ミーハーなワタクシとしては、なでしこフィーバーのなか、鮫島選手とか川澄選手とか、誰から観ても別嬪さんな方に目を奪われてきたのですが、この試合の頃には、すっかり宮間選手の虜となっておりました。なんというか、ボーイッシュというか、木登りが上手そうというか、髪型と背格好とルックスの感じの統一性が抜群に取れてるな、と。

ワタクシがよく友人と語り合うことに次のようなものがあります。「ついつい、長澤まさみとか黒木メイサとか菅野美穂とか片瀬那奈とか言ってしまうけど、あくまでそれはテレビ画面を介してデレデレする用の女性であって、実際に付き合うとなれば、いきものががりのボーカルくらいがちょうど良いよね」

・・・なんの話でしょうか???

一応、試合内容についても触れておくと、特に前半は、バックラインからのパスが上手く中盤に繋がらないというシーンが散見されましたね。解説のハワイさんも仰っていたように、選手同士の距離感が良くなかった。ということは、突き詰めれば中盤に運動量が足りなかったと言うことになります。そうすると、ごく単純な判断をすれば、画面に余り映らなかった選手、ボールに絡むことの少なかった選手の調子が本調子ではなかったと考えられます。

では、そういう観点で本調子でなかったと思われる選手は誰かということになると、、、ズバリ澤?

これだけの功労者なんで「澤、せんぱん説」なんて唱えると大炎上しかねませんが、後半のアタッキングでは存在感を示していましたが、中盤でボールを貰いにいく動きは、ちと足りなかったのかなぁ・・・なんて。

他には大野選手でしょうか。大野選手の場合はどちらかというと、「肉を切らせて骨を切る」タイプな動きをする選手だと思うので、いつものことかもしれませんが、宮間選手に比べて、ゲームメークに参加することは少なかったように思ういます。

あと、観点は変わりますが近賀選手もイージーなミスが目に付きました。ということになると、要するにINAC勢が全体的に奮わなかったということでしょうか。川澄選手や海堀選手は気を吐いていましたが、やはり、休養を取るべき期間に、女子サッカー界発展のための営業活動に勤しんでいただいたことの副作用が多少なりとも出てしまっていたのかもしれません。

その証拠に、「温泉に入りたいから」とWCから帰国後すぐさま美作の山中に引き籠もった我らが宮間選手は、絶好調でした。ちなみに宮間選手は間宮って知り合いと出会ったら「やあ間宮」って声を掛けるのでしょうか?