「で、皆さんは城福さんにどのような総括評価を与えますか?」の周辺をウロウロと…

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しばらくフィンケさん特集をしていましたが、今回はいきなり城福さんです。我ながら節操のないところですが、ずいぶん以前に、ワタクシ、読む人によっては「城福さんを批判をしている」と取られかねないエントリーをアップしましたので、まぁ、触れておかなければならないかな、なんて思いまして。

皆さん御存知の通り、今シーズン、FC東京は予想外の大苦戦を強いられまくりですね。その結果、城福さんは志半ばで、一旦Jの舞台から退くことになりました。となれば「ホレみたことか」なんて、ワタクシが思っているかと言えば、決してそんなことはありません。

単純なことで、それとこれとでは話が別だからですね。ワタクシが以前に指摘した城福さんの特性と、今シーズンにFC東京が苦戦したことには、何の因果関係もありません。

ワタクシは、「短所に見えるもの」は、「長所の裏返し」であるか「長所によって必然的に発生する副作用」に過ぎない、のどちらかだと思っています。だから、「短所でしかない」と思ったとしたら、それは、その裏側にある長所を見抜けていないだけなんだろう、と。

というわけで、ワタクシ的作法として、裏側にある長所が指摘できないなら、批判はしないようにしています。また、繰り返しになりますが、「それとこれとでは別の話」みたいな批判は、自分の判断力の及ぶ範囲内で慎重でありたいと考えてます。

何をクドクド言ってるかと申しますと、この期に及んで、城福さんを擁護したいっつう話です。

当然ながら、あくまで個人的見解になりますが、城福さんが退陣に追い込まれた要因は、「米本がケガをしたこと」と、そして「(米本の穴埋め役だった)徳永も、(羽生等の穴埋めも含めて)ときどきボランチをお留守にしたこと」、この二点に尽きると思うんですね。

もちろん得点力不足だとか、カードトラブルだとか、勝負弱さだとか、そういった要因もあるかと思いますが、それらは一応、上述の二要因から派生した副次的な問題なような気がします。

石川や平山の不調という要素は別に考えなければなりませんが、基本的な要因は、米本1人が長期離脱して、何人かがチョロチョロと短期的な離脱をしただけで、チームが回らなくなった、チーム編成上の問題だろうと思うのですよ。

もちろん、城福さんは3年目ですから、確実にチーム編成に影響力を持っていたはずです。強化部と城福さんが、みっちり相談した結果の今シーズンのチーム編成でしょう。

だから、城福さんに責任が全く無いわけでは決してない。

ただ、逆に言えば、城福さんの責任は、そこに限定すべきだとも考えます。

城福政権末期にときどき、米本選手の不在を受けて、「そもそも今野をCBで使うのがおかしい」みたいな意見を見ました。『エルゴラッソ』の後藤さんのコラムもそんな脈絡だったかと思います。

しかし、別に今野をCBで使い出したから成績が落ちたわけではない。昨シーズンの途中以降、ずっと今野はCBで使われていて、その期間には、素晴らしい結果を出してもいるわけですから。

問題は「今野をボランチに上げれば良さそうなものを、そうはできない」ってところではないでしょうか。

要するに「今野をボランチで起用したら、じゃ、だれがCBやるの?」ってチーム状況、チーム編成に問題があったように思います。

単純な話、戦力として計算のできるCBが少なすぎるって話ですよね。森重を取りましたが、それはブルーノの契約未更改と相殺されます。

しかも、2009年シーズン終了後、FC東京は何人CBを放出しているんだ?って話なわけで。佐原、茂庭、藤山の3人(なんなら吉本も)を出して、入ったのは高橋くらいでしょうか?

そりゃ、CBの頭数が足りなくなりますよね。

そりゃ、今野をボランチで使えなくなりますよね。

キム・ヨングンや椋原わCBで使って、どうにか急場を凌いだりしていましたが、それはそれで「じゃ、SBを誰がやるの?」ってことになるわけで。

チーム編成をやっている時期に、長友の旅立ちが予想できたかどうかは微妙ですが、とりあえず金沢はいなくなったわけで。要するに、ディフェンダーの出し入れのバランスが悪すぎました。

というか平松はいま、どうなっているんでしょうか?

ケガ?結局、城福サッカーに適応するに至らなかった?

タラレバ全開で言えば、藤山と浅利を残しておけば、問題はこんなに深刻にならなかったのでは?なんて思います。或いは、この2人の卒業が避けられないのであれば、一見、過剰なくらい守備的な選手を揃えておくべきだったのでは?とか感じてしまったり。100%結果論ですが…

さて、その上で、城福さんを、皆さんはどう評価しますか?

この場合、2年間半トータルで及第かどうかの判断をしなければならない。

そうしたとき、結構、微妙ですよね。成績だけを見れば、ナビスコの優勝を含めて、ギリギリ、及第点ってところでしょうか。

ただ、城福さんへの評価で難しいのは、「城福さんが多くのFC東京サポに愛されていた」という事実です。

東京在住の自称都会人(客観的には田舎者)として、身の回りにFC東京サポって、少なくはない。そして、彼らは、一様に城福loveを公言して憚らないんですね。

もちろん、FC東京サポの中にも、アンチ城福は、それなりにいるんでしょうが、それでもFC東京サポにおける城福love率って、結構、誇れる数字になるんだと思います。

こういう、サポに「愛されていること」ってファクターは、監督としての評価に加味すべきなんでしょうかね?あるいは、純粋に成績だけで評価すべきですかね?

この辺りの考え方は、まさに人それぞれでしょうし、ワタクシ自身、整理できてなかったりします。

皆さん、どう思われますか?

例えば、仮に城福さんが退陣せずに、今期を15位のJ1残留で終わったとしましょう。その場合、契約を更新するかどうかって、かなり微妙なところになりますよね。

そういう仮定の下、成績面をだけ見て「当然、契約満了」と考えるか、それとも、「サポーターに支持されているというのも監督の重要な資質の1つだから、もう12年チャンスを与えても良い」と感じるか、どんなもんでしょうかね?