アジアカップ優勝の周辺をウロウロと…前田と本田

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男女7人アジアカップ物語も、第4弾となりました。

前回までで、ザックの選手起用が非常に合理的だったのではないかと述べてきました。ザック采配については、ワタクシに限らず、世間的にもおおよそ好意的に受け止められているのではないでしょうか。

その中で、それでも比較的、賛否両論はっきり分かれるだろうと思われるのは、前田遼一選手を1トップのファーストチョイスとして重用し続けたことですね。前田選手の働きについては、必ずしも充分に能力を発揮したとは言えない、と感じた人も少なくないと想像します。

で、幣ブログをご愛顧して下さっている方々には、薄々バレているとは思いますが、ワタクシ、かなり前田シンパでございます。好きなんだからしょうがないじゃない!「好き嫌い」は「良い悪い」を超えるのです!!

……熱くなってしまいました。

贔屓のひき倒し目線で力説させて頂くならば、韓国戦で先制点をあげたときの前田選手の動きって、なかなかのもんじゃなかったですか?

長友のクロスに合わせた、ごっつぁんゴールっちゃごっつぁんゴールなんですが、あのときカメラは捉えていましたし、家政婦も見ていましたよ、いかにも前田選手らしい動きを。

簡単に言えば、クロスまでの時間、ゴールに近づいていく縦の動きではなく、横の動きをしたんですね。相手DF陣はオフサイドラインに合わせてズルズル後退している状態ですので、縦に動かなかっただけで、自動的に相手のDFと中盤の隙間の位置に入ったことになります。そして横への動きにより、左右の位置関係においても、相手の死角に入ることができた。

なんてことをドヤ顔で語りますと、「そんなもん、FWとしては、ごく基本的なプレーだ」とか言われそうですね。このあたりのことは未経験者の弱み、あのマーク剥がしがスーパーなのか、誰にでもできることなのか、サッパリ判断が着きません。

上述のプレーに対して実体験に基づき説明して頂ける方を絶賛募集中です!

Yahoo!知恵袋にでも尋ねれば良いのですが、来年の受験シーズンがクリーンに終わるまでは自粛いたします、、、

えっと…何でしたっけ?そうそう、前田遼一を誉めようキャンペーンでした。

もう1つ、前田選手についてポジティブな点を述べるなら、決勝戦ペナルティエリアに遼一様を含めて3人の選手が飛び込んでいくってシーンがありました。このシーンを見て、ワタクシ、今後、前田選手は適切にチームで機能するようになるんじゃないかっていう希望を抱いたのですね。

と言いますのも、前田選手がザックJapanで四苦八苦(「しくはく」だと変換してくれない、、、でも、日常的に、いちいち「しくはっく」なんて発音します?)した最大の理由は、ジュビロでは自分がポストプレーをすべきシチュエーションにおいて、自分より一列低い位置で、本田選手がポスト役をこなしてしまい、その場合、自分はどう動けばよいか分からないってことになっていたからだと思うのですね。

二段構えのWポスト体制は、客観的には攻撃のバリエーションを豊富にできる武器になるんでしょうが、前田選手的には面食らっているのかもしれません。

で、本田選手がポストプレーをしちゃうもんだから、手持ち無沙汰になってサイドに開いてしまう。だから、肝心なときにゴール前にいない、っていう悪循環に陥っているように感じました。

というよりもジュビロ一筋の前田選手は、イコール2トップ一筋ってことですからね。ザックの戦術に慣れる以前に1トップに慣れる時間が、まだもう少し必要なのかもしれません。

さて、そんな前田選手と一刻も早く良い関係を形成して貰いたいのが、本田選手ですね。

ザックは前田選手を1トップの軸に据えておきながら、PKは一貫して本田選手に任せていました。ところが本田選手、どうやらPKは余りお得意ではないご様子。アジアカップ中、何度かPKを蹴りましたが、かなりの高確率で、なんらかの「やらかし」をしてしまっていました。もはや、お茶目というしか表現のしようがございません。

で、そんなことはPKの練習をさせれば分かることだと思うんですね、素人的発想かもしれませんが。にもかかわらず、なぜザックは「9番」的ポジションの前田選手でなく、また、日本でも歴代No.1じゃないかってくらいにPKが上手な遠藤選手でもなく、本田選手がPKを蹴っているのか?

もう、これはザックのメッセージですよね。「このチームのエースは本田」だという。単純にアジアカップにおける勝利を唯一の目的としていたならば、たぶんザックは遠藤にPKを蹴らせていたんじゃないかと思うのです。

でも、4年後から逆算して今やるべきこと、という観点に立てば、何はともあれ、現時点で「4年後の軸」になると期待される選手を中心とした骨格を固めなければならない。そう考えたとき、PKのキッカーは上手い下手とは関係なく、本田じゃなきゃいけなかったのではないでしょうか。

思うに、チームには「支える人」「引っ張る人」「君臨する人」という3つのタイプのリーダーが求められるんじゃないかと。

で、「支える人」は遠藤選手や中澤選手が担うだろうと。また「引っ張る人」には長谷部選手や闘莉王選手がいる。そう考えると、必要なラストピースは「君臨する人」ということになる。その「君臨する人」という役割を託された選手こそ本田選手なんだと思います。ちなみに前田選手は「支える人」です、たぶん。