ACL決勝の周辺をウロウロと…

                                  にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

Jリーグも佳境ですね。

キーワードは3位争い。

J2では、柏、甲府に続く最後の昇格枠、すなわち和3位の座をめぐり、福岡、千葉、ヴェルディ横浜FCあたりがしのぎを削っています。

またJ1については、名古屋がこのまま、つづがなく優勝できるのかにも注目ですが、それ以上に激戦の3位(=ACL出場権)争いも見逃せません。

ACLは、そのくらいプライオリティの高い試合ですので、決勝戦を日本でやるとなれば、見に行かないわけにはいきません。

そんなわけで、城南vsソバハン。

全く予習せずに行ったので、知ってる選手は1人もいません。まだ電光掲示板がカタカナ表記ならば、「あ、その名前、聞いたことある」ってなったかもしれませんが、如何せん英語で表記された日には全くのお手上げでございます。

さしあたりフォーメーションを確認。全体的に蕎麦飯っぽいソバハンは、スタンドからでも一発でそれと分かる綺麗な433。

一方、全体的に宮路社長っぽい城南は、なかなか複雑怪奇。4141のような442のような433のような。前線が9番と11番と14番なのは分かるのですが、だいたい、そのうち1人は退いていて、なんか彼ら3人の気分次第で1トップか2トップか3トップかが決まる感じ。

サッカーの内容について言うと城南は、一昔前の浦和に近い感じ、良くも悪くも。中盤でパスを回すなんて非効率的なことには興味がない模様。

テキトーな縦ポンとまでは言いませんが、最終ライン、というか4番が前線めがけて、CBの割には正確なフィードを入れるか、それ以外の選手が、最終ラインより少し高い位置からFWに楔のパスを入れるか、とにかく中盤は省略できるに越したことはないと考えているっぽい。

何はともあれ、城南の4番が闘莉王にクリソツ。圧倒的な存在感といい、「我が!我が!!」なロングフィードといい、そして中身がなくとも、セットプレーから、この人の力業で得点を奪ってしまうところまで、瓜二つでした。

ついでに、それが長いスパンで考えたときに、チームにとって良いことなのか、悪いことなのか微妙って部分も、城南の4番と闘莉王は酷似しています。4バックと3バックの違いはありますが、前線の個人技とCBだけが目立つ感じは、往年の浦和そのものでしょう。

一方のソバハンは川崎に近い印象があります。基本的にはショートカウンターから点を取ることに理想があるように見えました。

中盤の、やや低めの位置でパスカットするやいなや、ボランチ系の選手が高精度パスを繰り出し、一気に前線にボールを届け、それを受けたアタッカー陣がドリブルを仕掛けて、最短距離でゴールに向かいたいってサッカー。

向かいたいってだけで、実際は相手のブロックの前で立ち往生することも少なくなかったですが、理念的には川崎っぽい、ような気がする。

ただ、いくつか異なる点もあります。まず、前線にボールを通す、レジスタ系の選手が、中村憲剛というより遠藤に近い。なので、憲剛みたく一発のパスで最終ラインの裏を取ってしまうなんてことはない。貰い手もスペースではなく足元で欲しがるタイプっぽかったですし。

それから、両サイドSBが小宮山・森みたく「攻撃も好きです」ってコンビではなかったですね。

どちらかと言うと、「選手の遣り繰りの都合上、左に伊藤、右に井川を配置せざるを得なくなったら、こんな感じになります」ってなイメージをしていただければ、比較的近いかと。

ええ、勝てる気がしませんよね。

先述したように、試合は4番による問答無用の一発で城南が先制しました。そして一和は、かつての浦和がそうだったように、前半だというのに、中盤がベタ引きして、相手の攻撃するスペースを消しにかかります。

そういう状態で、森、小宮山、憲剛のいない川崎に、攻撃の選択肢があるはずもなく、偶発的なボールの転がり方や、相手のミスというフォローがある場合を除いて、ソバハンは蕎麦飯を食べながら指をこまねくしかなくなってしまいました。

因みに、まだ前半の話でございます。逆に言えば、それだけ城南には「攻撃は前線に任せておけば大丈夫」という自信があったんでしょう。

実際に、城南の前線、特に11番の選手は何をやっても上手かったですからね。大久保選手をレフティにして、よりエレガントにした感じ。

守備のときは、最前線でサボりまくるが、攻撃に移ると少し低い位置でボールをもらって、決定的なお膳立てをする。状況によってはシュートを撃つ。そう考えると、往年のオグちゃんにも似ているのかな。

ともあれ、城南11番は1人異次元のテクニックで攻撃を牽引し、城南の追加点も、この人が蹴ったコーナーキックから。多分だいぶ有名な選手ですよね。そこで名前などを確認しないところがワタクシのクオリティですが。

さて2点差になってから、ようやくソバハンも反撃モード。さすがにスペースが空きだしたりして、ソバハンのアタッカー陣も、鋭い突破を連発するようになります。

そして、一時は1点差まで追いつき、「もしかして」という雰囲気も微妙に醸し出し始めます。

ただ、そこは城南一和です。勝負強いのです。虎視眈々と相手を見定めつつ、隙を見つけてはカウンターで相手を揺さぶり続けると、終盤にはソバハンの気力を全て奪いとる3点目を叩き込みました。後は時間が経つのを待つだけ。つつがなくタイムアップの運びとなりました。

さて、そんな勝負強い城南ですが、それがCWCでも通用するかどうかは、別の話。是非、その辺りに注目したいものです。