年齢バランスって大事ですよねFC東京vs鳥取を東京目線でウロウロと…

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このシーズンオフは即戦力を中心に補強したこともあり、今シーズンのFC東京って、実は年齢的なバランスの良いメンバー構成なんじゃないか、と思えてきた今日この頃でございます。

故障者の続出を直接の契機として、FC東京は成績的にV字回復を見せているわけですが、その際のレギュラー入れ替えにおいて、羽生(ベテラン)・高橋(中堅)・田邉(若手)と、各世代の選手がバランスよく抜擢されているところに、そのあたりのことが端的にあらわれているように思います。

昔、同じ部活に「渡邉」君という友人がいました。あるとき、なぜか試合のエントリーシートを書かされるハメになったワタクシは「めんどくさいから「渡辺」で良い?」とか尋ねながら、シートにはちゃんと「渡邊」と書く高等テクニックを彼に見せつけたのですが、そうしたところ、「「渡邊」じゃないよ「渡邉」だよ」って注意を受けました。

田邉選手を見ていると、そんな青春の1ページを思い出すのです。

というか、それよりも、なぜ「草民」と書いて「そうたん」って読むんだ?

ワタクシ、なにぶん家庭を持ったことがありませんので存じ上げませんが、名前って、常用漢字だったか、なんとか漢字だったかを使っていれば、読み方は辞書に載っていようが載っていまいが、どうでも良いんでしたっけ?

少なくとも彼は、プロサッカー選手として半ば公人となる以前、1度として初対面の人に名前を正確に読んでもらえたことはないでしょう。親御さん的には、読み方と漢字、どっちが先にありきだったんでしょうかね?

そんな田邉選手は、ここ数試合、がっちりレギュラーの座を守っています。豊富な運動量と気の利いたポジショニングが売りなんでしたっけ?

ただ、この試合を見る限り、「右利き左サイドの苦悩」ってヤツにドップリ浸かっているようでした。左サイドでボールを貰ってPA手前までは持ち込めるんですが、なかなか、そこから先へと状況を打開できていませんでした。

縦への突破がない分、内を切られると手詰まり。さらに、どうも中村北斗選手とのコンビネーションも今ひとつ息が合わず、リンクマン以上の働きは出来ていませんでしたね。もちろんリンクマンとしての働きが出来るだけでも十分に素晴らしいのですが。

そういうわけで、前半のFC東京は、相手ゴール前には押しかけども、決定機を量産するには、あと一歩がたりませんでした。

ところが後半になると、意外なところで状況は打開されます。セットプレーのチャンスからセザー選手がアッサリと先制ゴールを決めてしまいます。この瞬間だけ鳥取守備陣の集中力が完全に切れてしまいましたね。まさにエアポケット。

FC東京は、ここからの試合運びが見事でした。高橋選手がパスカットから自らロングシュートを突き刺し、試合終了間際には大竹選手のコーナーキックを森重選手が見事なヘディングで合わせて、ダメを押す。

これら東京の3ゴールのうち、最も素晴らしかったのは高橋選手が決めた2点目でしょうか。ボールを奪ってから決めるまで全てを1人でやっちゃいましたからね。あの瞬間、鳥取の選手は彼我の実力差を痛感したことでしょう。「こりゃ今日は無理だ」みたいな。

それにしても高橋選手、真面目ですね。確実に小中学校の頃に学級委員とかやってます。ヒーローインタビューのとき、一つ一つ言葉を選びながら、「ちゃんとした日本語」をハイトーンボイスで発し続けていました。まあ、聞き取り易いこと。爪の垢を煎じて、藤波辰巳長州力長州小力に飲ませてやりたい。

ええっと、話を戻しましょう。先に先制点を入れてからの試合運びが素晴らしいと書きましたが、つまり、相手がカウンター体制から攻撃モードに移ると、FC東京の良いところばかりが出るのですね。

先制してしまえばFC東京としては無理に攻める必要がなくなるので、全体的にリトリートします。必然的に鳥取は遅攻とならざるをえません。そうなると、1vs1に絶対のアドバンテージを持つ今野・森重の両CBが存在者を示しまくります。

カウンター主体の前半は鳥取の梅田選手も、それなりにボールを収めていましたが、FC東京がブロックを整え出すと、手も足もでなくなりました。

また、そもそも足下のパスワークは一枚も二枚も上なわけですから、余裕のボール回しで鳥取を翻弄し続けます。お叱りのツッコミを覚悟でハッタリ口調を繰り出すなら、先制点後のFC東京は「まるで、勝ってる試合のバルセロナみたいや」てなもんでした。

相手をナメくさったパス回しとはこのことを言う。ナメくさり過ぎて、森重選手はキーパーへのバックパスがミートせずに、相手アタッカーに奪われたりするんですから。お前は試合序盤で温まる前の梶山か!!と突っ込まずにはいられません。

バルサ繋がりで言えば、後半はセザー選手が左に張ることが多くなり、さらに、そのセザー選手が大竹選手とスイッチしたこともあり、バルサよろしくな4123が流れの中で頻出しましたね。当然、CFなんだか0トップなんだか分からないメッシポジションには羽生選手入ります。

交代で退くときの大拍手に象徴されるように、ベテランながら「頭下がる系」の旗手としてFC東京サポーターのハートをガッチリ掴んでいる羽生選手ですが、後ろ姿やら背格好だけなら、ジャパニーズメッシになる資格は十分にあります。

羽生選手には、今後、是非ともバロンドールを目指してもらいたいものです。

というわけで、田邉草民選手には羽生選手の背中を追いかけつつ、同時に高橋選手のような学級委員キャラを身につけて頂きたい、というお話でした、多分。