テレビ観戦記の周辺をウロウロと…なでしこvsノルウェー代表(アルガルベカップ)・柏vsFC東京(ゼロックススーパーカップ)

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別館4thDayMarketCentreではマリノスvs仙台のレポを展開中でございます

仙台の新外国人・ウィルソンは結構やりそうだ、とかなんとか言っちゃって。マリノスvs仙台(03月17日)、その4

侮りがたきかな手倉森采配、とかなんとか言っちゃって。マリノスvs仙台(03月17日)、その5

仙台守備陣は飛び込みません、とかなんとか言っちゃって。マリノスvs仙台(03月17日)、その6

なでしこvsノルウェー代表(02月29日)

先制点はノルウェー。前半の15分くらいに見事なミドルシュートをゴールのサイドネットに突き刺されました。この日センターバックに抜擢された13番の宇津木選手に対して解説の大竹さんは苦言を呈しておりました。素人のワタクシには、ただただ、「おぉ、綺麗なミドル」って感じでしたが。

前半は、そのまんま。両チームともにペースを握れないまま、ズルズルと時間が過ぎていった感じでしたが、ロスタイムに鮫島選手のクロスに飛び込んだ永里選手のダイビングヘッドが見事に決まって同点に追いつきます。息を吹き返したなでしこは、後半になって勝ち越します。最終ラインの前でボールを受けた川澄選手が振り向きざまにシュートを撃って、相手にあたってコースが変わりつつ決まったもの。振り向きざまのミドルと言えば、我らがオグちゃんの〈18番〉と書いて〈おはこ〉と読む」ですから、ワタクシのテンションも否が応でも鰻上りってものでございました。

さて、ノルウェーについて。システム的には、レポーターの川上直子さんが「試合開始直後は3トップ気味でしたが、先制点後は完全な1トップになったので…」と言っていたように、1stトップの9番の選手の周りを2列目の4枚のうち、適宜2枚くらいがFWの位置に入っていくといった感じ。

ただ、全体的にノルウェーの選手は、北欧の人は全体として、そういう雰囲気なのかもしれませんが、磯山さやかを一回りスケールアップさせたような体型というか、パワフル系なんで、前線にボールが収まると、個人の馬力で手数をかけずシュートまで持ち込んでいました。そういう意味では、女子も男子と同じような、「いかにも北欧」って感じのサッカーでしたし、ロンドンでも一回や二回は、こういうチームと戦うでしょうから、なでしことしては、良い経験になったのではないでしょうか。

解説の大竹さんが桃井かおりばりにアンニュイな吐息混じりの声色で繰り返していたように、なでしこは前半、全体的に運動量が足りず、1列目と2列目が離れてしまっていて、ミドルの斜めパスを通すって方法で、そこを繋げようとしていたのでうが、なかなか上手くいきませんでした。ちなみに大野選手と宮間選手は、基本的に2列目にはいません。これは、いつもの仕様で、宮間選手は引いて縦パスってのがスタイルですし、大野選手は神出鬼没ですからね。

後半に入ると、汗をかいて時差ボケも紛れてきたのが、ボランチが2列目にあがったり、2トップが半列下がったり、2列目を構成するようになって、それから比較的、綺麗なサッカーを展開していたように思います。

柏vsFC東京(03月03日)

スコア的には21で、レイソルが今期2冠目を達成した試合ですね。

先制点は柏。FC東京のペースで進む中、勝負強いレイソルらしくワグネルのミドルどっかんで先手を握ります。レイソルは前半の内に追加点も挙げてしまいます。セットプレーからワグネルがヘディング、塩田が弾いたか弾いていないかくらいでポストに嫌われ、ガチャガチャしているなかで発生したPKをレアンドロがキッチリとねじこんだもの。後半になってFC東京も反撃。渡邊千真のポストからの折り返しをアーリアがヘディング、菅野が弾いたところをレイソル守備陣が”ツインクリア”に失敗、ジャスールが頭で押し込みました。この後もFC東京は攻め立て続けましたが、同点に追いつくには至らず、柏のしたたかさが際だつ試合展開となりました。

この試合、FC東京のCBは徳永と森重。徳永は御存知の通り右SBを主戦場とする選手ですから、てっきり右のCBに入るのかと思いきや、左側にいる時間も長かったように思います。徳永は北嶋に、森重は田中順也に付くって感じだったんですかね?

ただ、北嶋にPKを与えたのは森重だったので、その辺りは流動的だったのでしょうか。ならば、なぜ徳永は右にいたり左にいたりしたのか。未経験者にはわかりませんが、経験者の皆さまからしてみれば「そういうもん」ってことなんでしょう。

それにしても、森重。諸処のインタビューなどでは「軽率なプレーやファールについては自分でも自覚的に気にして、2011年は減らすことが出来ました」といった旨の発言をしていますが、まぁ、それはそうなんでしょうが、多分に去年はJ2だったから、そういう余裕のあるプレーに終始できただけで、J1に帰還きたら、再び、「例年通りの森重」に戻ってしまう恐れがありますね。

足下の利く貴重なCBですが、そういうところが彼の課題。そこが直らないと、なかなか青いユニフォームに袖を通せないかと思われますが、「気持ちの問題」で片付くような問題ではなく、一朝一夕では、なかなか直らないでしょうから、辛抱強く自己改革に励んでもらいたいところです。

一方、レイソルのフル代表候補としては酒井宏樹がいますね。この選手はU23での評価が非常に高い。特にファンの間での期待度が絶大。

オリンピック予選も佳境に入ってくると、おもむろに比嘉選手への風当たりが強まりました。で、比嘉に幻滅した人々は空想上の酒井高徳に過大にも程がある評価を与える傾向が顕著だったのですが、同じように、「右の酒井に比べて、左の比嘉は…」という比嘉を批判するための論法を用いる必要作業として、酒井宏樹に対する評価も、本人のパフォーマンスそのものとは無関係のところで、妙に上がってしまっております。

まぁ、彼のスケールの大きさを腐す意図は毛頭ないのですが、やはり彼は、まだまだ消えている時間が長い。あと、「そつのない守備対応」ってところに、若干の難がある。彼への評価って、Jリーグをちゃんと見ている人と、そうでない人とで、かなり相違があるんじゃないかな、と。だって、この試合で、途中出場してきた羽生の神出鬼没な動き出しを前に、ペンペンにされていましたよ。