家本主審の周辺を、FC東京vsC大阪(03/20)を素材にウロウロと…

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例によって、「いつの試合?」的な話です、はい。

皆さん、家本主審について思うところ、ありませんか?ありますよね。そりゃ。

「なんで彼がイングランドとかに派遣されたりするのか、意味不明」なんて方もいらっしゃるかと思います。尻拭いに奔走させられた協会自らが、彼をバックアップする理由が、いま一つワタクシもわかりませんでした。が、この試合における家本さんのレフェリングを見て、少し合点がいきました。

あらかじめ申しておきますと、当然のこととして、この試合でも家本さんは、ピッチの選手や、スタンドのサポに、とても多くのクエスチョンマークを提供してくれました。

「家本さんって、良い審判だね」と思った人は、おそらく現場にはいなかったかと思われます。この「現場には」というのが、本エントリーのミソでございます。

家本さんの武勇伝はイロイロあるかと思います。おそらく、各クラブにつき、最低1つくらいは、なんらかの「やらかし」をしているのではないかと推察されます。中でも、贔屓にしているクラブが何処かに関わらず、Jリーグのサポならば誰しも鮮烈に覚えているのが、例の「ゼロックス事件(仮称)」ですね。

多くの部分で世間一般の平均値に足りないワタクシですが、その一方で、こと「忘れっぽさ」という部門においては、人後に劣らぬパラメーターを誇っております(えっへん)。

なので当然のことながら詳細については忘れてしまっているところですが、基本的には、「PKのときにキーパーが動いたとか、動いてないとかの判断が、サポの乱入を誘発した」、という事件(仮称)でしたたよね。

みなさん、乱入は良くないですよ。

それはさておき、あのとき何ゆえに家本さんは、かくも厳しい笛を吹いたのでしょうか?

これまた曖昧模糊な記憶ですが、確か、この年から「キーパーのそういうのに、もうちょっと目を光らせましょう」的なキャンペーンが絶賛展開中になっていたんですよね。家本さんは、そのお上のお達しを金科玉条のように厳守したというわけです。

勿論、それまでにあれこれと伏線となるユニークなジャッジが繰り返されていましたので、PKでのあれは「いい加減、今度という今度は堪忍袋の緒が切れた」っつう話だと承知していますが、少なくとも曽ヶ端への仕打ちに限定すれば、基本的な原則を原理主義的に適用しただけの話ですよね。

ただ、如何せん全く空気が読めていなかった。

頭の固いマジメ君が、「先生がダメって言ったから、そういうことはダメなんだい!」とか言い出してクラスを白けさせるような感じですかね。

「マジメ君か!」というツッコミと、「空気が読めない」というフレーズ。これらが家本さんの全てを言い表しているかと思います。

話を3月20日の試合に戻しますと、この試合で感じたのは、「ホームチームに厳しいジャッジをするなぁ」ということです。「アウェイに厳しいホーム寄りのジャッジをする」という世界のトレンドを真っ向から否定する革新的なレフェリングですね。まさにイノベーション。で、どうして、そうなるのか、つらつら家本さんの頭の中を想像してみるに、

「公平なジャッジをしなければならない」

という、強い使命感がありすぎたのではないでしょうか。そして、

「一般的にサッカーでのレフェリングはホーム寄りになってしまうものだ」

という先入観があった。だから、

「普通にやればホーム寄りになるし、ホーム寄りのジャッジは公平とは言えない」

となり、結果的に、

「多少ホームに厳しいくらいで、ちょうど公平になる」

「アウェイチームのファウルを取ることは、ホームアドバンテージを供給することになるから、出来るだけ取らずに、むしろホームチームのファウルを積極的に取っていこう」

との境地へと、悟りを開いたのではないかと想像いたします。しかしですね、ホーム寄りのジャッジをしても、アウェイチームの選手やサポは、ある程度、諦めがつくと思うんですよ。一方で、アウェイ寄りのジャッジをされたホームチームの選手やサポは、到底そのことに納得できないでしょう。

マジメ君な家本さんは、「公平なレフェリングをしなければならない」という使命感にかられすぎて、空気が読めなくなっているんだと思います。

小学校高校の頃、みなさんの周りにも、こういうヤツいませんでした?

空気が読めず、融通の利かないマジメ君。

基本的に「クラスの目標」とかは熱心に守るし、学級会とかでも「イイ子ちゃんは、そういう机上の正論を言うよね」みたいな発言をするから、担任の先生には、すごく気に入られている。

けれども空気を読めずに、すぐ「そういうのって、良くないことだと思いますぅう」みたいなことを言い出すから、教室社会ではハブられてしまう。

そんなマジメ君、いましたよね。ついでに、そういうコって、興奮すると、「きぃぃ」ってなりがちだったりしませんでした?家本さんは、まさにそういう感じですよね。

マジメでルールにも忠実だから担任の先生には気に入られる。協会に気に入られてイングランドとかにも派遣してもらえる。でも空気が読めないから、教室社会に居場所はない。スタジアムからは彼のレフェリングを支持する声がほとんど聞こえてこない。

でも、「ホームを贔屓にしちゃいけないから、逆にアウェイに有利な笛を吹く」ってのは、いかにも「日本人らしいな」なんて思ったりもします。彼は「Mr.日本人」なのかもしれません。

てことは、我々が同じ立場に立てば、同じ発想になる可能性もあるってことですから、もう少し彼のことを優しく見守らなければならないかもしれないですね。