マスコミ報道の矛盾の周辺をウロウロと…南アフリカWCの日本代表を振り返る、その番外編2〈完結編〉

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

例によって4thDayMarketCentreもアップしております。いつものように、お暇なら来てよね状態でございます。

元なでしこ川上さんの界隈をサラッと。

ナビスコオリヴェイラコメントの界隈をサラッと。

大熊TOKYOの界隈をサラッと。

来シーズンの監督人事の界隈をサラッと。

北朝鮮戦の界隈をサラッと。

再び北朝鮮戦の界隈をサラッと。

番外編2連発で、ようやく本シリーズ終了です。今回も、またまたマスコミ報道。ただ、例によって、批判ではないです。単純に「話の整合性がよく理解できない」という内容になります。

覚えている方は覚えているかと思いますが、年始からWCに至る岡田Japanは、最悪な状態でした。世間的にも悲観論が支配的で、にもかかわらず、どういうわけだか本番では大躍進しました。

なぜ岡田Japanは死の淵から蘇生したのか?WC直後、さかんに喧伝されたのが、選手間で行われたミーティングですね。ここで選手たちが、言いたいことを言い合って一致団結したとかどうとか。

まあ、代表に限らず、あるいはサッカーに限らず、「決起集会」という仰々しい名前をつけた焼き肉パーティーとかバーベキューやらは、よく耳にしますから、「そこまで画期的な出来事か?」「そんなことなら、別に岡田Japanじゃなくても、やってなくね?」なんて思うわけですが、一応、それが勝因の1つということにしておきましょう。

で、こういう「決起集会」は、要するに「無礼講」的な雰囲気を作るのが大切なわけですので、「選手たちだけで」って要素が重要だったりします。で、気になったのが、このミーティングに対する岡ちゃんの関与なんですね。と言いますのも、どういうわけだか、このミーティングと岡田さんの指揮官としての優秀さが、セットとして語られていたような印象が残っているんですね。

しかし、もし、選手間ミーティングが、日本代表躍進の要因だとするならば、それは、すなわち岡田さんの否定を意味することになるはずだと思うんです。

選手間ミーティングにおいて、選手の総意として「守備的戦術で行こう」との方向性でまとまり、それを受けて岡田さんは決断した、みたいなことが言われていましたが、もし報道されている内容が事実ならば、それって「選手がみんなして監督の戦術にダメ出しして、監督は選手の意見に左右された」ってことですから、そんな監督、最悪じゃないですか。

単純問題として、選手間のミーティングでしか問題が解決されなかったとするならば、監督は何をしてたの?ってことになると思うんですよ。

「選手間ミーティングでの問題改善」()と「岡田さんの指揮官としての優秀さ」()って、それだけだと、矛盾する内容だと思うんですね。決してだからってことにはならない。

とを両立させるためには、そのための一工夫というか、間に1つ何かの仕掛けが必要となってくるはずなんですか、ワタクシが接した範囲では、そこを説得的に説明してくれた報道はありませんでした。

ただ、とは繋げられなくもないんですね。つまり、あの選手間ミーティングは、実は岡田さんが開催を促したとするならば、やはり岡田さんは優秀な監督だったということになります。

例えば、高校野球や高校サッカーで、結果を出していて、しかも選手にも、めちゃくちゃ好かれていた監督がいたとしましょう。そんな監督、日本中に幾らでもいますね。でも、どれだけ選手の信望が篤い監督であっても、部室に入ることはタブーでしょう。あそこは生徒だけの空間であるべきだと思います。

やはり、良いチームを作ろうと思えば、監督ー選手間の「縦の糸」と、選手同士の「横の糸」の両方がなければならない。その「横の糸」の作りやすい環境、そういう雰囲気を生み出すのも、監督の仕事だと考えてます。

実は岡田さんは、選手からの要求がある前から、攻撃的と守備的の2つの選択肢を用意していて、その決断にあたって選手の自主性を尊重した(という体裁を演出した)のならば、その組織作りの手腕は、見事というしかありません。

しかも、川口の選出など、岡田さんが、そういう「横の糸」を強固にするお膳立てを意図的したのならば、まさに理想的なリーダーと言えるでしょう。

最後に、もう1つよく理解できなかった点を。

パラグアイ戦後、選手は口々に「良いスタッフに恵まれた」と言ってましたが、これって、キャンプ前になって加入した高地馴化用のフィジコを指すんでしょうかね。と言いますのも、ほとんどのスタッフは、惨敗続きの調整試合より以前からいますよね。そして、調整試合の頃は「雰囲気は最低」みたいな報道をされていました。

じゃ、なぜ大会になって突然、彼らは「良いスタッフ」になったんでしょうか。「良いスタッフがいたから勝てた」のであるならば、なぜ、それと同じスタッフなのに、調整試合はダメだったのか、やっぱり、よく理解できないんですね。

念のため断っておきますが、「良いスタッフじゃなかった」って言いたいわけではないですよ。

ただ、WCで健闘した要因として、「スタッフを含めたチームワーク」を挙げるとするならば、じゃあ、なぜ同じスタッフなのに、本番より以前はチームワークが出来ていなかったのかの説明が欲しいなあと。「一貫して良いチームだった」って言いたいなら、「スタッフが良かった」で構わないんですが、人員的な変化がない以上、本番で突然チームが蘇生した理由をスタッフに求めることは出来なくね?なんて思うのです。

うん、やっぱり、よく分からん。自らの貧弱な理解力を反省するしかございません。

と、まあ、長い長いシリーズの最後を、「よく分かりません」という結論のエントリーで締めるってのも如何なものかとは思いますが、「お後が宜しいようで」の真逆な感じも弊ブロックっぽいかなぁ、なんて密かに自己満足してます。