東京ダービーの周辺をウロウロとしていたら、漏れなく鹿島が付いて来る

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僕たちの秋を返せ!(挨拶)

てゆうか、台風の翌日が一過的状態でないって、どうゆうこと?

台風の次の日はピーカンになることで、雨によりもたらされる、だださがりテンションが相殺されることになっているのに、次の日が肌寒い曇り空って…

そんな、どんより鉛色の空の下、東京ダービーを見に行ってまいりました。あるいは読者の方々の中には、「今シーズン、FC東京はJ1で、東京ヴェルディはJ2ですけど」なんて、お感じになる向きもあるかもしれませんね。

ただ、そのようにお感じになる方は、幣ブログをお気に入り設定にされているガラパゴスな方々か、アントラーズサポの皆様に違いありません。だって本エントリーの共通ジャンルは「Jリーグ」ではないのですから。

そうなんです、2010年シーズン、Jリーグには東京ダービーは存在しません。もう一つ下のカテゴリー、すなわちJFLにおいて、東京ダービーが存在するのですね。

天皇杯での東京勢対決をダービーに入れ出すとイロイロややこしいので、脇に置きますが、ともあれ町田ゼルビアvs横河武蔵野FCの一戦が西が丘で開催されました。

ワタクシ、毎年、「最低でも一試合、最高でも一試合、田村でも一試合、谷でも一試合」、JFLの試合を見るようにしています。例年、ジェフリザーブズor横河の試合。

今年も横河関連になりましたが、いつもと違って、横河はアウェイ扱いですね。吉祥寺と町田のどちらが、赤羽に近いかは、この際、問いません。西が丘で試合が見られれば、それで良いのですね。

ちなみに、スタジアムアナウンスによると、この試合は、「東京ダービー」ではなく、「南北多摩ダービー」なんだそうです。

北多摩の武蔵野市南多摩の町田市が、それぞれのプライドを賭けた一戦、ってゆうほど殺気立ってはなかったですが、それなりに対抗心はある模様。

とりあえず横河のゴール裏中央サポ集団(総勢20人程度)は、試合前、さかんに「焼き肉奢れ」コールを浴びせかけていました。

これは一体、誰に対して無心しているんですかね?

選手に対して、「今日負けたら焼き肉を奢れよ!」と言っているとも解釈できますが、素直に文意を読み取るなら、「町田のサポーターよ、この試合、横河が町田を打ち負かしたなら、焼き肉を奢るように!」とのメッセージだと考えるのが自然でしょう。

それくらい、熱いダービー意識が醸し出された一戦だったわけです。

レアルvsバルサだって、コールリーダーによって率いられたサポーター集団から「yakiniku」なる挑発文言が飛び出すことはないものと想像されます。

なんと激しきライバル心!

さて、試合内容。

ゼルビアは、相馬監督が率いているだけあって、結構、鹿島っぽいサッカー。中盤ボックスの442を基本に、2列目の2人が攻撃時にはサイドに張らず、真ん中に入っていく、そういう流動的なスタイル。

対する横河は、若気の至りの頃のファンタジスタなら「部活サッカー」と言い出し兼ねない、基本に忠実なサッカー。

ボールを奪うとボランチあたりが大きくサイドチェンをしたりしつつ左右を揺さぶりながら、サイドを突破し、シンプルにクロスを上げていく。アーリークロスの精度の高いところが特徴でしょうか。

対照的な両チームでしたが、試合を優勢に進めたのは横河。

町田は、流動的な中盤で相手守備陣を幻惑しつつも、最終的には強力2トップ(と、天皇杯前の『エルゴラッソ』に書いてあった)に点を取らせようという攻撃をするわけです。

ということは、2トップへの縦パスさえケアしてしまえば、それで済んでしまう部分もある。流動的な中盤も、結局のところ、ラインを下げて、スペースをキッチリ埋めてしまえば、どうにかなっちゃう。

以上の状況を踏まえて、なおかつ「ゼルビア=鹿島」説が成り立つならば、

実は案外、アントラーズってベタ引きに弱いの?

とか思ったりするわけですが、おそらく、こういう状況になった場合、鹿島は定石通り、ボランチとかがミドルを撃ったり、マルキーニョスが中盤まで引いてきて問答無用なアタックを仕掛けたり、セットプレーでサクッと点を取ってしまったりするわけですね、たぶん。

しかし、ゼルビアにはそこまでの必殺技はありません。鹿島に例えれば、マルキーニョスと小笠原と本山と岩政が同時に出場できなくなって、しかも相手が山形、みたいな感じと言いましょうか、ゼルビアにとっては手詰まり感満載の前半になりました。

先制されたこともあり、後半になると町田は、強力2トップの一角、木島良輔を中心に、形勢を立て直します。

簡単に言えば、木島と勝俣の2トップが、中盤まで下がるようになったんですね。当然、そうするとアタッキングサードでの人手不足が発生するわけですが、そこは、もう開き直って、そのまま2人で突っ込むような感じだったでしょうか。

実際、ゼルビアは、サイドに開いた木島選手がボールを貰うと、角度のないところから、強引にミドルシュートを撃って同点にしました。さすがは木島選手。この舞台だと、Jでもバリバリに活躍した選手だけあって、少し格が違いましたね。

ただ、残念ながら町田は「プロ集団」の貫禄を示すことは出来ませんでした。

横河の8番の選手は本来なら途中交代するはずだったんですが、交代のタイミングで痛んだ選手が出たため、アウトの選手が変更になり、そのままピッチに残りました。

そして、その8番の選手がDFとGKの間にフワッとした縦ボールを入れたところ、町田守備陣が対応を誤り、オウンゴールだかなんだかよく分からない形で、横河に決勝点が入ってしまったのです。

まさしく、これぞ「ケガの功名」。

そんなこんなの東京ダービーでございましたが、かなりの確率で、「お客さん=選手の同僚」な感じのJFLのスタンドには、独特の雰囲気があっていいですね。