テレビ観戦の周辺をウロウロと…なでしこvsアメリカ女子代表・アメリカ女子代表vsブラジル女子代表

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「欧州サッカー」の共通ジャンルにエントリーしても、Jリーグのレポをメインとした別館4thDayMarketCentreの宣伝には全くならないことに気づいた今日この頃です。

やっぱり寿人って凄いよね、とかなんとか言っちゃってFC東京vs広島(03月31日)、その4

サンフレッチェはもっと良くなるよ、とかなんとか言っちゃってFC東京vs広島(03月31日)、その5

森脇は未だミキッチを超えられない、とかなんとか言っちゃってFC東京vs広島(03月31日)、その6

■なでしこ 1  1 アメリカ (04月01日)

なでしこっぽい鮮やかなパスワークから先制点を奪いました。自陣でサイドに開いた熊谷がオーバーラップした近賀にライナー性の楔パスを入れ、PA手前で巧みにフリーになった川澄に預けて、川澄はPAに飛び込んだ近賀にリターン。それをサイド中に送り、永里が潰れたこぼれ球に三たび近賀が反応し押し込んだゴールでした。ミソはドSと言わんばかりの熊谷のパスをキッチリとコントロールした近賀のトラップでしょうか。

後半になると、オープンな展開。お互い決定機を繰り返す中で、アメリカが攻撃参加した両ボランチが圧力を掛け続ける中で、浮き足だったなでしこ守備陣のミスを突いて、モーガン選手が同点ゴールを叩き込みました。

その後は両チーム攻め手を欠いて、11のドローに終わりました。

さて、この試合、厳蜜にはこの試合に限らず、いつもそうなんですが、目立ったのは宮間の技術。彼女の少し引いた位置から相手DFライン裏に送るパスは絶品ですよね。ただし、宮間については、ある種のジレンマがあるように思います。

この試合の前日、日産スタジアムマリノスvsアントラーズの試合を見たのですが、なとなく、なでしこにおける宮間の位置付けと、マリノスにおける俊輔の位置付けが類似しているように思うのです。

つまり、宮間も俊輔も一発で局面を引寄せる勝負パスが出せる。それはそれで素晴らしいことなんですが、一方で、それが周囲とリズムとシンクロしないことも少なくないような。周りが細かいパスを繋ぎながら相手の隙を伺っている中、宮間や俊輔は、そこで勝負パスにチャレンジしてしまう。まずはジャブで様子を見ようというモードになっているにもかかわらず、1人だけ思いっきりアッパーをかましてしまうんですね。

なので宮間なり俊輔なりのパス技術を生かすためにも、近い位置で、援護砲を出す選手がくっついて、その辺りをコントロールしなければならない。「ここは、自分に預けろ」と宮間や俊輔にアピールできる選手が必要なんですね。

なでしこの場合それは阪口になって、マリノスならば兵藤や中町が、その役割に相当するんだと思いますが、この日のなでしこと鹿島戦のマリノスは、ここでも同じ問題を抱えている。それは阪口や中町の相棒が田中明日菜であり谷口だった点です。この両選手はフィジカル自慢のボランチですから、攻撃に移ったときには、低い位置で配球役を担うというより、どんどんPAに飛び込んでいく。必然的に阪口や中町は低い位置に止まらざるを得ず、結局、前線のパサーが宮間や俊輔だけとなり、そうなると、どうしても一発の勝負パスに誘惑されてしまうんだと思うんですね。

とはいえ、マリノスに比べてなでしこは、そこまで問題は深刻ではありません。マリノスの場合、トップも一発の抜けだしで勝負を付けたがる大黒なんで、俊輔の一発狙いが何倍にも助長されてしまうのに対し、なでしこの1stトップは永里ですから、体を張ってボールを収めて、周囲の上がりを待ちつつ、波状攻撃への布石を打つことが出来ます。永里が深い位置で潰れながらもボールをキープしてくれたら、さすがに宮間も安易な一発パスには流れない。放送の中で金田さんも言っていましたが、今のなでしこで最も欠かせないプレーヤーは永里選手なのかもしれません。

■ブラジル女子代表 0 vs 3 アメリカ女子代表 (04月03日)

先制点はアメリカ。中盤からランポーンが放り込んだフリーキックにオライニーが反応し、最後はロイドが押し込んだゴールでした。アメリカは同じようにセットプレーから追加点を挙げます。チェニーがサイドから入れたフリーキックをボックスがドンピシャでヘディングで合わせます。

前半の半ばからはブラジルも立て直し、アメリカ優勢気味の一進一退モードになっていたのですが、試合終了間際になって、再びアメリカのセットプレーが炸裂。チェニーが縦に入れたフリーキックワンバックがハンドすれすれの胸トラップで落とし、ロドリゲスが豪快に蹴り込んでダメ押しました。

さて、スコアが示すように、基本的には、終始アメリカがブラジルを押し込み続けた試合でした。その要因としては、アメリカのWボランチであるロイドとボックスが高い位置で攻撃のタクトを振るうことができたことを挙げられます。

日本戦では、活躍するスペースを消されていた両者が、余裕を持ってボールを保持できたということは、逆に言えば、それだけブラジルのマークが甘かったということですね。

解説の松木さんも繰り返し述べていたように、前半のブラジルは、眠っていましたね。ボールを受けた相手が前を向いてから、慌てて距離を詰めていく、といった守備対応になっていました。

それもこれも、これまた松木さんが言っていたことですが、時差ボケってやつのせいでしょう。第2戦と第3戦が出番のブラジルとしては、当然、第2戦、つまり、この試合の直前に来日します。しかも、この日は、台風並みの暴風で、京葉線が止まったりしていた日で、その辺りの安全面を勘案して、20時キックオフが16時キックオフに早められました。

15時から21時くらいが関東では大風のピークと報道されていたので、16時キックオフに意味はなかろう、どうせなら正午キックオフくらいにしろよ、とか思ったのですが、時差ボケ云々のファクターを考慮に入れると、それくらいが限界だったようです。実際に、ブラジルの監督さん、ハーフタイム明けにベンチに座ると、いきなり大あくびしているシーンをカメラに抜かれていましたし。

で、時差ボケになると、どうしても人間というのは頭がクリアでなくなるもの。なかでもブラジル18番のロザナ選手は著しく判断力を鈍らせていた模様。もちろん、プレー自体は孤軍奮闘に近いくらいの存在感を示していたのですよ。

ただですね、下着のチョイスを誤ったらしい。おそらく多くの女子選手は、ユニフォームの下に厚手のヒートテック的なシャツを着て、さらにスポーツ系の下着を着けている思われるのですが、この日のロザナ、いわゆるひとつの「ポッチ」状態。

完全なるチョイスミスです。戦前、アメリカのモーガンにビジュアル的な関心が集まっていましたが、健全な男子であるワタクシとしは、俄然、ロザナから目が離せなくなってしまいました。